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公開番号
2024152674
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2024063243
出願日
2024-04-10
発明の名称
二重層MEMSデバイスおよび製造方法
出願人
株式会社村田製作所
代理人
個人
,
個人
主分類
B81B
3/00 20060101AFI20241018BHJP(マイクロ構造技術)
要約
【課題】本発明は、微小電気機械システム(MEMS)デバイスおよびそのようなMEMSデバイスを製造する方法に関する。
【解決手段】MEMSデバイスは、下から上への順に、ハンドル層と、第1の電気絶縁層と、堆積多結晶シリコン(poly-Si)の層をパターニングすることによって形成される第1の素子層と、第2の電気絶縁層と、単一結晶シリコン(mono-Si)の層をパターニングすることによって形成される第2の素子層と、キャップ層とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
微小電気機械システム(MEMS)デバイスであって、下から上への順に、
少なくとも1つのキャビティおよび少なくとも1つの懸架構造を備えるハンドル層と、
第1の電気絶縁層と、
堆積多結晶シリコン(poly-Si)の層をパターニングすることによって形成される第1の素子層であって、前記第1の素子層内の少なくとも1つの構造要素が前記少なくとも1つの懸架構造によって懸架され、前記少なくとも1つの構造要素が任意選択的に少なくとも1つの振動要素を備える、第1の素子層と、
第2の電気絶縁層と、
前記第1の素子層の上方に可動に懸架された少なくとも1つの振動要素を備える第2の素子層であって、単一結晶シリコン(mono-Si)の層をパターニングすることによって形成される、第2の素子層と、
キャップ層と、を備え、
前記ハンドル層、前記第1の素子層、前記第2の素子層、および前記キャップ層、ならびに、前記ハンドル層と前記第1の素子層とを接合する前記第1の電気絶縁層、および前記第1の素子層と前記第2の素子層とを接合する前記第2の電気絶縁層は、前記第2の素子層内の前記少なくとも1つの振動要素と、少なくとも1つの静止電極と、前記少なくとも1つの振動要素の動きを検出および/または引き起こすための少なくとも1つの可動電極とを備える筐体の壁を形成するように構成されており、前記少なくとも1つの静止電極は前記第1の素子層内にある、微小電気機械システム(MEMS)デバイス。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
前記電気絶縁層は、前記第1の素子層の構造要素を前記第2の素子層の構造要素に、および/または、前記キャップ層内に設けられた電気接続部に電気的に結合するために、前記第1の素子層から前記第2の素子層まで延在する少なくとも1つの多結晶シリコン(poly-Si)フィードスルーを備える、請求項1に記載のMEMSデバイス。
【請求項3】
前記第2の電気絶縁層内の電気絶縁材料は、前記少なくとも1つのpoly-Siフィードスルーが前記第1の素子層および前記第2の素子層のそれぞれの前記構造要素間の唯一の機械的接点であるように、前記少なくとも1つのpoly-Siフィードスルーの周りで除去されている、請求項2に記載のMEMSデバイス。
【請求項4】
前記第1の素子層は、前記第2の電気絶縁層の厚さよりも小さい距離にわたって前記第2の素子層に向かって延在する少なくとも1つのストッパ構造を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のMEMSデバイス。
【請求項5】
前記MEMSデバイスは、前記第2の素子層と前記キャップ層との間に金属接合層をさらに備え、前記金属接合層は、前記筐体の前記壁の一部を形成するようにさらに構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のMEMSデバイス。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか一項に記載のMEMSデバイスを製造するための方法であって、
mono-Siハンドルウェハから前記ハンドル層を形成するステップであって、前記ハンドル層を形成する前記ステップは、少なくとも1つのキャビティを形成し、同時に、前記ハンドル層の第1の面上に前記少なくとも1つの懸架構造を形成することと、前記ハンドル層の前記第1の面を第1の電気絶縁層によって被覆することとを含む、前記ハンドル層を形成するステップと、
mono-Siウェハ上に第2の電気絶縁層を形成するステップと、
前記第2の電気絶縁層をパターニングするステップと、
前記パターニングされた第2の電気絶縁層の上にpoly-Si層を堆積させるステップと、
前記第1のpoly-Si層から前記第1の素子層を形成するステップであって、前記第1の素子層を形成する前記ステップは、前記第1のpoly-Si層を第1の厚さまで薄くすることと、ドライエッチングによって前記第1の素子層を貫通して延在する複数の第1のトレンチを形成することとを含む、前記第1の素子層を形成するステップと、
前記ハンドル層の前記第1の面上で前記第1の電気絶縁層上に前記第1の素子層を融着接合するステップと、
前記mono-Siウェハから前記第2の素子層を形成するステップであって、前記第2の素子層を形成する前記ステップは、前記mono-Siウェハを第2の厚さまで薄くすることと、任意選択的に、前記第2のmono-Siウェハ内に少なくとも1つの陥凹領域を形成することと、前記第2のmono-Siウェハを貫通して延在する複数の第2のトレンチをドライエッチングすることとを含む、前記第2の素子層を形成するステップと、
フッ化水素酸(HF)エッチングによって前記第1の電気絶縁層および前記第2の電気絶縁層の厚さまでわたって前記第1の電気絶縁層および前記第2の電気絶縁層の露出部分を除去することによって、前記第1の素子層および前記第2の素子層の構造要素を解放するステップと、
前記キャップ層を前記第2の素子層の上に接合することによって、構造要素を前記筐体内に封入するステップと、
を含む、方法。
【請求項7】
前記第2の電気絶縁層をパターニングする前記ステップは、前記第2の電気絶縁層の厚さ全体にわたって前記第2の電気絶縁層の1つまたは複数の部分を除去することを含み、
前記poly-Si層を堆積させるステップは、前記第2の電気絶縁層の前記除去された部分を堆積されたpoly-Siで充填することによって、前記第1の素子層および前記第2の素子層の1つまたは複数の構造要素を電気的に結合するために、前記第1の素子層から前記第2の電気絶縁層を通じて前記第2の素子層まで延在する1つまたは複数のpoly-Siフィードスルーを生成させる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の電気絶縁層をパターニングする前記ステップは、前記第2の電気絶縁層の厚さの一部にわたって前記第2の電気絶縁層の1つまたは複数の部分を陥凹させることを含み、
poly-Si層を堆積させる前記ステップは、さらに、前記第2の電気絶縁層の前記陥凹した1つまたは複数の部分を充填することによって、前記第2の素子層に向かって延在する1つまたは複数のpoly-Siストッパ構造を生成させる、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のpoly-Si層を第1の厚さまで薄くした後で、かつ前記第1のデバイスを通じて延在する複数の第1のトレンチを形成する前に、前記mono-Siウェハ内に少なくとも1つの陥凹領域を形成するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
請求項5に従属する場合、
金属接合層によって前記第2の素子層を前記キャップ層と結合するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、MEMSデバイスおよびMEMSデバイスを生産する方法に関する。より詳細には、本発明は、2つの素子層を備えるMEMSデバイス、および二重層MEMSデバイスを製造するための方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
シリコンベースの技術を使用して製造される微小電気機械システム(MEMS)デバイスが普及している。MEMSデバイスの典型的な用途は、加速度および角速度のうちの少なくとも一方を検出する慣性センサである。このタイプのMEMSデバイスは、消費者、自動車および工業用途に広く使用されている。
【0003】
MEMSデバイスにおける静電容量検知は、2つの電極間の距離の変化によって引き起こされる静電容量の変化を検出することによって実施される。典型的には、静電容量は、可動電極と1つまたは複数の静止電極との間で検知される。
【0004】
慣性検知のための典型的な静電容量MEMSデバイスでは、静止電極が、ハンドルまたはキャップウェハなどの基板上に設けられる。例えば、基板ウェハの表面上に金属電極を設けられ得る。MEMSデバイスは、様々な応力源に晒される。部品のパッケージング中、成形などの製造方法のいくつかのステップが、基板に圧力を加える。異なる材料は異なる熱特性を有し、したがって、基板はまた、MEMSデバイスパッケージ内の材料の熱膨張の差に起因して圧力を受ける可能性がある。MEMSデバイスはまた、基板の形状の変化を引き起こす様々な外力を受ける可能性がある。MEMSデバイスが使用される環境は、大きな温度変化、振動、衝撃などを受ける可能性があり、それらすべてがMEMSデバイスに対する応力を引き起こす。静止電極が基板に取り付けられると、応力によって引き起こされる基板の形態の任意の変化もまた、静止電極とそれぞれの可動電極との間の距離に影響を及ぼし得る。このため、静電容量検知の精度が低下するおそれがある。
【0005】
以下の説明では、慣性MEMSセンサおよびその製造上の問題を参照する。しかしながら、本開示は、一般に、他のタイプのMEMSデバイスにも適用される。例えば、MEMSデバイスは、以下の構造、すなわち、加速度計、ジャイロスコープ、受振器、傾斜計および共振器のうちの1つまたは複数を、単一で、または互いに組み合わせて含んでもよい。また、MEMSデバイスは、MEMSアクチュエータであってもよい。
【0006】
先行技術の説明
米国特許第10830590号明細書は、単結晶シリコンから作成される機械的機能層および電極デバイスを含む基板を有する微小電気機械センサを開示している。導電性配線層が、アルミニウムまたはタングステン配線を有する。
【0007】
米国特許出願公開第20200156930号明細書は、中空体を有する両面静電容量検知MEMSデバイスを開示している。この装置は、ポリシリコン(poly-Si)構造をエピタキシャル成長させることによって製造される。
【0008】
米国特許第9463976号明細書は、各々が多層半導体構造の異なる層内にある垂直に積層された慣性トランスデューサ素子を有する集積MEMSデバイスを生成するための垂直積層MEMSデバイスウェハアセンブリを開示している。異なるMEMSトランスデューサ構造は、周囲環境および互いから気密に遮蔽される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
米国特許第10830590号明細書
米国特許出願公開第20200156930号明細書
米国特許第9463976号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
目的は、素子層間のより広い間隙およびより小さい信号経路を有するMEMSデバイスのロバスト性を改善しながら、MEMSデバイスの材料コストを低減するという問題を解決するための方法および装置を提供することである。本発明の目的は、請求項1に記載のMEMSデバイスによって達成される。本発明の目的は、請求項6に記載の製造方法によってさらに達成される。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
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