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公開番号2025070583
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023181027
出願日2023-10-20
発明の名称延伸ポリオレフィンフィルム及びその製造方法、ビルドアップフィルム用保護フィルム
出願人王子ホールディングス株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C08J 5/18 20060101AFI20250424BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】アンチブロッキング剤を含有せずともブロッキングを防止することができる延伸ポリオレフィンフィルムを提供する。
【解決手段】本発明は、ポリオレフィン樹脂を含有する延伸ポリオレフィンフィルムであって、MD方向及びTD方向の少なくとも一軸方向に延伸されており、少なくとも一方の面の表面粗さ測定で計測されるスキューネス(Ssk)が1.0以下、かつ、コア部の高さ(Sk)が0.04μm以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオレフィン樹脂を含有する延伸ポリオレフィンフィルムであって、
MD方向及びTD方向の少なくとも一軸方向に延伸されており、
少なくとも一方の面の表面粗さ測定で計測されるスキューネス(Ssk)が1.0以下、かつ、コア部の高さ(Sk)が0.04μm以上である、延伸ポリオレフィンフィルム。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記ポリオレフィン樹脂がポリエチレン樹脂を含有する、請求項1に記載の延伸ポリオレフィンフィルム。
【請求項3】
無機系のアンチブロッキング剤を含有しない、請求項1に記載の延伸ポリオレフィンフィルム。
【請求項4】
MD方向及びTD方向の二軸方向に延伸された二軸延伸フィルムである、請求項1に記載の延伸ポリオレフィンフィルム。
【請求項5】
ビルドアップフィルムの保護フィルムとして用いられる、請求項1~4のいずれか1項に記載の延伸ポリオレフィンフィルム。
【請求項6】
請求項5に記載の延伸ポリオレフィンフィルムを備える、ビルドアップフィルム用保護フィルム。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載の延伸ポリオレフィンフィルムの製造方法であって、
前記ポリオレフィン樹脂を含む原反シートを、MD方向及びTD方向の少なくとも一軸方向に延伸処理を行う工程を備え、
前記延伸処理における原反シートの予熱温度が155℃以上である、延伸ポリオレフィンフィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、延伸ポリオレフィンフィルム及びその製造方法、並びにビルドアップフィルム用保護フィルムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等に代表されるポリオレフィンフィルムは、電子機器等の保護フィルムの他、包装フィルム、光学フィルム等の各種分野に広く利用されており、利用価値の極めて高い材料である。
【0003】
例えば、ポリオレフィンフィルムは、ビルドアップ工法で使用されるビルドアップフィルムの保護フィルムとして好適であることが知られている(例えば、特許文献1等)。ビルドアップ工法とは、プリント配線板の高集積化において欠かせない技術である。斯かるビルドアップ工法では、回路基板にビルドアップフィルムを貼合し、熱によりビルドアップフィルム中の樹脂を硬化させた後、レーザー加工によりビアを形成すると共に発生した樹脂残渣を除去し、次いで、銅メッキ及びパターニングが行われる。この操作を繰り返し行うことでプリント配線板の高集積化が実現される。
【0004】
ビルドアップ工法で使用されるビルドアップフィルムは、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含有する粘着層で形成されるものであり、絶縁性を有する材料である。斯かる粘着層の一方の面には、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなるベースフィルムが設けられ、他方の面には、前述のポリオレフィンフィルム等からなる保護フィルムが設けられている。ビルドアップ工法では、ビルドアップフィルムに設けられている前記保護フィルムをあらかじめ剥離して粘着層(ビルドアップフィルム)を露出させてから、前述のように回路基板にビルドアップフィルムを貼合する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-122472号公報
特開2019-163358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、一般的なポリオレフィンフィルムには、フィルムのブロッキングを防止させるべく、アンチブロッキング剤が含まれている(例えば、上記特許文献2)。このため、ポリオレフィンフィルムからアンチブロッキング剤が脱落することがあった。このように脱落したアンチブロッキング剤が他の部材に付着、転移等することで、他の部材の性能低下等の問題を引き起こすことがあった。例えば、上記のビルドアップフィルムの場合では、ポリオレフィンフィルムで形成される保護フィルムをビルドアップフィルム(粘着層)から剥離させると、ポリオレフィンフィルムに存在するアンチブロッキング剤が脱落し、粘着層に転移し得る。粘着層にアンチブロッキング剤が転移することで、粘着層の厚みが不均一になり、絶縁性能の低下を引き起こし得るという問題を有していた。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、アンチブロッキング剤を含有せずともブロッキングを防止することができる延伸ポリオレフィンフィルム及びその製造方法並びにビルドアップフィルム用保護フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、MD方向及びTD方向の少なくとも一軸方向に延伸し、かつ、少なくとも一方の面の表面粗さ測定で計測されるスキューネス(Ssk)を1.0以下、かつ、コア部の高さ(Sk)を0.04μm以上とすることにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、例えば、以下の項に記載の主題を包含する。
項1
ポリオレフィン樹脂を含有する延伸ポリオレフィンフィルムであって、
MD方向及びTD方向の少なくとも一軸方向に延伸されており、
少なくとも一方の面の表面粗さ測定で計測されるスキューネス(Ssk)が1.0以下、かつ、コア部の高さ(Sk)が0.04μm以上である、延伸ポリオレフィンフィルム。
項2
前記ポリオレフィン樹脂がポリエチレン樹脂を含有する、項1に記載の延伸ポリオレフィンフィルム。
項3
無機系のアンチブロッキング剤を含有しない、項1又は2に記載の延伸ポリオレフィンフィルム。
項4
MD方向及びTD方向の二軸方向に延伸された二軸延伸フィルムである、項1~3のいずれか1項に記載の延伸ポリオレフィンフィルム。
項5
ビルドアップフィルムの保護フィルムとして用いられる、項1~4のいずれか1項に記載の延伸ポリオレフィンフィルム。
項6
項5に記載の延伸ポリオレフィンフィルムを備える、ビルドアップフィルム用保護フィルム。
項7
項1~6のいずれか1項に記載の延伸ポリオレフィンフィルムの製造方法であって、
前記ポリオレフィン樹脂を含む原反シートを、MD方向及びTD方向の少なくとも一軸方向に延伸処理を行う工程を備え、
前記延伸処理における原反シートの予熱温度が155℃以上である、延伸ポリオレフィンフィルムの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の延伸ポリオレフィンフィルムは、アンチブロッキング剤を含有せずともブロッキングを防止することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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