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公開番号
2025097568
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-01
出願番号
2023213814
出願日
2023-12-19
発明の名称
脂質粒子の品質評価方法
出願人
株式会社東芝
代理人
弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類
C12Q
1/68 20180101AFI20250624BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 脂質粒子の品質を正確に評価する方法を提供する。
【解決手段】 実施形態に従う脂質粒子の品質を評価する方法は、目的物質を内包した脂質粒子、及び目的物質に結合して蛍光を発生させる蛍光物質を含有する混合液を用意する工程と、用意した混合液を昇温する間に少なくとも2点以上の温度で蛍光測定を行い、蛍光強度の変化量の値を得る工程と、得られた蛍光強度の変化量の値と予め設定した閾値とを比較して、評価対象の脂質粒子の品質を評価する工程とを含む。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
(S11)目的物質を内包した脂質粒子、及び前記目的物質に結合して蛍光を発生させる蛍光物質を含有する混合液を用意する工程;
(S12)用意した前記混合液を昇温する間に、少なくとも2点以上の温度で蛍光測定を行い、温度ごとの蛍光強度の変化量を得る工程;及び
(S13)得られた前記蛍光強度の変化量を予め設定した閾値と比較して、評価対象の脂質粒子の品質を決定する工程
を含む、脂質粒子の品質を評価する方法。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前記蛍光強度の変化量は、温度ごとの蛍光強度の減少率である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(S11)目的物質を内包した脂質粒子、及び前記目的物質に結合して蛍光を発生させる蛍光物質を含有する混合液を用意する工程;
(S12)前記(S11)工程で用意した前記混合液を昇温する間に、少なくとも2点以上の温度で蛍光測定を行い、温度ごとの蛍光強度の変化量を得る工程;
(S21)前記(S11)工程で用意した前記混合液に、前記混合液中の前記脂質粒子を破壊する処理を施す工程;
(S22)前記(S21)工程の処理が施された前記混合液を昇温する間に、少なくとも2点以上の温度で蛍光測定を行い、温度ごとの蛍光強度の変化量を得る工程;
(S23)前記(S22)工程で得られた前記蛍光強度の変化量を用いて、前記(S12)工程で得られた前記蛍光強度の変化量を補正し、前記脂質粒子の評価指標を算出する工程;及び
(S24)前記(S23)工程で算出した前記評価指標を予め設定した閾値と比較して、評価対象の脂質粒子の品質を決定する工程
を含む、脂質粒子の品質を評価する方法。
【請求項4】
前記(S22)工程における前記蛍光測定は、少なくとも基準温度及び測定温度において行われ、
当該基準温度は、前記蛍光測定を開始したとき又は前記蛍光測定を開始した後のある時点の前記混合液の温度であり、
当該測定温度は、前記蛍光測定中の任意の時点における前記混合液の温度であり、かつ、前記基準温度以上の温度である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記(S23)工程は、下記式(I)によって定義される相対蛍光強度比を算出する工程を含み、
前記評価指標は当該相対蛍光強度比を用いて決定される、請求項4に記載の方法。
TIFF
2025097568000004.tif
14
91
式中、
Zは、前記相対蛍光強度比を指し、
X(Tevaluation)は、前記(S12)工程において、前記測定温度で観察された前記混合液の蛍光強度を指し、
X(Tstandard)は、前記(S12)工程において、前記基準温度で観察された前記混合液の蛍光強度を指し、
Y(Tevaluation)は、前記(S22)工程において、前記測定温度で観察された前記混合液の蛍光強度を指し、
Y(Tstandard)は、前記(S22)工程において、前記基準温度で観察された前記混合液の蛍光強度を指す。
【請求項6】
前記閾値は、前記相対蛍光強度比の値であり、かつ、1であり、
前記評価指標は、前記測定温度が規定温度における前記相対蛍光強度比の値であり、
当該規定温度は、良質な脂質粒子では前記相対蛍光強度比が1よりも小さく、不良な脂質粒子では前記相対蛍光強度比が1よりも大きい温度であり、
前記(S24)工程は、前記評価指標の値が前記閾値よりも高いときに前記脂質粒子の品質が不良であると評価し、前記評価指標が前記閾値よりも低いときに前記脂質粒子が良質であると評価する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記規定温度は50℃から70℃の間の温度から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記(S22)工程における前記蛍光測定は、複数の前記測定温度において実行され、
前記(S23)工程は、前記相対蛍光強度比の最大値を算出する工程を含み、
前記測定温度に対する前記相対蛍光強度比の変化を示す曲線を得る、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記評価指標は、前記相対蛍光強度比の最大値であり、
前記閾値は、規定強度比であり、
当該規定強度比は、良質な脂質粒子で観察される前記相対蛍光強度比の最大値よりも大きく、不良な脂質粒子で観察される前記相対蛍光強度比の最大値よりも小さい値であり、
前記(S24)工程は、前記評価指標が前記閾値よりも高いときに前記脂質粒子の品質が不良であると評価し、前記評価指標が前記閾値よりも低いときに前記脂質粒子が良質であると評価する、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記規定強度比が1.1~1.3の間の値から選択される、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、脂質粒子の品質評価方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、脂質粒子を含む製品については、その品質管理の一環として脂質粒子の品質評価が行われている。脂質粒子は脂質膜から構成される小胞であり、その品質を評価するには膜状態を把握する必要がある。ただし、従来技術では脂質粒子の膜状態を直接測定することは困難であり、粒子径、表面電荷及び内包物の量などの間接的な指標をもって評価されることが一般的である。
【0003】
しかしながら、上述の既知指標では、脂質粒子の品質を正確に反映しないケースが多々確認されている。例えば、個々の製品ロット間で測定された既知指標の値が同等であっても、製品として使用した際の性能に差異が見られる場合がある。中には、良品の製造ロットと不良品の製造ロットに関して得られた既知指標の値が同等となることで両者を区別できないという、望ましくないケースも散見される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、脂質粒子の品質を正確に評価する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に従う脂質粒子の品質を評価する方法は、目的物質を内包した脂質粒子、及び目的物質に結合して蛍光を発生させる蛍光物質を含有する混合液を用意する用意工程と、用意した混合液を昇温する間に少なくとも2点以上の温度で蛍光測定を行い、蛍光強度の変化量を得る測定工程と、得られた蛍光強度の変化量の値を予め設定した閾値と比較し、評価対象の脂質粒子の品質を決定する評価工程とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1は、第1の実施形態の方法を示すフローチャートである。
図2は、第1の実施形態の方法における反応機序を説明する概念図である。
図3は、第2の実施形態の方法を示すフローチャートである。
図4は、第2の実施形態の方法における測定温度に対する相対蛍光強度比の変化(すなわち、相対蛍光比曲線の形状)を説明するグラフである。
図5は、第2の実施形態の方法を示すフローチャートである。
図6は、例1の結果を示すグラフである。
図7は、例2の結果を示すグラフであり、(a)は各測定温度における、リポソーム非破壊系の蛍光強度の測定値を示し、(b)は各測定温度における、リポソーム非破壊系の蛍光強度の測定値と基準温度での蛍光強度との比率を示す。
図8は、例2の結果を示すグラフであり、(a)は各測定温度における、リポソーム破壊系の蛍光強度の測定値を示し、(b)は各測定温度における、リポソーム破壊系の蛍光強度の測定値と基準温度での蛍光強度との比率を示す。
図9は、例3の結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態について、添付の図面を参照して説明する。なお、各実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、その説明を一部省略する場合がある。図面は模式的なものであり、各部の厚さと平面寸法との関係、各部の厚さの比率等は現実のものとは異なる場合がある。
【0008】
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、脂質粒子の品質を評価する方法に関する。当該方法は、図1に示す通り、目的物質を内包した脂質粒子、及び目的物質に結合して蛍光を発生させる蛍光物質を含有する混合液を用意する工程(以下、「用意工程(S11)」と称する)と、用意した混合液を昇温する間に少なくとも2点以上の温度で蛍光測定を行い、温度ごとの蛍光強度の変化量を得る工程(以下、「測定工程(S12)」と称する)と、得られた蛍光強度の変化量の値を予め設定した閾値と比較して、評価対象の脂質粒子の品質を決定する工程(以下、「評価工程(S13)」と称する)とを含む。以下、それぞれの工程について詳細に説明する。
【0009】
用意工程(S11)では、目的物質を内包した脂質粒子と、目的物質に結合して蛍光を発生させる蛍光物質とを含有する混合液が用意される。
【0010】
本実施形態の方法に適用される脂質粒子は、複数の脂質分子が非共有結合で配列してできた脂質膜からなる略球状の中空体であれば、どのような種類の脂質膜から構成されていてもよい。例えば、脂質膜は、脂質単分子膜又は脂質二重膜のどちらであってもよいし、一層の膜からなっていてもよいし、多重層の膜からなっていてもよい。より具体的には、脂質粒子は、脂質(例えばリン脂質)で構成される脂質二重膜からなるリポソームであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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