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公開番号
2025094887
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2024106006
出願日
2024-07-01
発明の名称
水性インクジェットインキ及び印刷物
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
C09D
11/322 20140101AFI20250618BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】コート紙等の難吸収性の印刷基材であっても、液滴同士の合一による混色滲み、及び、白抜けがなく、当該液滴のドット真円性に優れ、更には、印刷濃度、及び、色再現性も良好である印刷物が得られ、吐出安定性も良好である、水性インクジェットインキを提供する。
【解決手段】顔料を含有する架橋ポリマー粒子(A)と、界面活性剤(B)とを含有し、前記架橋ポリマー粒子(A)が、カルボキシ基及び/またはカルボキシレート基と反応する官能基を複数個有する化合物(A-1)と、未架橋のポリマー(A-2)との架橋反応物を含み、前記界面活性剤(B)が、特定の構造を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル系化合物(B-1)、及び、HLB値が1~10であるノニオン性界面活性剤(B-2)を含有し、前記化合物(B-1)の含有量と、前記ノニオン性界面活性剤(B-2)の含有量との比を規定した、水性インクジェットインキ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
顔料を含有する架橋ポリマー粒子(A)と、界面活性剤(B)とを含有する水性インクジェットインキであって、
前記架橋ポリマー粒子(A)が、カルボキシ基及び/またはカルボキシレート基と反応する官能基を、1分子中に複数個有する化合物(A-1)と、カルボキシ基及び/またはカルボキシレート基を有する未架橋のポリマー(A-2)との架橋反応物を含み、
前記界面活性剤(B)が、下記一般式1で表される化合物(B-1)、及び、HLB値が1~10であるノニオン性界面活性剤(B-2)を含有し、
前記化合物(B-1)の含有量と、前記ノニオン性界面活性剤(B-2)の含有量との比が、質量比で1:1.2~1:20である、水性インクジェットインキ。
R
1
-(O-CH
2
-CH
2
)
n
-OH 一般式1
(一般式1中、R
1
は炭素数10~25の直鎖または分岐のアルキル基を表し、nは20~100の整数である)
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
更に有機溶剤を含有し、
前記有機溶剤が、炭素数5~8のアルカンジオール系溶剤、及び/または、炭素数5~9の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤を含む、請求項1に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項3】
前記有機溶剤が、炭素数5~9の(ポリ)プロピレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤を含む、請求項2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項4】
前記未架橋のポリマー(A-2)の酸価が、60~180mgKOH/gである、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項5】
更に有機溶剤を含有し、前記有機溶剤が、炭素数5~9の(ポリ)プロピレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤を含み、前記未架橋のポリマー(A-2)の酸価が、60~180mgKOH/gである、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項6】
前記HLB値が1~10であるノニオン性界面活性剤(B-2)が、ジェミニ型シリコン系界面活性剤、及び/または、両末端ポリエーテル変性シリコン系界面活性剤(ただし、前記ジェミニ型シリコン系界面活性剤であるものを除く)を含む、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項7】
更に有機溶剤を含有し、前記有機溶剤が、炭素数5~9の(ポリ)プロピレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤を含み、前記HLB値が1~10であるノニオン性界面活性剤(B-2)が、ジェミニ型シリコン系界面活性剤、及び/または、両末端ポリエーテル変性シリコン系界面活性剤(ただし、前記ジェミニ型シリコン系界面活性剤であるものを除く)を含む、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項8】
更に有機溶剤を含有し、前記有機溶剤が、炭素数5~9の(ポリ)プロピレングリコールモノアルキルエーテル系溶剤を含み、前記未架橋のポリマー(A-2)の酸価が、60~180mgKOH/gであり、前記HLB値が1~10であるノニオン性界面活性剤(B-2)が、ジェミニ型シリコン系界面活性剤、及び/または、両末端ポリエーテル変性シリコン系界面活性剤(ただし、前記ジェミニ型シリコン系界面活性剤であるものを除く)を含む、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項9】
請求項1または2に記載の水性インクジェットインキを印刷してなる印刷物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、水性インクジェットインキ、及び、当該水性インクジェットインキを用いて製造される印刷物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
インクジェット印刷方式は、微細なノズルからインキの液滴を直接吐出し、印刷基材に付着させて、文字及び/または画像を得る記録方式である。インクジェット印刷方式は、装置の騒音が小さく、操作性がよいという利点を有するのみならず、フルカラー化が容易で、印刷装置も安価であり、更に、様々な印刷基材に対して非接触で印刷が可能である、という数多くの利点があるため、普及が著しい。特に近年では、オフィス及び家庭での民生用途に留まらず、商業印刷用途及び産業印刷用途でもインクジェット印刷方式の利用が進んでいる。その中で、環境及び作業者に対する負荷の低減を目的とした、水を主成分として含むインクジェットインキ(水性インクジェットインキ)の需要はますます高まっている。
【0003】
なお上記「画像」には、ベタ画像及び市松模様画像等のシームレス画像も含まれる。
【0004】
水性インクジェットインキは、普通紙及び専用紙を印刷基材とした開発が古くからなされている。これらの用途では、水性インクジェットインキの液体成分を印刷基材内に吸収させることを前提としている。そのため、上記商業印刷用途及び産業印刷用途で使用されているような、難吸収性の印刷基材に対して、上記水性インクジェットインキを印刷すると、画像が滲んでしまい、実使用に耐える印刷物を製造することが難しい。
【0005】
例えば、難吸収性の印刷基材であるコート紙は、液体成分の吸収性が低いため、印刷時に、先に着弾した水性インクジェットインキの液滴が乾燥する前に、次の液滴が隣接して着弾すると、隣り合った液滴同士が合一する現象(ビーディング)が生じやすい。ビーディングは、印刷物における混色滲みの原因となる。また、コート紙を始めとした難吸収性の印刷基材には表面自由エネルギーが低いものがあり、そのような印刷基材に印刷すると、当該印刷基材の表面で水性インクジェットインキが濡れ広がりづらいため、白抜け(印刷基材上に、当該水性インクジェットインキが乗らない箇所が斑点状及び/またはスジ状に生じる現象)の発生につながりやすい。
【0006】
更に、水性インクジェットインキの主溶媒である水は表面張力が高く、印刷基材に対し濡れ広がりにくい特性を有しており、白抜けや混色滲みといった印刷画質の悪化の原因となりやすい。印刷画質を向上させるためには、水性インクジェットインキの表面張力を低下させることが有効であり、一般的に、疎水性の高い界面活性剤や有機溶剤が使用されている。
【0007】
例えば、特許文献1では、構造の異なる3種類のアセチレンジオール系界面活性剤を含む、インクジェット記録用インク組成物が開示されている。特許文献1によれば、吸収性の異なる多様な印刷基材に対して、優れた印刷画質(色ムラ、凝集、ブリード)及び定着性(耐擦過性)を備えた画像を、高速で記録できる、とされている。
また特許文献2には、HLB値が4~14であるノニオン性界面活性剤を含む、水性インク組成物が開示されている。特許文献2によれば、オフセットインキが印刷されていてもよいオフセット媒体に対して、濡れ広がり性、精細性、印刷濃度、耐水性、こすれ耐性(耐擦過性)等に優れ、凝集のない印刷物が得られる、とされている。
更に特許文献3には、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、3,6-ジメチル-4-オクチン-3,6-ジオール、及び、2,5-ジメチル-3-ヘキシン-2,5-ジオールからなる群から選択される1種以上のアセチレンジオール系界面活性剤と、ノニオン性界面活性剤とを含むインクジェット記録用水系インクを用いて、吸水性の小さい印刷基材に記録する、インクジェット記録方法が開示されている。特許文献3によれば、濁り(白濁、油浮き等)がなく、色ムラが抑制された印刷物が得られると、されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2015-124238号公報
特表2004-510028号公報
特開2014-139004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一方、上記特許文献1~2に開示された水性インクジェットインキでは、インクジェット印刷方式で使用するにあたっての必須要件ともいえる、吐出安定性について評価がされていない。詳細は後述するが、併用する材料によっては、上述した疎水性の高い材料の効果が十分に発現しないうえ、水性インクジェットインキの吐出安定性も悪化する恐れがある。
【0010】
また本発明者らが、上記特許文献3の実施例に具体的に開示されている水性インクジェットインキを再現して評価を行ったところ、当該特許文献3で評価が行われていない、白抜けや混色滲みの悪化が確認されたほか、水性インクジェットインキの液滴の形状がいびつになる(ドット真円性に劣る)ことが判明した。
(【0011】以降は省略されています)
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