TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025096576
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2025066805,2021015859
出願日
2025-04-15,2021-02-03
発明の名称
紡績糸及びそれを用いた速乾性生地並びに速乾性衣料
出願人
倉敷紡績株式会社
代理人
弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類
D02G
3/02 20060101AFI20250619BHJP(糸;糸またはロープの機械的な仕上げ;整経またはビーム巻き取り)
要約
【課題】綿繊維を代表とするセルロース繊維に速乾性を付与し、環境面及び着心地及び耐洗濯性に優れた紡績糸及びそれを用いた速乾性生地並びに速乾性衣料を提供する。
【解決手段】セルロース繊維を含む紡績糸であって、速乾性付与モノマーがグラフト結合したセルロース繊維と、未速乾性加工セルロース繊維を含み、前記紡績糸は、混紡紡績糸又は芯鞘型紡績糸である。本発明の速乾性生地は、前記紡績糸を含み、編み物及び織物から選ばれる少なくとも一つでの生地であり、速乾性を有する。本発明の速乾性衣料は、前記速乾性生地で縫製した衣料であり、弾性糸が身体の周囲方向に配置されている。速乾性は一例として、少なくとも2以上のエチレン性不飽和二重結合を含むシリコーン系化合物、又は少なくとも2以上のエチレン性不飽和二重結合とアルコキシ基を含む化合物等が、電子線照射によりコットン繊維にグラフト結合させることにより発現する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
セルロース繊維を含む紡績糸であって、
速乾性付与モノマーがグラフト結合したセルロース繊維と、未速乾性加工セルロース繊維を含み、
前記紡績糸は、混紡紡績糸又は芯鞘型紡績糸であることを特徴とする紡績糸。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記速乾性付与モノマーがグラフト結合したセルロース繊維は、電子線照射により速乾性付与モノマーがグラフト結合されているセルロース繊維である請求項1に記載の紡績糸。
【請求項3】
前記速乾性付与モノマーは、少なくとも2以上のエチレン性不飽和二重結合を含むシリコーン系化合物、及び少なくとも2以上のエチレン性不飽和二重結合とアルコキシ基を含む化合物から選ばれる少なくとも一つの化合物である請求項1又は2に記載の紡績糸。
【請求項4】
前記セルロース繊維はコットンである請求項1~3のいずれか1項に記載の紡績糸。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の紡績糸を含む生地であって、
前記生地は編み物及び織物から選ばれる少なくとも一つでの生地であり、吸水性及び速乾性を有することを特徴とする吸水速乾性生地。
【請求項6】
前記生地を100質量%としたとき、前記速乾性付与モノマーがグラフト結合したセルロース繊維は5~40質量%であり、前記未速乾性加工セルロース繊維は60~95質量%含まれている請求項5に記載の吸水速乾性生地。
【請求項7】
前記生地を100質量%としたとき、前記速乾性付与モノマーがグラフト結合したセルロース繊維は5~40質量%であり、前記未速乾性加工セルロース繊維は57~92質量%であり、さらに弾性糸(C)は3~15質量%を含む請求項5に記載の吸水速乾性生地。
【請求項8】
前記生地は編み物であり、生地を構成する編み糸割合は、糸3本に対して1~2本は前記混紡又は芯鞘型紡績糸であり、残りの糸は未速乾性加工糸である請求項5~7のいずれか1項に記載の吸水速乾性生地。
【請求項9】
請求項5~8のいずれかに記載の速乾性生地で縫製した衣料であり、弾性糸が身体の周囲方向に配置されていることを特徴とする吸水速乾性衣料。
【請求項10】
前記衣料はインナー衣料であり、シャツ又はパンツである請求項9に記載の吸水速乾性衣料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コットン等のセルロース繊維を主要繊維糸とする紡績糸及びそれを用いた速乾性生地並びに該速乾性生地を用いた速乾衣料に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
綿繊維に代表される天然セルロース繊維は、環境に優しく、しかも風合いや染色性、吸水性等にも優れているため、種々の衣料に幅広く使用されている。しかし、綿繊維は、吸収した水分の蒸発が遅いため、一旦汗を吸うと、なかなか乾燥しない等の点が問題になっている。
【0003】
従来、綿繊維を含む吸水性かつ乾燥性も優れる、いわゆる吸水速乾性繊維としては、特許文献1~5のようなものが見られる。特許文献1には、例えばグリオキザール系樹脂のようなセルロース反応型樹脂を加工したセルロース系繊維の速乾加工方法が開示されている。特許文献2には、最外層がポリエステル繊維のような疎水性繊維で構成されており、内層及び/又は中間層はセルロースマルチフィラメント繊維で構成されている布帛が開示されている。特許文献3には、芯部が例えばレーヨン、キュプラのような公定水分率3.5%以上の繊維から構成され、鞘部が例えばポリエステル繊維のような公定水分率1.0%以下の繊維から構成される芯鞘型複合糸を用いた織編物が開示されている。また、特許文献4には、綿からなる芯部繊維と、綿からなる鞘部繊維を有する複重層紡績糸で構成された吸水速乾性編地であって、撚係数が3.0~5.5である芯部繊維を鞘部繊維により撚係数2.5~4.0で同方向へ加撚したものが開示されている。さらに、特許文献5には、吸湿性に優れた天然繊維からなる吸湿性繊維糸と、非吸湿性の合成繊維で構成されたマルチフィラメントからなる非吸湿性マルチフィラメント糸との2種類の編糸を用いた速乾性編地も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭61-207672号公報
特開平10-25637号公報
特開2002-266207号公報
特開2015-67927号公報
特許2001-288650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、これらの繊維は合成繊維、主に合成繊維、特にポリエステル繊維が使用されるため、綿繊維とポリエステル繊維との染色性は異なり、均一な染色が難しく、風合い的にも最適とは言えない。さらに、一般的なポリエステル繊維が主素材として多く使用されるが、自然に分解されることはないので、使用後に廃棄の問題が生じる。また、綿繊維に樹脂加工を施したものや芯に強撚の撚りをかけたものは、その風合い及び耐洗濯性に課題がある。
近年、国連が定めた持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)の観点から、肌着等のインナー衣料として綿繊維(コットン)が見直されているが、コットン自体を主素材として風合い及び耐洗濯性に優れるとともに速乾性を付与した技術は見出されていない。
【0006】
本発明は、前記従来の問題を解決するため、綿繊維(コットン)を代表とするセルロース繊維に速乾性を付与し、環境面と共に吸水性、着心地及び耐洗濯性に優れた紡績糸及びそれを用いた吸水速乾性生地並びに吸水速乾性衣料を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の紡績糸は、セルロース繊維を含む紡績糸であって、速乾性付与モノマーがグラフト結合したセルロース繊維と、未速乾性加工セルロース繊維を含み、前記紡績糸は、混紡紡績糸又は芯鞘型紡績糸であることを特徴とする。なお、本発明における未速乾性加工とは、先行技術に挙げたようなセルロース繊維に対する速乾性加工を施さないことを意味している。
【0008】
本発明の速乾性生地は、前記の紡績糸を含む生地であって、前記生地は編み物及び織物から選ばれる少なくとも一つでの生地であり、速乾性を有することを特徴とする。
【0009】
本発明の速乾性衣料は、前記の速乾性生地で縫製した衣料であり、弾性糸が身体の周囲方向に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、速乾性付与モノマーがグラフト結合したセルロース繊維と、未速乾性加工セルロース繊維を含み、前記紡績糸は、混紡紡績糸又は芯鞘型紡績糸であることにより、綿繊維(コットン)を代表とするセルロース繊維に速乾性を付与し、環境面及び着心地及び耐洗濯性に優れた紡績糸及びそれを用いた速乾性生地並びに速乾性衣料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
倉敷紡績株式会社
パイル糸及びタオル生地
5日前
倉敷紡績株式会社
線状物収容システムおよび線状物収容方法
5日前
倉敷紡績株式会社
測定ピン設置用治具および測定ピン設置方法
29日前
グンゼ株式会社
芯鞘構造紡績糸、生地、衣類及びこれらの製造方法
7日前
株式会社西日本断熱
フロート、およびフロートの製造方法
7日前
倉敷紡績株式会社
紡績糸及びそれを用いた速乾性生地並びに速乾性衣料
12日前
東レ株式会社
ポリエステル融着延伸仮撚加工糸
1日前
倉敷紡績株式会社
パイル糸及びタオル生地
5日前
クラレトレーディング株式会社
巻付糸を解舒して用いるためのカバリング糸
今日
グンゼ株式会社
芯鞘構造紡績糸、生地、衣類及びこれらの製造方法
7日前
三和製紙株式会社
帯状テープ、それの紙糸撚物、及びそれを用いた布帛
5日前
倉敷紡績株式会社
紡績糸及びそれを用いた速乾性生地並びに速乾性衣料
12日前
ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
微多孔性ポリエチレンフィラメント
26日前
株式会社三共
遊技機
5日前
他の特許を見る