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公開番号2025066261
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023175720
出願日2023-10-11
発明の名称ろ材層の圧密状態判別方法
出願人株式会社石垣
代理人
主分類B01D 37/04 20060101AFI20250416BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】ろ過処理工程前段で沈降性の粒状繊維ろ材で形成されたろ材層の圧密状態が良好であるか判別できるろ材層の圧密状態判別方法を提供する。
【解決手段】
予めろ材層の圧密状態の判別指標となる基準圧密値を設定し、ろ過槽内の所定高さまで圧密水を供給する圧密水貯留工程を行った後、ろ過槽下方から圧密水を排出して排出時の動圧でろ材層を圧密する圧密水排出工程を行い、圧密水排出工程時に圧密の進行に伴って変化する圧密水の排出速度、圧密水の排出量、ろ材層の高さのうち、少なくとも1つ以上の計測値を基準圧密値と比較し、計測値が基準圧密値に到達した場合、ろ材層の圧密状態が良好であると判別して圧密水排出工程を終了してろ過処理工程に移行し、計測値が基準圧密値に未達の場合、ろ材層の圧密状態が良好でないと判別して再度ろ過槽に圧密水を供給する圧密水貯留工程に移行することで、ろ過処理効率を高めることができる。

【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
予め沈降性の粒状繊維ろ材で形成されたろ材層(11)の圧密状態の判別指標となる基準圧密値を設定し、
ろ過槽(2)内の所定高さまで圧密水を供給する圧密水貯留工程を行った後、
ろ過槽(2)下方から圧密水を排出して排出時の動圧でろ材層(11)を圧密する圧密水排出工程を行い、
圧密水排出工程時に、圧密の進行に伴って変化する圧密水の排出速度、圧密水の排出量、ろ材層(11)の高さ、のうち、
少なくとも1つ以上の計測値を基準圧密値と比較し、
計測値が基準圧密値に到達した場合、ろ材層(11)の圧密状態が良好であると判別して圧密水排出工程を終了してろ過処理工程に移行し、
計測値が基準圧密値に未達の場合、ろ材層(11)の圧密状態が良好でないと判別して再度ろ過槽(2)に圧密水を供給する圧密水貯留工程に移行する
ことを特徴とするろ材層の圧密状態判別方法。
続きを表示(約 82 文字)【請求項2】
前記圧密水排出工程は、ろ材層(11)全体を浸漬した状態で終了する
ことを特徴とする請求項1に記載のろ材層の圧密状態判別方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粒状繊維ろ材を積層したろ過装置に関し、ろ過処理工程前のろ材層の圧密状態が良好であるか判別することができるろ材層の圧密状態判別方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、沈降性の粒状繊維ろ材を内部に充填したろ過装置の上部から被処理液を供給して、被処理液中の懸濁物質を除去するろ過処理方法が知られている。このろ過処理方法において、ろ過槽内に形成されたろ材層の空隙率が高い場合、被処理液はろ材間を通過しやすくなり、被処理液中の懸濁物質がろ材層で十分に捕捉されない。そのため、ろ過処理工程の前段でろ材層を圧密してろ材層内の空隙率を低減し、ろ過能力を高める必要があった。
【0003】
特許文献1の図3には、ろ材層を形成したろ過槽内に所定水位まで圧密水を貯留した後、ろ過槽下方に接続された排水管を開放することで、排水される圧密水の水圧を受けてろ材層が圧密される技術が開示してある。
【0004】
特許文献2には、濾過工程の継続に伴って浮遊物質がろ材に付着し、それによって生じる濾過抵抗の増大や濾過水量の減少を、原水供給管に設けた圧力計や濾過水排出管に設けた流量計で検出して逆洗浄を開始する技術が開示してある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-147988号公報
特表2004-524964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来、ろ過槽内に形成されたろ材層の圧密度を高めるために、特許文献1に記載された方法にてろ材層の圧密が行われるが、圧密後のろ材層がどの程度圧密されているか把握する手段はなかった。また、従来の方法では予め定めた所定回数に到達するまで圧密を行うため、ろ材層がろ過処理に最適な状態になった後もろ材層が継続的に圧密されていた。圧密時間の長期化に伴って設備の稼働時間が長くなるとともに早期にろ過処理工程に移行できないといった課題を有していた。さらに、新たに交換した新ろ材によって形成されるろ材層と長期間使用後に洗浄したろ材によって形成されるろ材層では、ろ材の形状変化や弾力性の変化に伴って圧縮状態が変化するため、予め定めた所定回数圧密を繰り返す形態ではろ過処理に最適なろ材層を形成することができなかった。
【0007】
特許文献2には、濾過装置内の濾過抵抗の増大や排出される濾過水量の減少を圧力計や流量計にて検出する技術が開示してあるが、検出方法に関して具体的な記載及び示唆はない。また、濾過抵抗の増大や濾過水量の減少を検出してろ過処理から洗浄処理へ切り替えるものであり、検出された値を用いてろ過処理前のろ材層の圧密状態を検出することを目的としたものではない。
【0008】
本発明は、沈降性の粒状繊維ろ材を積層したろ過槽の上方から被処理液を供給して被処理液中の懸濁物質を除去するろ過装置において、ろ材層の圧密処理時にろ材層が最適な圧密状態であると判別された後、ろ過処理工程を開始することでろ過処理効率を高めることができるろ材層の圧密状態判別方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
予め沈降性の粒状繊維ろ材で形成されたろ材層の圧密状態の判別指標となる基準圧密値を設定し、ろ過槽内の所定高さまで圧密水を供給する圧密水貯留工程を行った後、ろ過槽下方から圧密水を排出して排出時の動圧でろ材層を圧密する圧密水排出工程を行い、圧密水排出工程時に、圧密の進行に伴って変化する圧密水の排出速度、圧密水の排出量、ろ材層の高さ、のうち、少なくとも1つ以上の計測値を基準圧密値と比較し、計測値が基準圧密値に到達した場合、ろ材層の圧密状態が良好であると判別して圧密水排出工程を終了してろ過処理工程に移行し、計測値が基準圧密値に未達の場合、ろ材層の圧密状態が良好でないと判別して再度ろ過槽に圧密水を供給する圧密水貯留工程に移行することで、ろ過処理工程初期から懸濁物質を効率よく除去できる。
【0010】
前記圧密水排出工程は、ろ材層全体を浸漬した状態で終了することで、圧密水排出工程時にろ材間の空隙に空気が流入しないため、ろ材間に水道(みずみち)が確保されてろ過処理工程で被処理液がろ材間を効率よく通過できる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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