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公開番号
2025073371
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-13
出願番号
2023184097
出願日
2023-10-26
発明の名称
音場制御システム及び音場制御方法
出願人
アルプスアルパイン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G10K
11/175 20060101AFI20250502BHJP(楽器;音響)
要約
【課題】聴取対象音の他者による聴取を困難とする「音場制御システム及び音場制御方法」を提供する。
【解決手段】ユーザの頭部の移動範囲として想定される範囲UAとスピーカ1を含む閉空間のエリアA1の境界である境界BA1で音圧と音圧傾度(音圧勾配)が可及的に0となるように、聴取対応音の境界音場制御を行う(a1、a2)と共に、範囲UAを含まず、スピーカ1を含むエリアA2の境界のうち、範囲UA側の境界BA2U(実線)で音圧と音圧傾度(音圧勾配)が0となり、範囲UA側とならない境界BA2N(破線)を通って外部に伝搬するように、マスカー音の境界音場制御を行う(b1、b2)。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
ユーザが聴取の対象とする音である聴取対象音の他者の聴取を、当該聴取対象音をマスクするマスカー音を用いて困難化する音場制御システムであって、
複数のスピーカと、
前記聴取対象音を前記複数のスピーカから出力する第1音場制御部と、
前記マスカー音を前記複数のスピーカから出力する第2音場制御部とを有し、
前記第1音場制御部は、前記ユーザの前記聴取対象音の聴取位置の範囲として設定した聴取範囲と前記複数のスピーカとを含む閉空間で局所再生されるように、前記聴取対象音を前記複数のスピーカに出力し、
前記第2音場制御部は、前記複数のスピーカから前記聴取範囲への直接音の主たる伝搬経路を遮るように設定した面において、前記マスカー音の音圧と音圧傾度が可及的に0となるように、前記マスカー音を前記複数のスピーカに出力することを特徴とする音場制御システム。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
ユーザが聴取の対象とする音である聴取対象音の他者の聴取を、当該聴取対象音をマスクするマスカー音を用いて困難化する音場制御システムであって、
スピーカと、入力する前記聴取対象音を設定された伝達特性で出力する第1のフィルタと、入力する前記マスカー音を設定された伝達特性で出力する第2のフィルタと、前記第1のフィルタの出力と前記第2の出力を混合して前記スピーカに出力するミキサとのセットを複数備え、
各セットの第1のフィルタには、前記ユーザの前記聴取対象音の聴取位置の範囲として設定した聴取範囲と前記複数のセットのスピーカとを含む閉空間の境界で、前記聴取対象音の音圧と音圧傾度が可及的に0となる伝達特性が設定されており、
各セットの第2のフィルタには、前記複数のセットのスピーカを含むと共に前記聴取範囲を含まない空間の前記聴取範囲側の境界において、前記マスカー音の音圧と音圧傾度が可及的に0となる伝達特性が設定されていることを特徴とする音場制御システム。
【請求項3】
請求項2記載の音場制御システムであって、
前記聴取対象音を聴取するユーザにとって前となる方向を前方として、前記各セットのスピーカは前記聴取範囲の前方に配置されており、
前記複数のセットのスピーカを含むと共に前記聴取範囲を含まない前記空間は、前記聴取範囲の前方に設定されており、
各セットの第2のフィルタには、前記空間の前記聴取範囲側の境界となる後方側の境界において、前記マスカー音の音圧と音圧傾度が可及的に0となると共に、当該空間の前方側と左右側の境界との少なくとも一方を通って前記マスカー音が当該空間の外部に向かって伝搬される伝達特性が設定されていることを特徴とする音場制御システム。
【請求項4】
請求項2、3または4記載の音場制御システムであって、
複数の音響センサと、
前記複数の音響センサを、少なくとも前記閉空間の境界上に設定した制御点と前記空間の前記聴取範囲側の境界上に設定した制御点とに配置した状態において、前記音響センサの出力に基づいて、前記聴取対象音と前記マスカー音の各制御点における応答が目標とする応答となるように、各セットの第1のフィルタと第2の伝達特性を算定し設定する伝達特性設定部とを有することを特徴とする音場制御システム。
【請求項5】
請求項2、3または4記載の音場制御システムであって、
前記マスカー音を生成すると共に、前記聴取対象音に応じて、当該聴取対象音の聴取の妨害に適合するように、生成するマスカー音を調整するマスカー音生成部を有することを特徴とする音場制御システム。
【請求項6】
ユーザが聴取の対象とする音である聴取対象音の他者の聴取を、当該聴取対象音をマスクするマスカー音を用いて困難化する音場制御方法であって、
前記聴取対象音と前記マスカー音を複数のスピーカから出力すると共に、
前記ユーザの前記聴取対象音の聴取位置の範囲として設定した聴取範囲と前記複数のスピーカとを含む閉空間の境界において、前記聴取対象音の音圧と音圧傾度が可及的に0となるように前記聴取対象音の境界音場制御を行い、
前記複数のスピーカを含むと共に前記聴取範囲を含まない空間の前記聴取範囲側の境界において、前記マスカー音の音圧と音圧傾度が可及的に0となるように、前記マスカー音の境界音場制御を行うことを特徴とする音場制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが聴取の対象とする音である聴取対象音が、当該ユーザにのみ聴取可能となるように音場を制御する技術に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ユーザが聴取の対象とする音である聴取対象音が、当該ユーザにのみ聴取可能となるように音場を制御する技術としては、キルヒホッフ-ヘルムホルツ積分方程式(Kirchhoff-Helmholtz integral equation)に基づく境界音場制御の技術を用いて、ユーザが所在する第1のエリアの境界において聴取対象音の音圧や音圧傾度が0となるように聴取対象音をスピーカから出力することにより、第1のエリア外に伝搬する聴取対象音の大きさを極小化する局所再生の技術が知られている(たとえば、特許文献1、2)。
【0003】
また、ユーザが聴取の対象とする音である聴取対象音が、当該ユーザにのみ聴取可能となるように音場を制御する技術としては、聴取対象音を、ユーザが所在する第1のエリアにスピーカから出力しつつ、他者が所在するエリアなどの聴取対象音の聴取を抑止したいエリアである第2のエリアに、聴取対象音の聴取を阻害する音であるマスカー音をスピーカから出力するマスキングの技術が知られている(たとえば、特許文献3、4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006- 74442号公報
特開2008-252625号公報
特許第6851980号公報
特許第5761259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現実的には、上述した境界音場制御を適用した局所再生の技術によって第1のエリア外に伝搬する聴取対象音を全て無くすことはできず、第1のエリア外へ聴取対象音が漏れ聞こえてしまうことを完全に排除することは困難である。
そして、このために、聴取対象音が、人間が感受性高く認識可能な人の声である場合等には、第1のエリア外の他者によって聴取対象音の内容が認知されてしまうことがある。
一方で、聴取対象音の聴取を抑止したい第2のエリアにマスカー音を出力することにより第2のエリア内での聴取対象音の聴取を妨げる技術によれば、第1のエリアと第2のエリアが相互に隔離されていない比較的近傍の空間である場合には、マスカー音によって、第1のエリア内のユーザの聴取対象音の良好な聴取が妨げられてしまうことがある。
【0006】
そこで、本発明は、聴取の対象とする音である聴取対象音をユーザが困難性なく聴取可能となり、他者が充分に聴取困難となるように音場を制御することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題達成のために、本発明は、ユーザが聴取の対象とする音である聴取対象音の他者の聴取を、当該聴取対象音をマスクするマスカー音を用いて困難化する音場制御システムに、複数のスピーカと、前記聴取対象音を前記複数のスピーカから出力する第1音場制御部と、前記マスカー音を前記複数のスピーカから出力する第2音場制御部とを備えたものである。ここで、前記第1音場制御部は、前記ユーザの前記聴取対象音の聴取位置の範囲として設定した聴取範囲と前記複数のスピーカとを含む閉空間で局所再生されるように、前記聴取対象音を前記複数のスピーカに出力する。また、前記第2音場制御部は、前記複数のスピーカから前記聴取範囲への直接音の主たる伝搬経路を遮るように設定した面において、前記マスカー音の音圧と音圧傾度が可及的に0となるように、前記マスカー音を前記複数のスピーカに出力する。
【0008】
また、前記課題達成のために、本発明は、ユーザが聴取の対象とする音である聴取対象音の他者の聴取を、当該聴取対象音をマスクするマスカー音を用いて困難化する音場制御システムに、スピーカと、入力する前記聴取対象音を設定された伝達特性で出力する第1のフィルタと、入力する前記マスカー音を設定された伝達特性で出力する第2のフィルタと、前記第1のフィルタの出力と前記第2の出力を混合して前記スピーカに出力するミキサとのセットを複数備えたものである。ここで、各セットの第1のフィルタには、前記ユーザの前記聴取対象音の聴取位置の範囲として設定した聴取範囲と前記複数のセットのスピーカとを含む閉空間の境界で、前記聴取対象音の音圧と音圧傾度が可及的に0となる伝達特性が設定されている。また、各セットの第2のフィルタには、前記複数のセットのスピーカを含むと共に前記聴取範囲を含まない空間の前記聴取範囲側の境界において、前記マスカー音の音圧と音圧傾度が可及的に0となる伝達特性が設定されている。
【0009】
ここで、このような音場制御システムは、前記聴取対象音を聴取するユーザにとって前となる方向を前方として、前記各セットのスピーカを前記聴取範囲の前方に配置し、前記複数のセットのスピーカを含むと共に前記聴取範囲を含まない前記空間を、前記聴取範囲の前方に設定し、各セットの第2のフィルタに、前記空間の前記聴取範囲側の境界となる後方側の境界において、前記マスカー音の音圧と音圧傾度が可及的に0となると共に、当該空間の前方側と左右側の境界との少なくとも一方を通って前記マスカー音が当該空間の外部に向かって伝搬される伝達特性を設定してもよい。
【0010】
また、このような音場制御システムに、複数の音響センサと、前記複数の音響センサを、少なくとも前記閉空間の境界上に設定した制御点と前記空間の前記聴取範囲側の境界上に設定した制御点とに配置した状態において、前記音響センサの出力に基づいて、前記聴取対象音と前記マスカー音の各制御点における応答が目標とする応答となるように、各セットの第1のフィルタと第2の伝達特性を算定し設定する伝達特性設定部とを設けてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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