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公開番号2025150755
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024051808
出願日2024-03-27
発明の名称ポリエステル混繊交絡糸
出願人ユニチカトレーディング株式会社
代理人
主分類D02J 1/00 20060101AFI20251002BHJP(糸;糸またはロープの機械的な仕上げ;整経またはビーム巻き取り)
要約【課題】十分なふくらみや嵩高感を有し、濃染性にも優れる織編物を得ることが可能となるポリエステル混繊交絡糸を提供する。
【解決手段】ポリエステル糸Aとポリエステル糸Bからなる交絡糸であって、交絡糸中にポリエステル糸Aを50質量%以上含み、かつ下記(1)および(2)を満足するポリエステル混繊交絡糸。(1)糸条長手方向に長さが5.5~8.5mm、高さが0.4~0.8mmである開繊部Xを、糸条1mあたり25~90個有する(2)130℃で30分間熱処理した後に、糸条長手方向に長さが2~4mm、高さが0.5~2.5mmである嵩高部Zを、糸条1mあたり200~300個有する
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエステル糸Aとポリエステル糸Bからなる交絡糸であって、交絡糸中にポリエステル糸Aを50質量%以上含み、かつ下記(1)および(2)を満足するポリエステル混繊交絡糸。
(1)糸条長手方向に長さが5.5~8.5mm、高さが0.4~0.8mmである開繊部を、糸条1mあたり25~90個有する
(2)130℃で30分間熱処理した後に、糸条長手方向に長さが2~4mm、高さが0.5~2.5mmである嵩高部を、糸条1mあたり200~300個有する
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記ポリエステル糸Aが、難溶性ポリエステル樹脂が芯部に配され、かつ易溶性ポリエステル樹脂が鞘部に配されてなる芯鞘複合繊維を単糸として含む芯鞘複合マルチフィラメント糸である請求項1に記載のポリエステル混繊交絡糸。
【請求項3】
請求項1または2に記載のポリエステル混繊交絡糸を含む織編物。
【請求項4】
ポリエステル混繊交絡糸を製造する方法であって、以下の工程(イ)および(ロ)を含むことを特徴とする製造方法。
(イ)熱水収縮率が40%以上であるポリエステル糸YAに、ヒーター温度260℃以上、加撚/解撚の張力比0.8~1.2の条件で、流体旋回ノズルを用いて仮撚加工を施して、熱水収縮率が5%以下のポリエステル仮撚加工糸FAを得る工程
(ロ)前記ポリエステル仮撚加工糸FAと熱水収縮率が15%以上であるポリエステル糸YBとを合糸してインターレース加工し、複合する工程

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、2種類のポリエステル糸からなる交絡糸であって、糸条長手方向に開繊部が存在するポリエステル混繊交絡糸に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
昨今の婦人衣料分野(特に、フォーマルブラックの分野)などにおける高級志向に伴い、織編物とした場合の濃染性に優れた加工糸が要望されている。この要望に対して、これまでに多くの加工糸が検討されており、こうした加工糸にポリエステルフィラメント糸を用いることが様々に検討されている。
【0003】
特許文献1には、糸条表面に凹凸形状又は微細孔を有するポリエステル捲縮糸条と、非捲縮の延伸糸条とをタスランノズルで混繊交絡することで、優れた濃染効果および適度なふくらみを奏するポリエステル系複合嵩高加工糸が得られることが記載されている。
【0004】
特許文献2には、一部をアルカリ溶解することで横断面が歯車状を呈する仮撚加工ポリエステルマルチフィラメント糸と、共重合ポリエステルとホモポリエステルとのサイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸とをインターレースノズルにより特定の条件で混繊交絡させて得られた混繊交絡マルチフィラメント糸を用いた、濃染効果を有する織物(ポリエステル製礼服)の製造方法が記載されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1の混繊交絡糸はタスランノズルによる交絡糸で糸全体にループ毛羽やたるみが形成されたものであるため、該混繊交絡糸を熱処理した際に、捲縮糸と非捲縮糸が糸全体で乱れた状態であり、糸表面に両方の糸が混在するものとなる。そのため、染色を施すことにより得られる織編物は濃染性が不十分なものであった。
【0006】
また、特許文献2においても、サイドバイサイド型ポリエステルマルチフィラメント糸は熱水収縮率が高収縮糸に比べて小さく、熱処理後の収縮が十分に大きいものでないため、熱処理後の混繊交絡マルチフィラメント糸は、鞘部に偏在する仮撚加工ポリエステルマルチフィラメント糸の糸表面への浮き出しが小さく、濃染性や糸や織編物にした際のふくらみが不十分なものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平7-324239号公報
特開2016-56484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような問題点を解決するものであり、ふくらみや嵩高感を有する織編物を得ることが可能となるポリエステル混繊交絡糸を提供することを技術的な課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、熱処理を施すことで糸条に特定の長さ及び高さの嵩高部が特定個数形成される混繊交絡糸とすることにより、上記の課題を解決することができることを見出し、本発明に到達したものである。
【0010】
すなわち、本発明は、以下を要旨とするものである。
1.ポリエステル糸Aとポリエステル糸Bからなる交絡糸であって、交絡糸中にポリエステル糸Aを50質量%以上含み、かつ下記(1)および(2)を満足するポリエステル混繊交絡糸。
(1)糸条長手方向に長さが5.5~8.5mm、高さが0.4~0.8mmである開繊部を、糸条1mあたり25~90個有する
(2)130℃で30分間熱処理した後に、糸条長手方向に長さが2~4mm、高さが0.5~2.5mmである嵩高部を、糸条1mあたり200~300個有する
2.前記ポリエステル糸Aが、難溶性ポリエステル樹脂が芯部に配され、かつ易溶性ポリエステル樹脂が鞘部に配されてなる芯鞘複合繊維を単糸として含む芯鞘複合マルチフィラメント糸である1.に記載のポリエステル混繊交絡糸。
3.1.または2.に記載のポリエステル混繊交絡糸を含む織編物。
4.ポリエステル混繊交絡糸を製造する方法であって、以下の工程(イ)および(ロ)を含むことを特徴とする製造方法。
(イ)熱水収縮率が40%以上であるポリエステル糸YAに、ヒーター温度260℃以上、加撚/解撚の張力比0.8~1.2の条件で、流体旋回ノズルを用いて仮撚加工を施して、熱水収縮率が5%以下のポリエステル仮撚加工糸FAを得る工程
(ロ)前記ポリエステル仮撚加工糸FAと熱水収縮率が15%以上であるポリエステル糸YBとを合糸してインターレース加工し、複合する工程
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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