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公開番号2025076503
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2025023437,2022520380
出願日2025-02-17,2020-09-29
発明の名称ニッケル基合金
出願人アロイド リミテッド
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C22C 19/05 20060101AFI20250508BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】積層造形(AM)プロセスに適用するために設計された、ニッケル基超合金組成物を提供する。
【解決手段】1.5~4.5質量%のAl、1.1~3.4質量%のTi、0.0~4.0質量%のNb、0.0~5.2質量%のTa、0.9~6.6質量%のW、0.0~3.0質量%のMo、0.0~24.0質量%のCo、12.5~20.6質量%のCr、0.02~0.15質量%のC、0.001質量%以上0.008質量%未満のB、任意にZr、Re、Ru、Ir、V、Pd、Pt、Si、Y、La、Ce、Mg、Hfを含み、残部がNiおよび不可避的不純物であり、Al、Ti、Nb、Ta及びWの質量%をそれぞれWAl、WTi、WNb、WTa及びWWとすると、以下の式を満たす、ニッケル基合金組成物。
0.65≦0.3WNb+0.15WTa
3.6≦WAl+0.5WTi+0.3WNb+0.15WTa≦5.7
WTa+0.92WW≦6.1
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
1.5~4.5質量%のアルミニウム、1.1~3.4質量%のチタン、0.0~4.0質量%のニオブ、0.0~5.2質量%のタンタル、0.9~6.6質量%のタングステン、0.0~3.0質量%のモリブデン、0.0~24.0質量%のコバルト、12.5~20.6質量%のクロム、0.02~0.15質量%の炭素、0.001質量%以上0.008質量%未満のホウ素、0.0~0.1質量%のジルコニウム、0.0~3.0質量%のレニウム、0.0~2.0質量%のルテニウム、0.0~3.0質量%のイリジウム、0.0~0.5質量%のバナジウム、0.0~1.0質量%のパラジウム、0.0~1.0質量%の白金、0.0~0.5質量%のケイ素、0.0~0.1質量%のイットリウム、0.0~0.1質量%のランタン、0.0~0.1質量%のセリウム、0.0~0.003質量%の硫黄、0.0~0.25質量%のマンガン、0.0~0.1質量%のマグネシウム、0.0~5.0質量%の鉄、0.0~0.5質量%の銅、0.0~1.0質量%のハフニウムを含み、残部がニッケルおよび不可避的不純物であり、合金に含まれるアルミニウム、チタン、ニオブ、タンタル及びタングステンの質量%をそれぞれW
Al
、W
Ti
、W
Nb
、W
Ta
及びW

とすると、以下の式を満たす、ニッケル基合金組成物。
0.65≦0.3W
Nb
+0.15W
Ta
3.6≦W
Al
+0.5W
Ti
+0.3W
Nb
+0.15W
Ta
≦5.7

Ta
+0.92W

≦6.1
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
合金に含まれるアルミニウム、チタン、ニオブ及びタンタルの質量%をそれぞれW
Al
、W
Ti
、W
Nb
及びW
Ta
とすると、以下の式を満たす、請求項1に記載のニッケル基合金組成物。
4.1≦W
Al
+0.5W
Ti
+0.3W
Nb
+0.15W
Ta
【請求項3】
合金に含まれるアルミニウム、チタン、ニオブ及びタンタルの質量%をそれぞれW
Al
、W
Ti
、W
Nb
及びW
Ta
とすると、以下の式を満たす、請求項1または2に記載のニッケル基合金組成物。

Al
+0.5W
Ti
+0.3W
Nb
+0.15W
Ta
≦5.5
【請求項4】
900℃で44%以下のγ´相の体積分率を備える、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のニッケル基合金組成物。
【請求項5】
900℃で19%以上のγ´相の体積分率を備える、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のニッケル基合金組成物。
【請求項6】
合金に含まれるタングステン及びモリブデンの質量%をそれぞれW

、W
Mo
とすると、以下の式を満たす、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のニッケル基合金組成物。


+0.77W
Mo
≧3.0
【請求項7】
クロムを、質量%で、16.0%以上含む、請求項1ないし6のいずれか1つに記載のニッケル基合金組成物。
【請求項8】
クロムを、質量%で、19.5%以下含む、請求項1ないし7のいずれか1つに記載のニッケル基合金組成物。
【請求項9】
タンタルを、質量%で、4.2%以下含む、請求項1ないし8のいずれか1つに記載のニッケル基合金組成物。
【請求項10】
モリブデンを、質量%で、2.9%以下含む、請求項1ないし9のいずれか1つに記載のニッケル基合金組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層造形(AM)プロセスに適用するために設計された、ニッケル基超合金組成物に関する。このようなプロセスの例には、粉末床ベースのAM法(例えば、選択的レーザー溶融、電子ビーム溶融)、指向金属蒸着法(例えば、粉末蒸着やワイヤーベースの方法)が含まれるが、これらに限られない。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
現在、鋳造形態または鍛造形態で首尾よく製造されたニッケル基超合金を、AMプロセスに移行させる傾向がある。しかしながら、これはほぼ不適切であることが証明されている。これは、AMプロセスでの加工を容易にするために必要な材料特性の多くは、上述の合金では満たされないため、加工が大幅に困難になり、期待される構造的完全性を持たない材料が生成されてしまうからである。
【0003】
特に、高強度と、低密度と、熱間割れへの耐性と、の最適なトレードオフを有する、積層造形プロセス用の合金を開発することは、大きな課題であった。通常、高強度合金は、インベストメント鋳造法で加工される。インベストメント鋳造プロセスで使用される一般的な合金の例を、表1に列挙する。表1は、従来のクロミア形成超合金の、質量%における公称組成である。各合金において、ニッケル元素は残部である。
【0004】
表1に列挙されている合金を積層造形法に適用する研究は、広く行われてきた。これらの合金では、溶接が難しい可能性はあるものの、特定の欠陥メカニズムを制限し得ることが示されている。例えば、これらの合金は、ひずみ時効割れの影響を受けやすい。加工時のAM条件(スキャン計画、入熱など)や後処理条件(熱処理ウィンドウと加熱速度)における慎重な制御により、ひずみ時効割れに関するリスクを低減することができる。同様に、ノッチなどの応力集中機能の影響を低減するように部品の形状を設計することにより、耐ひずみ時効割れ性を向上させることができる。ただし、加工条件と形状の観点から設計の自由度を高めるために、ひずみ時効割れの傾向を減らすことが依然として望ましい。
【0005】
ひずみ時効割れは、残留ひずみとγ´析出という2つの主な要因によって生じる。これは、本発明において、組成の観点から、特性目標によって課される制限の範囲内で、γ´形成元素の含有量を最小化することによって求められる。Illston(特許番号US9352421B2)には、プロセス制御(特に、薄い粉末層及び意図的にオーバーラップしたレーザースキャンの使用)により、残留ひずみの蓄積を最小化することができ、したがって高γ´超合金の印刷適性が向上することが、示されている。また、Etter et al(特許番号US9670572B2)には、AM後の応力緩和熱処理温度まで特に急速に昇温することにより、ひずみ時効割れのリスクを低減することができることが示されている。
【0006】
プロセスの最適化によっては簡単に低減することができない、もう1つのメカニズムは、熱間割れである。熱間割れは、凝固プロセスの最終段階において生じ、合金の化学的性質に強く依存する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、合金密度を適正な範囲に維持し且つ競合的強度(competitive strength)を有しつつ、熱間割れ及びひずみ時効割れの望ましくない損傷メカニズムを克服するように、合金の化学的性質を調整することによって、熱間割れ及びひずみ時効割れのメカニズムに耐性を有する、耐クリープ性のγ´相強化合金を開発することである。
【0008】
この改善された加工性と組み合わせて、本発明の合金は、非常に高いレベルの耐酸化性及び耐食性を有することが好ましい。これは、安定的且つ連続的な保護クロミアスケールを形成するために、チタンに対するクロムの比率を十分に高くすることによって、達成できる。
【0009】
JPEG
2025076503000001.jpg
52
170
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、1.5~4.5質量%のアルミニウム、1.1~3.4質量%のチタン、0.0~4.0質量%のニオブ、0.0~5.2質量%のタンタル、0.9~6.6質量%のタングステン、0.0~3.0質量%のモリブデン、0.0~24.0質量%のコバルト、12.5~20.6質量%のクロム、0.02~0.15質量%の炭素、0.001~0.015質量%のホウ素、0.0~0.1質量%のジルコニウム、0.0~3.0質量%のレニウム、0.0~2.0質量%のルテニウム、0.0~3.0質量%のイリジウム、0.0~0.5質量%のバナジウム、0.0~1.0質量%のパラジウム、0.0~1.0質量%の白金、0.0~0.5質量%のケイ素、0.0~0.1質量%のイットリウム、0.0~0.1質量%のランタン、0.0~0.1質量%のセリウム、0.0~0.003質量%の硫黄、0.0~0.25質量%のマンガン、0.0~0.1質量%のマグネシウム、0.0~5.0質量%の鉄、0.0~0.5質量%の銅、0.0~1.0質量%のハフニウムを含み、残部がニッケルおよび不可避的不純物であり、合金に含まれるアルミニウム、チタン、ニオブ、タンタル及びタングステンの質量%をそれぞれW
Al
、W
Ti
、W
Nb
、W
Ta
及びW

とすると、以下の式を満たすニッケル基合金組成物が提供される。
0.65≦0.3W
Nb
+0.15W
Ta
3.6≦W
Al
+0.5W
Ti
+0.3W
Nb
+0.15W
Ta
≦5.7

Ta
+0.92W

≦6.1
このような合金は、強度と、熱間割れ及びひずみ時効割れに対する耐性と、適正な密度と、の良好なバランスを有する。
(【0011】以降は省略されています)

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