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公開番号2025097794
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023214207
出願日2023-12-19
発明の名称芯鞘構造紡績糸、生地、衣類及びこれらの製造方法
出願人グンゼ株式会社,倉敷紡績株式会社
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類D02G 3/36 20060101AFI20250624BHJP(糸;糸またはロープの機械的な仕上げ;整経またはビーム巻き取り)
要約【課題】吸水速乾性、吸放湿性、肌離れ性が良好であり、発汗時のベタツキ感を改善した芯鞘構造紡績糸、生地、衣類及びこれらの製造方法を提供する。
【解決手段】芯鞘構造の紡績糸1であって、芯部2が改質再生セルロース系繊維2aを含み、鞘部3が未改質再生セルロース系繊維3aと、ポリエステル繊維3bと、水溶性繊維3cを含む混紡繊維であり、改質再生セルロース系繊維2aは、未改質再生セルロース系繊維に、エチレン性不飽和二重結合と、カルボキシル基(-COOH)又はその塩を有する化合物がグラフト結合されている。この製法は、芯部に改質再生セルロース系繊維2aを配置し、鞘部に未改質再生セルロース系繊維3aと、ポリエステル繊維3bと、水溶性繊維3cを含む混紡繊維を配置して芯鞘構造紡績糸とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
芯鞘構造の紡績糸であって、
芯部が改質再生セルロース系繊維を含み、
鞘部が未改質再生セルロース系繊維と、ポリエステル繊維と、水溶性繊維を含む混紡繊維であり、
前記改質再生セルロース系繊維は、未改質再生セルロース系繊維に、エチレン性不飽和二重結合と、カルボキシル基(-COOH)又はその塩を有する化合物がグラフト結合されていることを特徴とする芯鞘構造紡績糸。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記芯鞘構造紡績糸100質量%に対して、芯部は15~35質量%、鞘部は65~85質量%である請求項1に記載の芯鞘構造紡績糸。
【請求項3】
前記芯鞘構造紡績糸100質量%に対して、改質再生セルロース系繊維は5~35質量%、未改質再生セルロース系繊維は25~60質量%、ポリエステル繊維は25~45質量%、水溶性繊維は1~15質量%である請求項1に記載の芯鞘構造紡績糸。
【請求項4】
前記芯鞘構造紡績糸は、英式綿番手が10~80番であり、下記式で示される撚り係数Kが2.8~6.0である請求項1に記載の芯鞘構造紡績糸。
K=t/√S
但し、t:1インチ(2.54cm)当たりの撚り数、S:英式綿番手。
【請求項5】
前記改質再生セルロース系繊維、未改質再生セルロース系繊維、ポリエステル繊維、及び水溶性繊維はいずれも繊維長30~45mmである請求項1に記載の芯鞘構造紡績糸。
【請求項6】
前記芯鞘構造紡績糸は、吸放湿性及び速乾性を有する請求項1に記載の芯鞘構造紡績糸。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の芯鞘構造紡績糸の製造方法であって、
芯部に改質再生セルロース系繊維を配置し、
鞘部に未改質再生セルロース系繊維と、ポリエステル繊維と、水溶性繊維を含む混紡繊維を配置して芯鞘構造紡績糸とすることを特徴とする芯鞘構造紡績糸の製造方法。
【請求項8】
請求項1~6いずれか1項に記載の芯鞘構造紡績糸を含む織物生地又は編み物生地。
【請求項9】
請求項8に記載の織物生地又は編み物生地の製造方法であって、鞘部に配置された水溶性繊維を加熱水により除去することを特徴とする生地の製造方法。
【請求項10】
請求項8に記載の織物生地又は編み物生地を含む衣類。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、吸放湿性及び速乾性を有する芯鞘構造紡績糸、生地、衣類及びこれらの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
肌に直接触れる衣料は、吸湿性が高くてムレ感を軽減する能力が高いことのみならず、吸収した水分を放出させる能力が高いことが望まれる。コットン、レーヨンなどのセルロース繊維は吸湿性が高く、着心地の良い繊維としてインナー衣料など様々な衣料の材料として使用されている。近年はセルロース繊維に吸湿発熱加工することも行われている。吸湿発熱は、乾燥した繊維が湿気(水分)を吸収する際に発熱する性質であり、例えば昼間天日に当てた布団を室内に取り込んで、数時間経過し室温と同じ温度になっていても、人体の皮膚を当てると暖かく感ずる現象として知られている。
【0003】
特許文献1には、芯部が例えばレーヨン、キュプラのような公定水分率3.5%以上の繊維から構成され、鞘部が例えばポリエステル繊維のような公定水分率1.0%以下の繊維から構成される芯鞘型複合糸を用いた織編物が開示されている。特許文献2には、芯部に吸水性と吸放湿性を有する紡績糸を配し、鞘部にフィラメント糸を配した芯鞘構造の複合紡績糸が開示されている。本出願人は、セルロース系繊維に吸湿発熱特性を付与する方法として、セルロース系繊維に、エチレン性不飽和二重結合と、カルボキシル基(-COOH)またはその塩を導入した改質セルロース系繊維を提案している(特許文献3~4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-266207号公報
特開2007-332485号公報
特開2021-025135号公報
特開2021-127545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記従来の技術は、未だ吸水速乾性、吸放湿性、肌離れ性、及び発汗時のベタツキ感が十分ではなく、さらなる改良が求められていた。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するため、吸水速乾性、吸放湿性、肌離れ性が良好であり、発汗時のベタツキ感を改善した芯鞘構造紡績糸、生地、衣類及びこれらの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一態様において、芯鞘構造の紡績糸であって、芯部が改質再生セルロース系繊維を含み、鞘部が未改質再生セルロース系繊維と、ポリエステル繊維と、水溶性繊維を含む混紡繊維であり、前記改質再生セルロース系繊維は、未改質再生セルロース系繊維に、エチレン性不飽和二重結合と、カルボキシル基(-COOH)又はその塩がグラフト結合されている芯鞘構造紡績糸に関する。
【0008】
本発明は、別の一態様において、芯部に改質再生セルロース系繊維を配置し、鞘部に未改質再生セルロース系繊維と、ポリエステル繊維と、水溶性繊維を含む混紡繊維を配置して芯鞘構造紡績糸とする芯鞘構造紡績糸の製造方法に関する。
【0009】
本発明は、さらに別の一態様において、前記芯鞘構造紡績糸を含む織物生地又は編み物生地に関する。
本発明は、さらに別の一態様において、前記芯鞘構造紡績糸を含む織物又は編み物の製造方法であって、鞘部に配置された水溶性繊維を加熱水により除去する生地の製造方法に関する。
本発明は、さらに別の一態様において、前記織物生地又は編み物生地を含む衣類に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、芯部が改質再生セルロース系繊維を含み、鞘部が未改質再生セルロース系繊維と、ポリエステル繊維と、水溶性繊維を含む混紡繊維であり、前記改質再生セルロース系繊維は、未改質再生セルロース系繊維に、エチレン性不飽和二重結合と、カルボキシル基(-COOH)又はその塩がグラフト結合されている芯鞘構造紡績糸であることにより、吸水速乾性、吸放湿性、肌離れ性が良好であり、発汗時のベタツキ感を改善した芯鞘構造紡績糸、生地、衣類及びこれらの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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