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公開番号2024116632
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-28
出願番号2023022332
出願日2023-02-16
発明の名称ステアバイワイヤ方式の操舵装置
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B62D 5/04 20060101AFI20240821BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】操舵対象の向きがストロークエンドに到達したときにステアリングホイールの回転を阻止することができ、かつ、ステアリングホイールの回転が阻止される時のフィーリングが良いステアバイワイヤ方式の操舵装置を提供する。
【解決手段】通電と非通電の切り替えにより、内輪17と外輪18との間に係合子21が係合するロック状態と、内輪17と外輪18との間への係合子21の係合が解除されるロック解除状態とを切り替え可能な電磁式クラッチユニット7と、ステアリングホイール1が中立位置から離れる方向に回転するときに、ステアリングホイール1と一体に回転する内輪17に回転抵抗を負荷する回転負荷機構8とを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ステアリングホイール(1)と、
前記ステアリングホイール(1)の操作量を検知する操舵センサ(5)と、
前記ステアリングホイール(1)に対して機械的に切り離して設けられ、前記操舵センサ(5)で検知される前記ステアリングホイール(1)の操作量に応じて操舵対象の向きを変化させる転舵アクチュエータ(2)と、を有するステアバイワイヤ方式の操舵装置において、
前記ステアリングホイール(1)と一体に回転するように前記ステアリングホイール(1)に連結して設けられた内輪(17)と、
前記内輪(17)の径方向外側に配置され、回転しないように固定して設けられた外輪(18)と、
通電と非通電の切り替えにより、前記内輪(17)と前記外輪(18)との間に係合子(21)が係合して前記内輪(17)の回転が阻止されるロック状態と、前記内輪(17)と前記外輪(18)との間への前記係合子(21)の係合が解除されて前記内輪(17)の回転が許容されるロック解除状態とを切り替え可能な電磁式クラッチユニット(7)と、
前記ステアリングホイール(1)が中立位置から離れる方向に回転するときに、前記ステアリングホイール(1)と一体に回転する前記内輪(17)に回転抵抗を負荷する回転負荷機構(8)と、を更に有することを特徴とするステアバイワイヤ方式の操舵装置。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記電磁式クラッチユニット(7)は、
前記内輪(17)の外周と前記外輪(18)の内周との間に組み込まれた前記係合子(21)と、
前記係合子(21)を保持し、前記内輪(17)と前記外輪(18)の間に前記係合子(21)を係合させる係合位置と、前記内輪(17)と前記外輪(18)の間への前記係合子(21)の係合を解除する係合解除位置との間で周方向に移動可能に支持された係合子保持器(22)と、
軸方向に移動可能に支持されたアーマチュア(23)と、
通電により前記アーマチュア(23)を吸引して軸方向に移動させる電磁石(24)と、
前記アーマチュア(23)の移動に応じて、前記係合子保持器(22)を前記係合位置と前記係合解除位置のうち一方から他方に周方向移動させる動作変換機構(25)と、を有する請求項1に記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
【請求項3】
前記回転負荷機構(8)は、前記ステアリングホイール(1)が中立位置から離れる方向に回転するときに、前記ステアリングホイール(1)の中立位置からの回転角度に応じた大きさで前記ステアリングホイール(1)を前記中立位置に戻す方向の弾性力を前記内輪(17)に付与するばね式のものである請求項1または2に記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
【請求項4】
前記回転負荷機構(8)は、前記内輪(17)と一体に回転する巻き軸(45)と、前記巻き軸(45)の径方向外側に配置された第1のゼンマイばね(46)および第2のゼンマイばね(47)と、回転しないように固定して設けられたばねケース(48)と、を有し、
前記第1のゼンマイばね(46)の巻回方向と前記第2のゼンマイばね(47)の巻回方向が逆向きであり、
前記巻き軸(45)の外周に、前記第1のゼンマイばね(46)の内端および前記第2のゼンマイばね(47)の内端が係止され、前記ばねケース(48)に、前記第1のゼンマイばね(46)の外端および前記第2のゼンマイばね(47)の外端が係止されている請求項1または2に記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
【請求項5】
前記回転負荷機構(8)は、前記内輪(17)と一体に回転する減速機入力軸(60)と、前記減速機入力軸(60)の回転を減速する減速機(61)と、前記減速機(61)で減速された回転を出力する減速機出力軸(62)と、前記減速機出力軸(62)を前記ステアリングホイール(1)の中立位置に対応する位置に弾性保持するセンタリングばね(63)とを有する請求項1または2に記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
【請求項6】
前記回転負荷機構(8)は、前記内輪(17)と一体に回転する内軸部(79)と、前記内軸部(79)の径方向外側に配置され、回転しないように固定して設けられた外筒部(80)と、前記内軸部(79)の外周に軸方向に間隔をおいて設けられ、前記内軸部(79)に回り止めされた複数のインナーディスク(81)と、前記複数のインナーディスク(81)の軸方向の対向面間に挿入され、前記外筒部(80)に回り止めされた複数のアウターディスク(82)と、前記内軸部(79)の外周と前記外筒部(80)の内周との間に封入された磁性流体(83)と、前記外筒部(80)を囲むように配置された環状の電磁コイル(84)とを有し、前記電磁コイル(84)に印加する電流の大きさに応じて前記内軸部(79)の回転抵抗が変化する請求項1または2に記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
【請求項7】
前記回転負荷機構(8)は、前記ステアリングホイール(1)が中立位置から離れる方向に回転するときに、作動油の粘性抵抗により回転抵抗を前記内輪(17)に付与する回転式油圧ダンパーである請求項1または2に記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
【請求項8】
前記回転負荷機構(8)は、前記内輪(17)と一体に回転する内軸部(79)と、前記内軸部(79)の径方向外側に配置され、回転しないように固定して設けられた外筒部(80)と、前記内軸部(79)の外周に軸方向に間隔をおいて設けられ、前記内軸部(79)に回り止めされた複数のインナーディスク(81)と、前記複数のインナーディスク(81)の軸方向の対向面間に挿入され、前記外筒部(80)に回り止めされた複数のアウターディスク(82)と、前記内軸部(79)の外周と前記外筒部(80)の内周との間に封入された潤滑油とを有し、前記インナーディスク(81)と前記アウターディスク(82)とでせん断される潤滑油の粘性抵抗により前記内軸部(79)に回転抵抗を付与する湿式多板式のものである請求項1または2に記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。
【請求項9】
前記ステアリングホイール(1)に操舵反力を付与する反力モータ(6)を更に有する請求項1または2に記載のステアバイワイヤ方式の操舵装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、ステアリングホイールと操舵対象との間が機械的に切り離された状態で操舵対象の転舵を行なうステアバイワイヤ方式の操舵装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
運転者によるステアリングホイールの回転操作に応じて、車両の転舵輪の向きを変化させる操舵装置として、ステアバイワイヤ方式のものが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1のステアバイワイヤ方式の操舵装置は、ステアリングホイールの操作量を検知する操舵センサと、ステアリングホイールに対して機械的に切り離して設けられた転舵アクチュエータとを有し、その転舵アクチュエータが、操舵センサで検知されるステアリングホイールの操作量に応じて作動し、左右一対の転舵輪の向きを変化させる。
【0003】
このステアバイワイヤ方式の操舵装置は、運転者によるステアリングホイールの操作量をいったん電気信号に変換し、その電気信号に基づいて転舵アクチュエータの動作を制御するので、例えば、ステアリングホイールを操作したときの転舵輪の向きの変化量を車両の走行速度に応じて調整するといったように、車両の走行速度に応じてステアリングホイールの操作量と転舵アクチュエータの動作量の対応関係を最適化することが可能であり、車両の走行安定性や運動性能の向上を可能とするものとして期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-331553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のステアバイワイヤ方式の操舵装置においては、運転者によって回転操作されるステアリングホイールと、左右一対の転舵輪の向きを変化させる転舵アクチュエータとが機械的に切り離されている。そのため、運転者が、ステアリングホイールを回転操作して転舵輪の向きがその移動限界(ストロークエンド)に到達したときにも、運転者は、さらにステアリングホイールを同じ方向に回転操作することができる。そのため、転舵輪の向きがストロークエンドに到達しているにもかかわらず、運転者は、転舵輪の向きがストロークエンドに到達していることに気付かないという問題が生じる。
【0006】
この問題は、車両の転舵輪を操舵対象とする車両用の操舵装置以外にも、ステアバイワイヤ方式の操舵装置であれば、例えば、船舶の船尾に設けられる舵(船外機等)を操舵対象とする船舶用の操舵装置などにも存在する。
【0007】
そこで、本願の出願人は、操舵対象の向きがストロークエンドに到達したときに、運転者がステアリングホイールを通じてその状況を確実に感知することができるようにするため、以下の構成のステアバイワイヤ方式の操舵装置を社内において発案した。
ステアリングホイールと、
前記ステアリングホイールの操作量を検知する操舵センサと、
前記ステアリングホイールに対して機械的に切り離して設けられ、前記操舵センサで検知される前記ステアリングホイールの操作量に応じて操舵対象の向きを変化させる転舵アクチュエータと、を有するステアバイワイヤ方式の操舵装置において、
前記ステアリングホイールと一体に回転するように前記ステアリングホイールに連結して設けられた内輪と、
前記内輪の径方向外側に配置され、回転しないように固定して設けられた外輪と、
通電と非通電の切り替えにより、前記内輪と前記外輪との間に係合子が係合して前記内輪の回転が阻止されるロック状態と、前記内輪と前記外輪との間への前記係合子の係合が解除されて前記内輪の回転が許容されるロック解除状態とを切り替え可能な電磁式クラッチユニットとを有することを特徴とするステアバイワイヤ方式の操舵装置。
【0008】
この構成のステアバイワイヤ方式の操舵装置は、電磁式クラッチユニットの通電と非通電の切り替えにより、内輪と外輪との間への係合子の係合が解除されて内輪の回転が許容されるロック解除状態から、内輪と外輪との間に係合子が係合して内輪の回転が阻止されるロック状態に切り替えることが可能である。ここで、ロック解除状態からロック状態に切り替えたとき、係合子が内輪と外輪との間に物理的に係合し、内輪の回転が確実に阻止されるので、内輪に連結されたステアリングホイールの回転も確実に阻止される。そのため、操舵対象の向きがストロークエンドに到達したときに電磁式クラッチユニットの通電と非通電を切り替えることにより、ステアリングホイールがそれ以上に回転するのを確実に阻止し、そのステアリングホイールを通じて運転者に、操舵対象の向きがストロークエンドに到達したことを確実に感知させることができる。
【0009】
ここで、発明者は、電磁式クラッチユニットを用いた上記構成のステアバイワイヤ方式の操舵装置において、運転者がステアリングホイールを回転操作しているときに、内輪と外輪の間に係合子が係合すると、ステアリングホイールの回転抵抗が急激に増加することから、操舵対象の向きがストロークエンドに到達してステアリングホイールの回転が阻止される時のフィーリングが良くないという問題があることに気付いた。
【0010】
そこで、発明者は、操舵対象の向きがストロークエンドに到達してステアリングホイールの回転が阻止される時のフィーリングを向上させるため、電磁式クラッチユニットを用いた上記構成のステアバイワイヤ方式の操舵装置において、ステアリングホイールに操舵反力を付与する反力モータを使用し、その反力モータで発生する反力の大きさを、操舵対象の向きがストロークエンドに近づくにつれて次第に大きくなるように制御し、これにより、ステアリングホイールの回転が阻止される時のステアリングホイールの回転抵抗の増加幅を小さく抑えるという方法を検討した。しかしながら、反力モータで上記のような反力をステアリングホイールに付与しようとすると、反力モータのサイズを大型化する必要があり、また、反力モータの消費電力も大きくなってしまうという問題がある。
(【0011】以降は省略されています)

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