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公開番号2025104477
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2023222303
出願日2023-12-28
発明の名称液体吐出ヘッド
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B41J 2/14 20060101AFI20250703BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】振動板の底面と圧力室基板の壁面とに対するダメージを抑制しつつ、振動板の変位特性を向上させる。
【解決手段】液体吐出ヘッドは、圧力室内の液体に圧力を付与するためのエネルギーを生成するエネルギー生成素子と、当該エネルギーにより振動する振動板と、振動板の底面の一部と接する壁面を有し、圧力室を区画する圧力室基板と、振動板の底面と圧力室基板の壁面とを覆うようにして設けられた保護膜と、を備え、振動板の底面には、平面の形状をなす底部と、圧力室の短手方向で底部に隣り合い、曲面の形状をなす湾曲部と、が設けられており、圧力室の短手方向における底部の中央である第1位置における保護膜の厚さは、第1厚さであり、湾曲部の配置される第2位置における保護膜の厚さは、第1厚さよりも薄い第2厚さである。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
圧力室内の液体に圧力を付与するためのエネルギーを生成するエネルギー生成素子と、
前記エネルギーにより振動する振動板と、
前記振動板の底面の一部と接する壁面を有し、前記圧力室を区画する圧力室基板と、
前記振動板の底面と前記圧力室基板の壁面とを覆うようにして設けられた保護膜と、を備えた液体吐出ヘッドであって、
前記振動板の底面には、
平面の形状をなす底部と、
前記圧力室の短手方向で前記底部に隣り合い、曲面の形状をなす湾曲部と、が設けられており、
前記圧力室の短手方向における前記底部の中央である第1位置における前記保護膜の厚さは、第1厚さであり、
前記湾曲部の配置される第2位置における前記保護膜の厚さは、前記第1厚さよりも薄い第2厚さである、
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記第2厚さは、前記第1厚さの3%以上10%以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項3】
前記圧力室の短手方向における前記底部の前記第1位置よりも端に近い第3位置における前記保護膜の厚さは、前記第1厚さと前記第2厚さとの間の第3厚さである、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項4】
前記第3厚さは、前記第1厚さの75%以上90%以下である、
ことを特徴とする請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項5】
前記エネルギー生成素子は、
圧電体と、
前記圧電体の上部に設けられた上部電極と、
前記圧電体の下部に設けられた下部電極と、を有し、
前記第1位置は、高さ方向からみたときに前記圧電体、前記上部電極および前記下部電極のすべてが重なる位置であり、
前記第3位置は、高さ方向からみたときに前記圧電体、前記上部電極および前記下部電極の少なくとも一部が重ならない位置である、
ことを特徴とする請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項6】
前記壁面における前記保護膜の厚さは、前記第1厚さよりも薄い第4厚さである、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項7】
前記第2厚さは、前記圧力室の短手方向における前記湾曲部の長さよりも小さい、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、液体吐出ヘッドに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、インクが収容されるインクキャビティと、インクキャビティ内の圧力を変化させるアクチュエータと、を備えるインクジェット式記録ヘッドが開示される。このインクジェット式記録ヘッドでは、インクキャビティの内壁表面に親水性および耐アルカリ性を有する膜が形成される。
【0003】
特許文献2には、圧力室内の液体に圧力を付与するためのエネルギーを生成するエネルギー生成素子と、当該エネルギーにより振動する振動板と、振動板の底面の一部と接する圧力室基板と、備える液体吐出ヘッドが開示される。この液体吐出ヘッドでは、振動板の底面には、底部と当該底部を囲む曲面の形状の湾曲部とを有する凹部とが設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-264383号公報
特開2021-123085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載の液体吐出ヘッドでは、湾曲部において振動板が撓みやすくなるため、変位特性が向上するという利点がある。しかし、このような液体吐出ヘッドにおいて、特許文献1のごとく保護膜を一様厚さに形成すると、その保護膜によって振動板の変位が阻害されてしまうという弊害が生じてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の液体吐出ヘッドの一態様は、圧力室内の液体に圧力を付与するためのエネルギーを生成するエネルギー生成素子と、前記エネルギーにより振動する振動板と、前記振動板の底面の一部と接する壁面を有し、前記圧力室を区画する圧力室基板と、前記振動板の底面と前記圧力室基板の壁面とを覆うようにして設けられた保護膜と、を備えた液体吐出ヘッドであって、前記振動板の底面には、平面の形状をなす底部と、前記圧力室の短手方向で前記底部に隣り合い、曲面の形状をなす湾曲部と、が設けられており、前記圧力室の短手方向における前記底部の中央である第1位置における前記保護膜の厚さは、第1厚さであり、前記湾曲部の配置される第2位置における前記保護膜の厚さは、前記第1厚さよりも薄い第2厚さである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施形態に係る液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置を模式的に示す構成図である。
実施形態に係る液体吐出ヘッドの分解斜視図である。
図2中のA-A線断面図である。
実施形態に係る液体吐出ヘッドの一部を示す平面図である。
図4中のB-B線断面図である。
振動板の凹部と保護膜とを説明するための拡大断面図である。
実施形態に係る液体吐出ヘッドの製造方法を説明するための図である。
実施例1から実施例13の保護膜の各部の膜厚および膜厚比を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら本開示に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法および縮尺は実際と適宜に異なり、理解を容易にするために模式的に示している部分もある。また、本開示の範囲は、以下の説明において特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0009】
なお、以下の説明は、互いに交差するX軸、Y軸およびZ軸を適宜に用いて行う。また、以下では、X軸に沿う一方向がX1方向であり、X1方向と反対の方向がX2方向である。同様に、Y軸に沿って互いに反対の方向がY1方向およびY2方向である。また、Z軸に沿って互いに反対の方向がZ1方向およびZ2方向である。Z1方向は、「積層方向」の一例である。また、Z軸に沿う方向でみることを「平面視」という場合がある。
【0010】
典型的には、Z軸が鉛直軸であり、Z2方向が鉛直下方に相当する。ただし、Z軸は、鉛直軸でなくともよい。また、X軸、Y軸およびZ軸は、典型的には互いに直交するが、これに限定されず、例えば、80°以上100°以下の範囲内の角度で交差すればよい。
(【0011】以降は省略されています)

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