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公開番号
2025076163
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2023187944
出願日
2023-11-01
発明の名称
濾過装置及び濾過方法
出願人
東西化学産業株式会社
代理人
弁理士法人R&C
主分類
B01D
24/00 20060101AFI20250508BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】比重の大きい汚濁物質を含む被処理水を適切に濾過処理することができる濾過装置及び濾過方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る濾過装置1は、上端側に位置する第一開口12Aと、下端側に位置する第二開口13Aと、を有する外筒10と、外筒10内の第一開口12A側に固定されて吊下げられた繊維濾過材20と、繊維濾過材20の下端20B側と一体に外筒10内を上下方向に移動可能な可動ガイド30と、外筒10の第二開口13Aに被処理水W1を供給可能な供給手段40と、外筒10内の第二開口13A側から気体を噴出可能な気体噴出手段60と、を備え、第二開口13Aに供給された被処理水W1を濾過して第一開口12Aから排出するように構成されている。本発明に係る濾過方法は、濾過装置1を用いた濾過方法であって、濾過工程と濾過材伸長工程と濾過材洗浄工程とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
上端側に位置する第一開口と、下端側に位置する第二開口と、を有する外筒と、
前記外筒内の前記第一開口側に固定されて吊下げられた繊維濾過材と、
前記繊維濾過材の下端側と一体に前記外筒内を上下方向に移動可能な可動ガイドと、
前記外筒の前記第二開口に被処理水を供給可能な供給手段と、
前記外筒内の前記第二開口側から気体を噴出可能な気体噴出手段と、を備え、
前記第二開口に供給された前記被処理水を濾過して前記第一開口から排出するように構成されている、濾過装置。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記外筒内に前記可動ガイドの上方向への移動を規制するストッパー部を備える、請求項1に記載の濾過装置。
【請求項3】
前記外筒の内部に上下方向に延びるガイドポールを備え、前記ガイドポールの上下方向に沿って前記可動ガイドが上下方向に移動する、請求項1に記載の濾過装置。
【請求項4】
前記可動ガイドは、略中心位置に前記ガイドポールが挿通される被ガイド孔を有し、
前記繊維濾過材は前記ガイドポールの周囲に複数本配置され、
前記繊維濾過材の上端側は前記第一開口の近傍に設けられた固定板の上端側固定部に固定され、前記繊維濾過材の下端側は前記可動ガイドの前記被ガイド孔の周囲に配置された下端側固定部に固定される、請求項3に記載の濾過装置。
【請求項5】
前記気体噴出手段は、前記ガイドポールの下方に延在する筒状体に設けられた気体噴出口を備える、請求項3または4に記載の濾過装置。
【請求項6】
前記供給手段は、前記繊維濾過材の洗浄時には前記外筒の前記第一開口から逆洗浄水を供給可能である、請求項1に記載の濾過装置。
【請求項7】
前記外筒内に前記可動ガイドの下方向への移動を規制する下ストッパー部をさらに備える、請求項6に記載の濾過装置。
【請求項8】
前記気体噴出手段は、
気体供給源から発生した前記気体を前記外筒内の前記第二開口側から噴出する気体噴出口と、前記気体供給源と前記気体噴出口の間に位置するエアバルブとを備え、
前記供給手段は、
入口側分岐管及び出口側分岐管に接続された送液ポンプと、
前記入口側分岐管の一方と被処理水槽の間の流路に設けられた第一バルブと、
前記入口側分岐管の他方と処理水槽の間の流路に設けられた第二バルブと、
前記出口側分岐管の一方と前記第二開口の間の流路に設けられた第三バルブと、
前記出口側分岐管の他方と前記第一開口の間の流路に設けられた第四バルブと、を
備える、請求項6に記載の濾過装置。
【請求項9】
濾過運転から前記繊維濾過材の洗浄運転に自動的に切り替え可能な制御手段をさらに備え、
前記制御手段は、
濾過運転開始からの経過時間を計測し、前記経過時間が予め設定した規定時間を超えるか否かを判断する濾過時間判断部と、
前記濾過時間判断部が前記規定時間を超えると判断した時に前記第一バルブ及び第三バルブを閉止し、その後、前記エアバルブを開放するように制御するバルブ制御部と、
を備える、請求項8に記載の濾過装置。
【請求項10】
濾過運転から前記繊維濾過材の洗浄運転に自動的に切り替え可能な制御手段をさらに備え、
前記制御手段は、
前記第二開口の入口側流路に設けられた第一水圧計と、前記第一開口の出口側流路に設けられた第二水圧計と、により計測される各圧力を受信して圧力差を計算し、前記圧力差が予め設定した規定値を超えるか否かを判断する圧力差判断部と、
前記圧力差判断部が前記規定値を超えると判断した時に前記第一バルブ及び第三バルブを閉止し、その後、前記エアバルブを開放するように制御するバルブ制御部と、
を備える、請求項8に記載の濾過装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維濾過材を用いた濾過装置及び濾過方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、貯留した雨水を建物内の雑用水として活用することが増えてきている。しかし、建物に備え付けた水槽等に流入する雨水は、周辺の落ち葉、ゴミ及び土砂等の異物が含まれ、水槽内にこれら異物が堆積するため、貯留した雨水をそのまま使用するのは水質上問題がある。さらに異物のうち、ゴミ、落ち葉等の有機物の異物は腐敗が進行するため、腐敗臭が問題になる場合がある。
【0003】
このような貯留した雨水中の有機物の腐敗対策として、貯留した雨水に次亜塩素酸ナトリウム等の殺菌剤や消毒剤等の薬品を添加することが行われている。しかしながら、雨水中の有機物量に相当する量の薬品を添加すると相当なコストが掛かり、さらにこのような薬品の使用は、水質管理等の点でも適切とは言い難い。また、雨水に薬品を添加するのみでは、薬品により分解等しない異物は除去することができず、ポンプ等を閉塞させてしまう可能性がある。このように、雑用水レベルで使用する雨水を適切に処理し維持管理するための、簡易的な瀘過装置が要望されている。
【0004】
このような簡易的な濾過装置として、例えば、特開2006-198590号公報(特許文献1)、国際公開2018/154666号(特許文献2)のような濾過装置が提案されている。特許文献1の装置は、ろ過塔内部に繊維濾材となる長繊維束を下流側は固定、上流側は自由端の状態で充填し、濾過時は下向流によって繊維濾材が圧縮されることで原水中の懸濁物を捕捉して除去し、逆洗時には水流が逆向きにするのに合わせて繊維濾材が伸長され、これにより捕捉した汚れを排出するものである。特許文献2の装置は、繊維濾材部の下方端部は外筒部内の下方位置に固定され、上方端部は筒内可動部に固定されて、筒内可動部の重みによって繊維濾材部が圧密化される構成としている。特許文献2の装置は、筒内可動部の下方側が凹部をしており、洗浄流体中の空気が前記筒内可動部の前記凹部に溜まり、前記筒内可動部が浮力を有し、前記繊維濾材部の上方端部が上方に引き上げられ、その結果、前記繊維濾材部が伸長される。このように伸長させた繊維濾材部に対して下方向から上方に洗浄水が供給され、繊維濾材部が洗浄される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-198590号公報
国際公開第2018/154666号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2のような形式の既存の繊維濾過材を用いた濾過装置は、濾過後の繊維濾過材の洗浄処理が十分に行いにくいという課題がある。すなわち、特許文献1及び2の装置は、濾過時は被処理水を上方から下方への下降流で通過させる構成である一方、繊維濾過材の洗浄時は逆洗浄水を下方から上方への上昇流の水流で供給することになる。そのため、繊維濾過材の洗浄時は排出する汚濁物質の終末速度以上の流速で洗浄しない限り、汚濁物質を系外へ排出ですることができない。これは雨水等の比重の大きい土砂類を含む被処理水を濾過対象とした場合には大きな課題となる。
【0007】
したがって、本発明の目的は、比重の大きい汚濁物質を含む被処理水であっても適切に濾過し、繊維濾過材が捕捉した汚濁物質を洗浄して系外へ排出できる濾過装置及び濾過方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る濾過装置は、上端側に位置する第一開口と、下端側に位置する第二開口と、を有する外筒と、前記外筒内の前記第一開口側に固定されて吊下げられた繊維濾過材と、前記繊維濾過材の下端側と一体に前記外筒内を上下方向に移動可能な可動ガイドと、前記外筒の前記第二開口に被処理水を供給可能な供給手段と、前記外筒内の前記第二開口側から気体を噴出可能な気体噴出手段と、を備え、前記第二開口に供給された前記被処理水を濾過して前記第一開口から排出するように構成されている。
【0009】
また、本発明に係る濾過方法は、上端側に位置する第一開口と、下端側に位置する第二開口と、を有する外筒と、前記外筒内の前記第一開口側に固定されて吊下げられた繊維濾過材と、前記繊維濾過材の下端側と一体に前記外筒内を上下方向に移動可能な可動ガイドと、前記外筒の前記第二開口に被処理水を供給可能な供給手段と、前記外筒内の前記第二開口側から気体を噴出する気体噴出手段と、を備えた濾過装置を用いた濾過方法であって、前記供給手段によって前記外筒の前記第二開口から前記被処理水を供給して前記可動ガイドを上方向に移動させ、前記可動ガイドにより圧縮された前記繊維濾過材で前記被処理水を濾過する濾過工程と、前記濾過工程の後、圧縮された前記繊維濾過材に対して前記気体噴出手段により前記気体を供給して前記繊維濾過材を伸長かつ前記可動ガイドを下降させる濾過材伸長工程と、前記濾過材伸長工程の後、流体により前記繊維濾過材を洗浄する濾過材洗浄工程と、を含む。
【0010】
これらの構成によれば、濾過時には上向き水流により繊維濾過材を重力に抗して可動ガイドで圧縮して濾過層を形成するので、濾過層の厚み等を制御しやすく、安定した濾過性能を得ることができる。さらに濾過後の洗浄時には圧縮された繊維濾過材を噴射された気体の作用で揉み解すことができるので、繊維濾過材を汚濁物質を脱落させながら重力方向に伸長させることができる。その後、逆洗浄水で繊維濾過材の洗浄を行う場合にも逆洗浄水の使用量を削減でき、逆洗浄水の流れ方向と汚濁物質の沈降方向が一致するので汚濁物質の系外への排出を円滑かつ容易にすることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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