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公開番号2025077475
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2023189672
出願日2023-11-06
発明の名称吸収性物品用不織布
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所,弁理士法人クオリオ,個人,個人,個人,個人
主分類D04H 1/54 20120101AFI20250512BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】経血や軟便のような高粘性体液にも対応可能な通液性を実現させ得る吸収性物品用不織布を提供する。
【解決手段】一方の面側と該一方の面側の反対側の他方の面側とを有し、前記一方の面側から平面視した際、縦方向と横方向とが互いに直交する二方向を有し、繊維同士の交差部における繊維融着部を含む不織布であって、前記不織布は、前記一方の面側から平面視した際に、前記二方向に沿って千鳥状に配置された複数の頂部と、前記二方向と交差する方向に沿って隣り合う頂部間を連結する鞍部と、前記隣り合う頂部及び鞍部間で前記他方の面側に窪んだ位置にある底部とを有し、前記頂部と前記底部との間及び前記鞍部と前記底部との間には、厚み方向に連続する壁部が配され、前記底部には、厚み方向に貫通する開孔部が配されており、前記一方の面側から平面視した際、前記鞍部に比べ前記頂部の方が、前記縦方向の平均繊維配向度が高い、吸収性物品用不織布。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一方の面側と該一方の面側の反対側の他方の面側とを有し、前記一方の面側から平面視した際、縦方向と横方向とが互いに直交する二方向を有し、繊維同士の交差部における繊維融着部を含む不織布であって、
前記不織布は、前記一方の面側から平面視した際に、前記二方向に沿って千鳥状に配置された複数の頂部と、前記二方向と交差する方向に沿って隣り合う頂部間を連結する鞍部と、前記隣り合う頂部及び鞍部間で前記他方の面側に窪んだ位置にある底部とを有し、
前記頂部と前記底部との間及び前記鞍部と前記底部との間には、厚み方向に連続する壁部が配され、
前記底部には、厚み方向に貫通する開孔部が配されており、
前記一方の面側から平面視した際、前記鞍部に比べ前記頂部の方が、前記縦方向の平均繊維配向度が高い、吸収性物品用不織布。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記一方の面側から平面視した際に、前記底部の周りは、複数の頂部及び複数の鞍部に囲まれている、請求項1記載の吸収性物品用不織布。
【請求項3】
前記壁部は、前記不織布の平面方向に対して垂直に延在している、請求項1又は2記載の吸収性物品用不織布。
【請求項4】
前記頂部及び前記鞍部の厚み方向の高さが同等である、請求項1~3のいずれか1項に記載の吸収性物品用不織布。
【請求項5】
0.5gf/cm

荷重下における厚みが0.8mm以上10mm以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の吸収性物品用不織布。
【請求項6】
前記他方の面側に、前記繊維融着部を含むサブレイヤーを備える、請求項1~5のいずれか1項に記載の吸収性物品用不織布。
【請求項7】
複数の突起と該突起間の凹部とを備えた凹凸形状の支持体上に未融着の繊維ウエブを載置し、前記凹部に沿って、前記繊維ウエブを、押し込み部材の押し込み部によって押し込んで賦形すると共に、前記突起に対応する箇所を開孔し、凹凸開孔繊維ウエブを形成する、押し込み工程と、
前記支持体から前記押し込み部材を取り外した後、凹凸開孔繊維ウエブに第1の熱風を吹き付けて繊維同士を融着させて凹凸開孔不織布を得る第1融着工程と、
前記凹凸開孔不織布を、一方向に対して直交する方向に伸長させる工程と、
伸長させた状態の前記凹凸開孔不織布に第2の熱風を吹き付けて繊維同士を融着させて伸長凹凸開孔不織布を得る第2融着工程と、
を有する吸収性物品用不織布の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は吸収性物品用不織布に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
不織布は、おむつや生理用ナプキン等の吸収性物品の構成部材など様々な用途に用いられている。例えば、吸収性物品の表面シートとして用いられる不織布には様々な構造を備えたものがある。
例えば、特許文献1には、吸収性物品の表面シートとして、複数の畝部と底部とを有し、前記底部に開孔を配した凹凸構造の不織布が記載されている。特許文献2には、第1不織布層と第2不織布層とが積層された不織布が記載されている。前記第1不織布層は凹凸構造を有し、第2不織布層は略平坦な形状とされている。特許文献3には、パターン付きカレンダーロールにより薄化、溶融安定化部が形成された後、漸増伸長ローラーにより不織布をCD方向に伸長させ、薄化、溶融安定化部を破裂させて孔が形成された不織布が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-467号公報
特開2019-44293号公報
特表2017-533021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1および2記載の不織布においては、平面方向における繊維配向を部分的に変える記載はなく、また、特許文献3記載の不織布においては、カレンダーロールにより略平坦な構造となっており、さらに漸増伸長ローラーの凹凸位置と孔の位置はかならずしも一致していないため、不織布の底部に開孔部を設けることは困難である。
【0005】
凹凸構造の底部に開孔部を有する不織布は、吸収性物品の表面シートとして用いた場合、前記開孔部の存在によって吸収性物品の液吸収性を高めることができる。
吸収性物品が吸収する液には様々な性質のものが含まれる。その中でも経血や軟便のような高粘性体液は、尿よりも流動性が低く、液量によっては開孔部の作用が十分に及ばなくなる可能性が考えられる。このような高粘性体液にも良好に対応できるよう液透過性の一層の向上が望まれている。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑み、経血や軟便のような高粘性体液にも対応可能な通液性を実現させ得る吸収性物品用不織布に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一方の面側と該一方の面側の反対側の他方の面側とを有し、前記一方の面側から平面視した際、縦方向と横方向とが互いに直交する二方向を有し、繊維同士の交差部における繊維融着部を含む不織布であって、前記不織布は、前記一方の面側から平面視した際に、前記二方向に沿って千鳥状に配置された複数の頂部と、前記二方向と交差する方向に沿って隣り合う頂部間を連結する鞍部と、前記隣り合う頂部及び鞍部間で前記他方の面側に窪んだ位置にある底部とを有し、前記頂部と前記底部との間及び前記鞍部と前記底部との間には、厚み方向に連続する壁部が配され、前記底部には、厚み方向に貫通する開孔部が配されており、前記一方の面側から平面視した際、前記鞍部に比べ前記頂部の方が、前記縦方向の平均繊維配向度が高い、吸収性物品用不織布を提供する。
【0008】
また、本発明は、複数の突起と該突起間の凹部とを備えた凹凸形状の支持体上に未融着の繊維ウエブを載置し、前記凹部に沿って、前記繊維ウエブを、押し込み部材の押し込み部によって押し込んで賦形すると共に、前記突起に対応する箇所を開孔し、凹凸開孔繊維ウエブを形成する、押し込み工程と、前記支持体から前記押し込み部材を取り外した後、凹凸開孔繊維ウエブに第1の熱風を吹き付けて繊維同士を融着させて凹凸開孔不織布を得る第1融着工程と、前記凹凸開孔不織布を、一方向に対して直交する方向に伸長させる工程と、伸長させた状態の前記凹凸開孔不織布に第2の熱風を吹き付けて繊維同士を融着させて伸長凹凸開孔不織布を得る第2融着工程と、を有する吸収性物品用不織布の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の吸収性物品用不織布は、経血や軟便のような高粘性体液にも対応可能な通液性を実現させることができる。本発明の吸収性物品用不織布の製造方法によれば、上記の本発明の吸収性物品用不織布を好適に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る吸収性物品用不織布の好ましい一実施形態を一方の面側から模式的に示す平面図である。
図1に示す吸収性物品用不織布のII-II線断面図である。
図1に示す吸収性物品用不織布のIII-III線断面図である。
図1に示す吸収性物品用不織布のIV-IV線断面図である。
壁部が、本発明に係る吸収性物品用不織布の平面方向に対して垂直に延在する形態の一例を模式的に示す断面図である。
本発明に係る吸収性物品用不織布の製造方法の好ましい一実施形態を模式的に示す説明図であり、(A)は押し込み工程を示し、(B)は第1融着工程を示す。
(A)は前記第1融着工程を経て得られる凹凸開孔不織布の一例を一方の面側から模式的に示す平面図であり、(B)は(A)図の凹凸開孔不織布について伸長方向の一例を模式的に示す平面図である。
伸長させた状態の前記凹凸開孔不織布について第2の融着工程を行って得られる伸長凹凸開孔不織布の一例を一方の面側から模式的に示す平面図である。
支持体の平面図である。
(A)~(E)は、支持体の他の具体例を示す平面図である。
押し込み部材の平面図である。
支持体と押し込み部材とを組み合わせた状態を示す平面図である。
エアーの吹き付け工程を示す説明図である。
実施例において作製した本発明に係る吸収性物品用不織布を一方の面側から撮像した図面代用写真である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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