TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025094397
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2023209884
出願日
2023-12-13
発明の名称
水性インクジェットインキ及び印刷物
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
C09D
11/322 20140101AFI20250618BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】難浸透性基材及び非浸透性基材に対する印刷であっても、白抜け及び混色にじみがなく、かつ、耐水性にも優れた印刷物が得られ、更には印刷開始直後及び長時間の印刷休止後の吐出安定性にも優れる、水性インクジェットインキを提供する。
【解決手段】顔料と、界面活性剤(A)と、水溶性有機溶剤と、バインダー樹脂とを含む、水性インクジェットインキであって、前記界面活性剤(A)が、特定のアルキル鎖長及びエチレンオキサイド基数を有するポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル系化合物(A-1)、及び、HLB値が1~10であるノニオン性界面活性剤(A-2)(ただし、上記化合物(A-1)は除く)を含有し、前記水溶性有機溶剤が、ヘキシレングリコールを含む、水性インクジェットインキ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
顔料と、界面活性剤(A)と、水溶性有機溶剤と、バインダー樹脂とを含む、水性インクジェットインキであって、
前記界面活性剤(A)が、下記一般式1で表される化合物(A-1)、及び、HLB値が1~10であるノニオン性界面活性剤(A-2)(ただし、前記化合物(A-1)は除く)を含有し、
前記水溶性有機溶剤が、ヘキシレングリコールを含む、水性インクジェットインキ。
R
1
-(O-CH
2
-CH
2
)
n
-OH 一般式1
(一般式1中、R
1
は、分岐を有していてもよい炭素数10~25のアルキル基を表す。また、nは20~100の整数である。)
続きを表示(約 620 文字)
【請求項2】
前記水溶性有機溶剤が、更に、炭素数2~5のジオール類を含む、請求項1に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項3】
前記水溶性有機溶剤が、更に、下記一般式2で表される化合物を含む、請求項1に記載の水性インクジェットインキ。
R
2
-(O-CH(CH
3
)-CH
2
)
m
-OH 一般式2
(一般式2中、R
2
は、分岐を有していてもよい炭素数2~4のアルキル基を表す。また、mは1または2である。)
【請求項4】
前記化合物(A-1)の含有質量と、前記ノニオン性界面活性剤(A-2)の含有質量との比[化合物(A-1):界面活性剤(A-2)]が、1:0.5~1:20である、請求項1~3のいずれかに記載の水性インクジェットインキ。
【請求項5】
前記ヘキシレングリコールの含有質量及び前記化合物(A-1)の含有質量の総和と、前記ノニオン性界面活性剤(A-2)の含有質量との比[(ヘキシレングリコール+化合物(A-1)):界面活性剤(A-2)]が、1:1~14:1である、請求項1~3のいずれかに記載の水性インクジェットインキ。
【請求項6】
請求項1~3のいずれかに記載の水性インクジェットインキを、印刷基材に印刷してなる印刷物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性インクジェットインキ、及び、当該水性インクジェットインキを用いて製造される印刷物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
小ロット印刷及び印刷コスト低減のニーズの高まりに伴い、製版を必要としない、デジタル印刷方式の普及が急速に進んでいる。
【0003】
上記デジタル印刷方式の一種であるインクジェット印刷方式とは、微細なノズルからインキの液滴を吐出し、印刷基材(本願では、単に「基材」とも称する)に付与することで、当該印刷基材上に画像及び/または文字を印刷する方式である。インクジェット印刷方式は、印刷装置の操作が容易である、印刷時の騒音が小さいといった特徴を有しているため、当該インクジェット印刷方式を採用した印刷装置(インクジェットプリンタ)は、デジタル印刷方式の中でも需要が高い。
【0004】
なお本願では、画像及び/または文字が印刷された印刷基材を「印刷物」と総称する。また上記「画像」には、ベタ画像及び市松模様画像等のシームレス画像も含まれる。
【0005】
インクジェット印刷方式で使用されるインキ(本願では、「インクジェットインキ」と称する)は、その組成によって、溶剤型、水性型、紫外線硬化型等に分類される。一方で近年、ヒト及び環境に対して有害である原料の使用を規制する動きが加速している。それに伴い、これらの原料を使用する溶剤型インクジェットインキ及び紫外線硬化型インクジェットインキではなく、水性型インクジェットインキ(本願では、単に「水性インクジェットインキ」とも称する)を求める声が高まっている。
【0006】
また最近では、インクジェットヘッドの性能の向上もあり、民生用途のみならず、産業印刷用途においても、インクジェット印刷方式の利用拡大が進んでいる。特に、商業印刷市場及び包装(ラベル・パッケージ)印刷市場では、オフセット印刷方式、グラビア印刷方式等の有版印刷方式からの、インクジェット印刷方式への置き換えが、積極的に検討されている。
【0007】
しかしながら従来は、コート紙及びアート紙等の難浸透性基材、ならびに、フィルム等の非浸透性基材に対して水性インクジェットインキを用いて作製したベタ印刷物(印字率100%の印刷物)において、当該水性インクジェットインキが印刷基材上に乗らない箇所が生じる「白抜け」と呼ばれる現象、及び、異なる色を有する水性インクジェットインキ同士が混ざってしまう「混色にじみ(ブリーディング)」と呼ばれる現象が発生し、有版印刷方式と同等の印刷画質を有する印刷物を得ることは難しかった。これは、水性インクジェットインキの主溶媒である水が、特異的に高い表面張力を有するため、上記基材に対する濡れ性、特に、マイクロ秒(μs)オーダーでの濡れ性が悪いことが原因である。
【0008】
一般的に、基材に対する濡れ性の向上のため、疎水性の有機溶剤及び/または界面活性剤を用いることが多い。しかしながら、これらの成分は水に対する溶解性が悪いため、泡が立ちやすくノズル抜けの一因となり得る気泡が発生しやすい。更には、これらの成分がインクジェットヘッドのノズル端面に形成される気液界面に配向することで、当該気液界面を不安定化させ、水性インクジェットインキのメニスカスが不安定化する、といった問題点が存在する。これらの問題点は、特に、印刷開始直後のノズル抜け(ノズルから水性インクジェットインキが吐出されない現象)の発生につながりやすい。また、インクジェットヘッドの構造上、ノズルの直径は数十マイクロメートルと非常に小さい。特に、長時間印刷を休止した場合、水性インクジェットインキ中の液体成分(水、水溶性有機溶剤等)が上記ノズル端面から揮発する一方、フレッシュな水性インクジェットインキがインクジェットヘッドに十分に供給されないことがある。そうなると、ノズル端面近傍に存在する水性インクジェットインキにおいて、固形分の上昇、及び/または、沸点の高い水溶性有機溶剤の存在比率上昇が起こり、固体成分(顔料、樹脂等)の凝集・不溶化等による粘度上昇、そして、当該粘度上昇に伴うノズル抜けが発生し得る。
【0009】
なお本願では、印刷開始直後の吐出安定性を「初発の吐出安定性」と称し、長時間の印刷休止後の吐出安定性を「待機吐出性」とも称する。
【0010】
一方、特に包装印刷市場では、水が付着した印刷物を指等で擦っても、乾燥後のインキ膜が剥がれ落ちないようにする必要がある。すなわち、上記乾燥後のインキ膜にはある程度の耐水性が求められる。水溶性の原料を多く含む水性インクジェットインキにおいて、乾燥後のインキ膜に耐水性を持たせるためには、例えば、質量平均分子量の大きなバインダー樹脂を用いて、乾燥後のインキ膜を強固な連続膜にする必要がある。一方で、バインダー樹脂が一定量以上、印刷前(液体)の水性インクジェットインキ中に含まれると、水性インクジェットインキ中で、上記バインダー樹脂同士、あるいは、当該バインダー樹脂と顔料分散樹脂とが相互作用を起こし、吐出安定性を悪化させる、及び/または、界面活性剤の気液界面への配向を部分的に阻害する、といった問題を起こす恐れがある。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
消火塗料
2か月前
個人
粘着テープ
2か月前
ベック株式会社
被覆材
2か月前
ベック株式会社
水性被覆材
21日前
ベック株式会社
水性被覆材
21日前
ぺんてる株式会社
固形描画材
2か月前
三商株式会社
屋外用塗料組成物
2か月前
アイカ工業株式会社
パテ組成物
2か月前
ぺんてる株式会社
水性インキ組成物
1か月前
株式会社リコー
インクセット
12日前
株式会社エフコンサルタント
被覆材
2か月前
東ソー株式会社
ゴム用接着性改質剤
7日前
artience株式会社
印刷インキ
21日前
東亞合成株式会社
硬化型接着剤組成物
12日前
東亞合成株式会社
硬化型接着剤組成物
12日前
JNC株式会社
光硬化型導電性ペースト
29日前
コニシ株式会社
プライマー組成物
2か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
22日前
花王株式会社
レオロジー改質剤
2か月前
株式会社フェクト
透明防錆塗料
19日前
個人
レンズ用防曇剤
1か月前
デンカ株式会社
蛍光体粉末
2か月前
旭化成株式会社
包装材
1か月前
TOTO株式会社
部材
2か月前
大日本印刷株式会社
塗工液及び容器
2か月前
日東電工株式会社
粘着シート
1か月前
花王株式会社
液状レオロジー改質剤
2か月前
ウォールボンド工業株式会社
壁紙の剥離方法
8日前
リンテック株式会社
粘着シート
14日前
artience株式会社
水性粘着剤及び粘着シート
26日前
日東電工株式会社
表面保護シート
2か月前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
2か月前
御国色素株式会社
黒色顔料及び黒色顔料分散液
2か月前
積水化学工業株式会社
再剥離粘着テープ
1か月前
artience株式会社
コーティング剤及び包装材
2か月前
ダイキン工業株式会社
撥水剤組成物
1か月前
続きを見る
他の特許を見る