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公開番号
2025072544
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2025018502,2023544703
出願日
2025-02-06,2021-11-10
発明の名称
胎盤加水分解物およびその製造方法
出願人
グリーン・クロス・ウェルビーイング・コーポレイション
,
GREEN CROSS WELLBEING CORPORATION
,
株式会社日本生物製剤
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
C12N
5/071 20100101AFI20250430BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】胎盤加水分解物の製造方法を提供する。
【解決手段】動物胎盤破砕物を脱脂し、乾燥して、動物胎盤破砕物粉末を得るステップと、前記動物胎盤破砕物脱脂粉末にタンパク質分解酵素酸溶液を処理して酵素分解するステップと、前記分解物を陰イオン交換樹脂と接触させてイオン交換するステップとを含むことにより、薬理活性を示すことができるアミノ酸、オリゴペプチドを多量に含む胎盤加水分解物を製造する方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
動物胎盤破砕物を脱脂し、乾燥して、動物胎盤破砕物粉末を得るステップと、
前記動物胎盤破砕物脱脂粉末にタンパク質分解酵素酸溶液を処理して酵素分解するステップと、
前記分解物を陰イオン交換樹脂と接触させてイオン交換するステップとを含む、胎盤加水分解物の製造方法。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
前記脱脂は、胎盤破砕物にアセトン、アルコールおよびエステルからなる群より選択される有機溶媒を加えて行われる、請求項1に記載の胎盤加水分解物の製造方法。
【請求項3】
前記脱脂は、前記胎盤破砕物にアセトン、アルコールまたはエステルを含む有機溶媒のいずれか一つを加えて2時間~8時間脱脂させるステップと、60~100℃で10時間~24時間乾燥して前記有機溶媒を除去するステップとを含んで行われる、請求項1に記載の胎盤加水分解物の製造方法。
【請求項4】
前記脱脂および有機溶媒の除去は複数回行われ、1回目に比べて2回目でより長時間脱脂する、請求項3に記載の胎盤加水分解物の製造方法。
【請求項5】
前記タンパク質分解酵素は、パパイン(Papain)、ペプシン(pepsin)、ブロメライン(Bromelain)、プロナーゼ(Pronase)、またはアルカラーゼ(Alcalase)である、請求項1に記載の胎盤加水分解物の製造方法。
【請求項6】
前記酸溶液の酸濃度は0.1~10%である、請求項1に記載の胎盤加水分解物の製造方法。
【請求項7】
前記酵素分解時、胎盤破砕物脱脂粉末10kg~25kgに対してタンパク質分解酵素0.5kg~3kgを処理する、請求項1に記載の胎盤加水分解物の製造方法。
【請求項8】
前記陰イオン交換樹脂との接触は、前記分解物に陰イオン交換樹脂を添加するか、または前記分解物を陰イオン交換樹脂カラムに通過させて行われる、請求項1に記載の胎盤加水分解物の製造方法。
【請求項9】
前記イオン交換された分解物に塩基を添加してpHを調整するステップをさらに含む、請求項1に記載の胎盤加水分解物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、胎盤加水分解物およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
胎盤(placenta)は妊娠した哺乳類の子宮内に出来る器官であり、臍帯を通して胎児に栄養分を供給して命を支える。胎盤は出産時に子宮から排出され、胎盤が出ることを後産という。
【0003】
胎盤には必須アミノ酸、メラトニン、RNA、DNAなどの核酸成分、抗酸化酵素であるSOD(Super oxide Dismutase)、ヒアルロン酸(Hyaluronic acid)、抗酸化剤、免疫補助因子(cytokine)、胎盤ペプチド、インスリン様成長因子(insulin-like-growth factor)、上皮成長因子(EGFS、Epidermal Growth factors)および独特な老化細胞活性因子(SCAFS、Senescent cell Activating factors)などの成長因子とサイトカイン類が含まれており、疲労回復、免疫増強などに有用であることが知られている。
【0004】
この胎盤の加工方法としては、強酸(通常は、3N塩酸)や強アルカリを用いて胎盤を加水分解し、その産物を得る方法が用いられてきた。しかし、この方法は、長時間高温処理を行う過程で胎盤が持っている各種アミノ酸などの生理活性物質が破壊してしまう問題がある。また、従来の酵素を用いた胎盤加工方法は、有効成分の抽出に長時間を要する問題があり、その問題を改善できる方法の開発が必要なのが実情である。
【0005】
韓国特許出願第2000-0043588号では、肝癌の治療及び予防を目的として
紫河車(胎盤)加水分解物を用いているが、人体の胎盤からサイトカイン、アミノ酸、核酸塩基、糖質などの各種生体活性成分を抽出した紫河車加水分解物を用いている。ここでは、紫河車をアセトンで処理して脱脂した後、不完全な加水分解物が生成しないように、ペプシンと塩酸で処理する十分な加水分解処理を行うことが記載されているが、詳細な製造方法については記載されていない。
【0006】
韓国特許出願第2007-0065779号では、胎盤にアセトンおよび定量の精製水を添加して40℃で3~5時間脱脂反応させ、その脱脂反応の産物を80℃で8時間乾燥して脱脂胎盤粉末を得ており、胎盤粉末から、i)胎盤粉末40~60重量部に対して、タンパク質分解酵素0.5~8重量部および水30~60重量部を添加して加水分解するステップと、ii)前記加水分解の産物を減圧濃縮するステップと、iii)前記減圧濃縮物を凍結乾燥するステップとを含む胎盤由来の化粧品または健康機能食品原料用の組成物の製造方法を記載している。しかし、本件先行発明の実施例では、ヒトの胎盤ではないブタの胎盤を用いており、また酸追加加水分解法で得られた胎盤抽出物に比べてタンパク分解酵素法による胎盤抽出物のアミノ酸含有量が高いことを記載しているが、タンパク質の分解過程以外の他のステップについては比較や分析を行っていない。
【0007】
胎盤の具体的な成分は正確に知られていないが、先行韓国特許出願第2003-0000173号では、正常分娩した産婦の紫河車をアセトンで脱脂し、塩酸で加水分解して、1.0ミリリットル当たり56ミリグラム以上の水溶性物質を含有し、定量を行った場合、アルギニン0.01重量%、リジン0.02重量%、フェニルアラニン0.09重量%、チロシン0.04重量%、ロイシン0.11重量%、イソロイシン0.01重量%、メチオニン0.02重量%、バリン0.02重量%、グリシン0.02重量%、プロリン0
.01重量%、グルタミン酸0.02重量%、セリン0.03重量%、トレオニン0.02重量%、アスパラギン酸0.21重量%以上のアミノ酸を含有し、全窒素0.172~0.816w/v%を含有することを記載している。
【0008】
タンパク質やペプチドの存在有無についての分析には、一般にSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(Sodium Dodecyl Sulfate Polyacrylamide Gel Electrophoresis、SDS-PAGE)法を用いる。これは、電気泳動装置を用いてタンパク質を分子量によって分離する定性分析方法であって、主要なタンパク質の存在を確認する方法である。SDS-PAGEは、アクリルアミド(Acrylamide)成分の含有量とグリシン(Glycine)またはトリシン(Tricine)を原料としてタンパク質とペプチドの分離に適用している。トリス-グリシン(Tris-glycine)ゲルの場合は、分子量10kDa~300kDaのタンパク質の分離に有用であり、トリス-トリシン(Tris-tricine)ゲルの場合は、分子量2kDa~20kDaのペプチドの分離に有用である。SDS-PAGEによって分離したタンパク質/ペプチドは、クマシー染色法(Coomassie staining)によって最終タンパク質の有無を確認する。最近では、ゲル・イメージング・プログラム(Gel image program)を用いてPAGEで分離されたタンパク質の含有量を数値化することもあるが、バンド分離と染色法のバンド飽和(band saturation)などの理由で、正確なタンパク質の含有量分析方法としては適用しにくい。分子量2kDa以下のペプチドは、LC-MS分析法によりペプチドの存在有無を確認することができる。
【0009】
胎盤加水分解物の製造過程の中で酸加水分解過程が行われるが、これはヒトの胎盤内にペプチドまたはアミノ酸が多数存在し得ることを意味する。現在まで知られているペプチドの配列決定には、質量分析計(ESI-MS/MS;Electrospray Ionization)を通常使用している。胎盤加水分解物中に存在するタンパク質またはペプチドは、前記方法によって確認分析が可能である。最終的には胎盤加水分解物中に含まれているタンパク質またはペプチドについてSDS-PAGE法で存在有無を確認し、LC-MS法によって低分子量のペプチドの存在と含有量を分析することにより、胎盤加水分解物中に含まれているタンパク質とペプチドを全て確認することができる。
【0010】
胎盤中には、様々な人体の生理作用に影響を与えることが知られているミネラルが含まれていると推定される。ミネラルとしては、鉄粉、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、セレンなどが代表的に知られている。粉乳や健康機能食品、そして医薬品中のミネラル含有量の分析法としては様々な方法が知られている。代表的な方法として、大韓薬典中の一般試験法に相当する方法を参考にすると、標準液を濃度別に製造して各濃度に相当する吸光度値で検量線を得、その検量線グラフ上の試料の吸光度値を読み取って試料中の当該ミネラル成分の含有量を確認する方法がある。
(【0011】以降は省略されています)
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