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公開番号2025104777
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2023222826
出願日2023-12-28
発明の名称液体吐出ヘッドの製造方法および液体吐出ヘッド
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B41J 2/16 20060101AFI20250703BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】 メンブレン状の圧電素子において、圧電素子を覆う保護膜の薄化を安定して行い、所望の変位量の圧電素子を備えた液体吐出ヘッドを安定して提供する。
【解決手段】 基板の面上に第一電極と圧電体層と第二電極とをこの順に備える圧電素子と、前記圧電素子に接続された配線と、前記配線に接続され電気信号を供給するための端子と、前記基板に対して垂直な方向から見て、前記圧電素子と前記配線と前記端子と重ならない位置に配置された無機構造体と、少なくとも前記圧電素子と前記配線と前記無機構造体とを覆う保護膜と、を有する素子基板を備えた液体吐出ヘッドの製造方法であって、前記保護膜をエッチングして、前記基板の前記面に対して垂直な方向から見て、前記圧電素子と重なる当該保護膜の一部が除去された領域を形成し、かつ前記無機構造体と重なる当該保護膜を除去して前記無機構造体を露出させる工程を有する、液体吐出ヘッドの製造方法。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
基板の面上に第一電極と圧電膜と第二電極とをこの順に備える圧電素子と、前記圧電素子に接続された配線と、前記配線に接続され前記圧電素子を駆動するための電気信号を供給するための端子と、前記基板に対して垂直な方向から見て、前記圧電素子と前記配線と前記端子と重ならない位置に配置された無機構造体と、少なくとも前記圧電素子と前記配線と前記無機構造体とを覆う保護膜と、を有する素子基板を備えた液体吐出ヘッドの製造方法であって、
前記保護膜をエッチングして、前記基板の前記面に対して垂直な方向から見て、前記圧電素子と重なる当該保護膜の一部が除去された領域を形成し、かつ前記無機構造体と重なる当該保護膜が除去された開口を形成することで前記無機構造体を露出させる工程を有する、液体吐出ヘッドの製造方法。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記保護膜をエッチングする工程において、形成された前記開口から前記無機構造体が露出した時点で当該エッチングを終了する、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項3】
前記配線となる膜をパターニングして、前記配線と前記無機構造体とを形成する、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項4】
前記エッチングはドライエッチングであり、
前記保護膜をエッチングする工程において、プラズマ発光スペクトルの信号強度の変化を検知することで前記無機構造体が露出したことを検知する、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項5】
前記配線は、前記第一電極と電気的に接続された第一配線と前記第二電極と電気的に接続された第二配線とを含み、
前記無機構造体を、前記第一配線または前記第二配線の少なくとも一方と同時に形成する、請求項3に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項6】
前記配線となる膜をパターニングして、前記第一配線と前記第二配線と前記無機構造体と形成する、請求項5に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項7】
前記配線は多層配線構成であり、前記基板の前記面に対して垂直な方向において、前記第一配線と前記第二配線とはそれぞれ異なる層に位置する、請求項5に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項8】
前記面と平行な方向における、1つの前記開口からの前記無機構造体の露出面積は、1つの圧電素子に対応した前記領域の面積の0.5倍以上2倍以下である、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項9】
前記端子は、前記保護膜から露出しており、
前記面と平行な方向における、1つの前記開口からの前記無機構造体の露出面積は、前記端子の露出面積の0.5倍以上2倍以下である、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
【請求項10】
複数の前記無機構造体を有する、請求項1に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出ヘッドの製造方法および液体吐出ヘッドに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年では、MEMS技術(Micro Electro Mechanical Systems)の発展に伴い、半導体プロセスをベースとした薄膜の圧電素子が提案されている。主なアプリケーションとしては例えば加速度センサや、インクジェットプリンターの液体吐出ヘッドなどがある。
【0003】
液体吐出ヘッドにおいては、圧電素子の変位量を大きくして吐出性能を向上させるために、圧電膜の上層が開口された構成が知られている。特許文献1では、メンブレン型の圧電素子を覆う保護膜のうち、上部電極と重なる部分が除去することで保護膜による圧電膜の変形阻害を小さくした構成の液体吐出ヘッドが開示されている。
【0004】
特許文献1に開示の液体吐出ヘッドにおいては、圧電膜上の保護層が除去されて上部電極が露出している。この場合、圧電素子の長期信頼性が不足する場合がある。製造工程において、別部材にて圧電素子が覆われることで圧電素子は封止される。しかし、圧電素子を覆う別部材の封止能力によっては、特に水系インクを使用する場合において、圧電素子の長期信頼性が不足する虞がある。また、圧電素子を覆う保護膜のエッチングを、真空プラズマによるエッチングにて行う場合、上部電極をプラズマ雰囲気に暴露しつづけると、上部電極が触媒として機能することで圧電膜ヘダメージを及ぼす場合がある。
【0005】
特許文献2には、圧電膜上層で上部電極が露出しない程度まで保護膜を薄化した液体吐出ヘッドが開示されている。これにより、圧電素子の封止性能を維持しつつも、変位量を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-32880号公報
特開2012-196838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の通り、圧電素子上の保護膜の薄化においては、除去厚みのコントロールが重要となる。保護膜の残量のコントロールは、例えば、エッチング時間でエッチング速度を算出し、エッチング時間を管理することでエッチング量(残膜量)を制御する手法がある。しかしながら、エッチング時間の制御によりエッチング量を制御する方法では、エッチング装置の状態変化などにより、エッチング量自体のバラツキや、異なるウェハ間でのバラツキが発生しやすいなど、安定性に欠ける場合がある。圧電素子上の保護膜の残膜量が異なると、圧電素子の変位量が変動してしまうという課題が生じることがある。
【0008】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、メンブレン状の圧電素子において、圧電素子を覆う保護膜の薄化を安定して行い、所望の変位量の圧電素子を備えた液体吐出ヘッドを安定して提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する本発明は、基板の面上に第一電極と圧電膜と第二電極とをこの順に備える圧電素子と、前記圧電素子に接続された配線と、前記配線に接続され前記圧電素子を駆動するための電気信号を供給するための端子と、前記基板に対して垂直な方向から見て、前記圧電素子と前記配線と前記端子と重ならない位置に配置された無機構造体と、少なくとも前記圧電素子と前記配線と前記無機構造体とを覆う保護膜と、を有する素子基板を備えた液体吐出ヘッドの製造方法であって、前記保護膜をエッチングして、前記基板の前記面に対して垂直な方向から見て、前記圧電素子と重なる当該保護膜の一部が除去された領域を形成し、かつ前記無機構造体と重なる当該保護膜が除去された開口を形成することで前記無機構造体を露出させる工程を有する、液体吐出ヘッドの製造方法を提供する。
【0010】
また、本発明は、基板の面上に、第一電極と圧電体層と第二電極とをこの順に備える圧電素子と、前記圧電素子に接続された配線と、前記配線に接続され前記圧電素子を駆動するための電気信号を供給するための端子と、少なくとも前記圧電素子及び前記配線を覆う保護膜と、を有する素子基板を備え、前記保護膜は、前記基板の前記面に対して垂直な方向において前記圧電素子と重なる当該保護膜の一部が除去された領域を有する液体吐出ヘッドにおいて、前記基板の前記面に対して垂直な方向から見て、前記圧電素子と前記配線と前記端子と重ならない位置に無機構造体が配置され、前記無機構造体は、前記保護膜の開口から露出している、液体吐出ヘッドを提供する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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