TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025092914
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-23
出願番号2023208323
出願日2023-12-11
発明の名称モータの軸受システム
出願人マツダ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F16C 32/00 20060101AFI20250616BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】転がり軸受と滑り軸受との切り替えを簡易な構成にて行う。
【解決手段】モータの軸受システム20は、モータ1の回転軸2の外周を取り囲むように設けられた外輪6と、回転軸との間に隙間を介して設けられた内輪7と、外輪と内輪との間に介装された複数の転動体5とを備えた軸受4と、回転軸の外周上に設けられ、回転軸の軸方向に沿って軸受と並列して配置され、軸受の内輪が回転軸に固定された固定状態と、内輪が回転軸から解放された解放状態とを切り替え可能なクラッチ10と、を有する。軸受は、固定状態では転がり軸受として機能する一方、解放状態では滑り軸受として機能し、クラッチは、回転軸と共に回転可能且つ軸方向に移動可能に設けられ、軸方向において軸受側に移動することにより固定状態を形成する一方で、軸方向において軸受と反対側に移動することにより解放状態を形成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両に適用されるモータの軸受システムであって、
モータの回転軸の外周を取り囲むように設けられた外輪と、前記外輪の内側に配置され、前記回転軸との間に隙間を介して設けられた内輪と、前記外輪と前記内輪との間に介装された複数の転動体と、を備え、前記回転軸を支持するように構成された軸受と、
前記回転軸の外周上に設けられると共に、前記回転軸の軸方向に沿って前記軸受と並列して配置されており、前記軸受の前記内輪が前記回転軸に固定された第1状態と、前記内輪が前記回転軸から解放された第2状態とを切り替え可能に構成されたクラッチと、
を有し、
前記軸受は、前記第1状態では転がり軸受として機能する一方で、前記第2状態では滑り軸受として機能し、
前記クラッチは、前記回転軸と共に回転可能で且つ前記回転軸上で前記軸方向に移動可能に設けられ、前記軸方向において前記軸受側に移動して当該軸受を付勢することにより前記第1状態を形成する一方で、前記軸方向において前記軸受と反対側に移動して当該軸受から離間することにより前記第2状態を形成する、
ことを特徴とするモータの軸受システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記軸受は、前記軸方向に沿った断面で見たときに、前記回転軸の径方向及び前記軸方向に対して傾斜した第1傾斜面が、前記内輪側の端部に形成されており、
前記クラッチは、前記軸方向に沿った断面で見たときに、前記軸受の前記第1傾斜面と当接可能に前記径方向及び前記軸方向に対して傾斜した第2傾斜面が、前記第1傾斜面に対向して形成されており、
前記軸受の前記第1傾斜面と前記クラッチの前記第2傾斜面とが当接することにより前記第1状態が形成される一方で、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とが離間することにより前記第2状態が形成される、
請求項1に記載のモータの軸受システム。
【請求項3】
前記軸受の前記第1傾斜面は、前記軸方向に沿った断面で見たときに、前記クラッチ側に進むにつれて、前記回転軸から離れる方向へと傾斜し、
前記クラッチの前記第2傾斜面は、前記軸方向に沿った断面で見たときに、前記軸受側に進むにつれて、前記回転軸に近付く方向へと傾斜する、
請求項2に記載のモータの軸受システム。
【請求項4】
前記クラッチは、前記軸方向において前記軸受を挟み込むように一対設けられている、請求項1又は2に記載のモータの軸受システム。
【請求項5】
前記回転軸の回転速度を検出する軸回転速度センサと、
前記第1状態と前記第2状態とを切り替えるように前記クラッチを移動可能に構成されたアクチュエータと、
前記軸回転速度センサにより検出された前記回転速度に基づき、前記アクチュエータを制御するように構成された制御装置と、
を更に有する、請求項1又は2に記載のモータの軸受システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記回転速度が第1速度未満であるときには、前記クラッチを前記第1状態に設定するように前記アクチュエータを制御し、前記回転速度が前記第1速度と当該第1速度よりも高い第2速度との間にあるときには、前記クラッチを前記第1状態と前記第2状態との間で切り替えるように前記アクチュエータを制御し、前記回転速度が前記第2速度よりも高いときには、前記クラッチを前記第2状態に設定するように前記アクチュエータを制御するように構成されている、請求項5に記載のモータの軸受システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータの軸受システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、例えば車両の動力源(エンジンやモータ)の回転軸などを支持する軸受として、転がり軸受や滑り軸受が用いられている。転がり軸受は、低回転領域においてフリクションが小さい一方、滑り軸受は、低回転領域においてフリクションが大きい。他方で、転がり軸受は、転がり疲労により寿命が有限であるが、滑り軸受は、潤滑が適切な条件下では寿命が永久的である。
【0003】
ここで、転がり軸受及び滑り軸受の両方を有するようにシステムを構成して、上記のような各軸受の特性に応じて、適用する軸受を切り替える技術が提案されている。例えば、特許文献1には、ハウジングに収納された回転体を支持する滑り軸受と、滑り軸受に並列に配設され、回転体を支持する転がり軸受と、転がり軸受の内輪又は外輪を軸方向に移動させることで、回転体を支持するように機能させる軸受を切り替える移動機構と、を有するシステムが記載されている。特に、このシステムでは、移動装置の駆動により内輪又は外輪を軸方向に相対移動させることで転がり軸受のラジアル隙間を変化させ、転がり軸受のラジアル隙間が滑り軸受のラジアル隙間より大きい場合には滑り軸受のみを機能させる一方、転がり軸受のラジアル隙間が滑り軸受のラジアル隙間より小さい場合には転がり軸受のみを機能させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-19728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1に記載された技術では、別体として構成された滑り軸受及び転がり軸受の両方を用いると共に、転がり軸受の内輪又は外輪を軸方向に相対移動させることで転がり軸受と滑り軸受とを切り替えていたため、システムの構成が複雑化していた。
【0006】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、転がり軸受と滑り軸受との切り替えを簡易な構成にて行うことが可能なモータの軸受システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、車両に適用されるモータの軸受システムであって、モータの回転軸の外周を取り囲むように設けられた外輪と、外輪の内側に配置され、回転軸との間に隙間を介して設けられた内輪と、外輪と内輪との間に介装された複数の転動体と、を備え、回転軸を支持するように構成された軸受と、回転軸の外周上に設けられると共に、回転軸の軸方向に沿って軸受と並列して配置されており、軸受の内輪が回転軸に固定された第1状態と、内輪が回転軸から解放された第2状態とを切り替え可能に構成されたクラッチと、を有し、軸受は、第1状態では転がり軸受として機能する一方で、第2状態では滑り軸受として機能し、クラッチは、回転軸と共に回転可能で且つ回転軸上で軸方向に移動可能に設けられ、軸方向において軸受側に移動して当該軸受を付勢することにより第1状態を形成する一方で、軸方向において軸受と反対側に移動して当該軸受から離間することにより第2状態を形成する、ことを特徴とする。
【0008】
このように構成された本発明では、クラッチを回転軸上において軸方向に移動させて、回転軸に対する軸受の内輪の固定(第1状態)と解放(第2状態)とを変更することにより、軸受を転がり軸受と滑り軸受との間で切り替えて機能させることができる。したがって、本発明によれば、上記した特許文献1に記載された技術のように、別体として構成された滑り軸受及び転がり軸受を用いたり、転がり軸受の内輪又は外輪を軸方向に相対移動させたりしないので、転がり軸受と滑り軸受との切り替えを簡易な構成にて行うことができる。
【0009】
本発明において、好ましくは、軸受は、軸方向に沿った断面で見たときに、回転軸の径方向及び軸方向に対して傾斜した第1傾斜面が、内輪側の端部に形成されており、クラッチは、軸方向に沿った断面で見たときに、軸受の第1傾斜面と当接可能に径方向及び軸方向に対して傾斜した第2傾斜面が、第1傾斜面に対向して形成されており、軸受の第1傾斜面とクラッチの第2傾斜面とが当接することにより第1状態が形成される一方で、第1傾斜面と第2傾斜面とが離間することにより第2状態が形成される。
このように構成された本発明では、第1傾斜面と第2傾斜面とを当接させることで第1状態を形成することにより、傾斜していない垂直面同士を当接させる場合と比較して、第1及び第2傾斜面を離間した状態から当接させるときに、回転軸の軸心の位置ずれを抑制できる、換言すると軸心の位置を所望の位置(中心位置)に保持しやすくなる。
【0010】
本発明において好適な例では、軸受の第1傾斜面は、軸方向に沿った断面で見たときに、クラッチ側に進むにつれて、回転軸から離れる方向へと傾斜し、クラッチの第2傾斜面は、軸方向に沿った断面で見たときに、軸受側に進むにつれて、回転軸に近付く方向へと傾斜する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
ホース保持具
2か月前
個人
トーションバー
2か月前
個人
回転式配管用支持具
4か月前
個人
ボルトナットセット
3か月前
株式会社不二工機
電磁弁
1か月前
株式会社オンダ製作所
継手
4か月前
株式会社ミクニ
弁装置
4か月前
個人
ベルトテンショナ
3か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
3か月前
株式会社三協丸筒
枠体
2か月前
株式会社ミクニ
弁装置
4か月前
株式会社不二工機
電動弁
2か月前
株式会社ノーリツ
分配弁
1か月前
株式会社ノーリツ
分配弁
1か月前
株式会社ノーリツ
分配弁
1か月前
個人
固着具と固着具の固定方法
1か月前
個人
固着具と固着具の固定方法
1か月前
個人
固着具と固着具の固定方法
2か月前
日東精工株式会社
樹脂被覆ねじ
3か月前
日東電工株式会社
断熱材
2か月前
個人
角型菅の連結構造及び工法
4か月前
株式会社フジキン
ボールバルブ
13日前
協和工業株式会社
空気弁
4か月前
個人
固着具と固着具の固定方法
4か月前
個人
固着具と固着具の固定方法
1か月前
カヤバ株式会社
緩衝装置
4か月前
日東精工株式会社
弾性鍔付きねじ
1か月前
日東精工株式会社
座金組込みねじ
3か月前
太陽工業株式会社
金属板結合方法
2か月前
日東精工株式会社
座金組込みねじ
3か月前
AWJ株式会社
配管支持具
3か月前
株式会社能重製作所
固定具
4か月前
株式会社キッツ
ボールバルブ
4か月前
株式会社テイエルブイ
液体圧送装置
7日前
トヨタ自動車株式会社
軸部材
5日前
個人
ロープセット及びロープ
2か月前
続きを見る