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公開番号
2024153701
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-29
出願番号
2024115442,2022077834
出願日
2024-07-19,2016-06-23
発明の名称
モノクローナル抗IL-1RAcP抗体
出願人
サノフィ・バイオテクノロジー
代理人
個人
,
個人
主分類
C07K
16/28 20060101AFI20241022BHJP(有機化学)
要約
【課題】IL-1RAcPに誘導されるNFκB活性を阻害することを特徴とし、IL-1RAcP関連疾患の治療に有用であるモノクローナル抗IL-1RAcP抗体、その製造方法およびその使用方法を提供する。
【解決手段】IL-1RAcPに特異的に結合するモノクローナル抗体またはその抗原結合フラグメントであって、a)特異的配列を有するCDR1H、CDR2Hおよび/またはCDR3Hを含み、b)特異的配列を有するCDR1L、CDR2Lおよび/またはCDR3Lを含むモノクローナル抗体またはその抗原結合フラグメントである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
IL-1RAcPに特異的に結合するモノクローナル抗体またはその抗原結合フラグメントであって、
a)CDR1H、CDR2Hおよび/またはCDR3Hを含み、
CDR1H領域が、配列番号155~配列番号231の群から選択されるアミノ酸配列を含み、
CDR2H領域が、配列番号232~配列番号308の群から選択されるアミノ酸配列を含み、かつ
CDR3H領域が、配列番号309~配列番号385の群から選択されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域(VH)と、
b)CDR1L、CDR2Lおよび/またはCDR3Lを含み、
CDR1L領域が、配列番号386~配列番号462の群から選択されるアミノ酸配列を含み、
CDR2L領域が、配列番号463~配列番号539の群から選択されるアミノ酸配列を含み、かつ
CDR3L領域が、配列番号540~配列番号616の群から選択されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域(VL)と
を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合フラグメント。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記重鎖可変(VH)領域は、配列番号1~配列番号77のVH領域からなる群から選択されるVH領域に対して少なくとも90%同一であることを特徴とする、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記軽鎖可変(VL)領域は、配列番号78~配列番号154のVL領域からなる群から選択されるVL領域に対して少なくとも90%同一であることを特徴とする、請求項1および2に記載の抗体。
【請求項4】
前記VH領域は、配列番号1+nのVH領域と少なくとも90%同一であり、かつ前記VL領域は、配列番号78+nのVL領域と少なくとも90%同一であり、ここで、nは、0~76からなる群から選択される数であることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の抗体。
【請求項5】
前記VH領域は、配列番号1~配列番号77のVH領域からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の抗体。
【請求項6】
前記VL領域は、配列番号78~配列番号154のVL領域からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の抗体。
【請求項7】
前記VH領域は、配列番号1+nのVH領域からなる群から選択され、かつ前記VL領域は、配列番号78+nのVL領域からなる群から選択され、ここで、nは、0~76からなる群から選択される数であることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の抗体。
【請求項8】
前記抗体は、配列番号155+nのCDR1H領域、配列番号232+nのCDR2H領域、および配列番号309+nのCDR3H領域を含むVH領域の群から選択されるVH領域を含み、ここで、nは、0~76からなる群から選択される数であることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の抗体。
【請求項9】
前記抗体は、配列番号386+nのCDR1L領域、配列番号463+nのCDR2L
領域、および配列番号540+nのCDR3L領域を含むVL領域の群から選択されるVL領域を含み、ここで、nは、0~76からなる群から選択される数であることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体は、配列番号155+nのCDR1H領域、配列番号232+nのCDR2H領域、および配列番号309+nのCDR3H領域を含むVH領域の群から選択されるVH領域を含み、かつ前記抗体は、配列番号386+nのCDR1L領域、配列番号463+nのCDR2L領域、および配列番号540+nのCDR3L領域を含むVL領域の群から選択されるVL領域を含み、ここで、nは、0~76からなる群から選択される数であることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載の抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、モノクローナル抗IL-1RAcP抗体、その製造方法およびその使用に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【0002】
背景
ヒトIL-1RAcP(Q9NPH3(IL1AP_HUMAN、UniProtKB/Swiss-Prot))は、IL-1ファミリーの受容体を通じたシグナルの伝達に必要とされるアクセサリータンパク質である。インターロイキン-1受容体複合体は、IL-1R1とIL-1RAcPとのヘテロ二量体である。IL-1が結合すると、IL-1R1はIL-1RAcPと会合して、機能的なシグナル伝達受容体複合体を形成し、それがNFκB活性を刺激する。
【0003】
IL-33と、その受容体のST2と、IL-1RAcPとはまた、NFκB活性化に関してIL-1β/IL-1R1/IL-1RAcP複合体と類似の活性を有する複合体(IL-33/ST2/IL-1RAcP)を形成する。IL-36(IL-36α(IL-1F6)、IL-36β(IL-1F8)およびIL-36γ(IL-1F9))と、それらの受容体のIL-36Rと、IL-1RAcPとはまた、NFκB活性化に関してIL-1β/IL-1R1/IL-1RAcP複合体と類似の活性を有する複合体(IL-36/IL-36R/IL-1RAcP)を形成する。
【0004】
国際公開第199623067号(WO199623067)は、マウスIL-1受容体アクセサリータンパク質に特異的に結合するIL-1RAcP抗体に関する。実施例15および16は、IL-1の生物学的活性を中和する抗ヒトIL-1RAcP抗体の生成を試みることを記載している。しかしながら、そのような抗体は、国際公開第199623067号(WO199623067)および実施例16によって提供されておらず、IL-1誘導性IL-6アッセイの記載は仮説にすぎない。Do-Young Yoon D-YおよびCharles A.Dinarello CAは、J.Immunol.1998;160:3170-3179において、IL-1β活性を阻害するが結合はしないマウスIL-1RAcPのドメインIIおよびIIIに対するポリクローナル抗体を記載している。しかしながら、より高濃度のIL-1β(1000pg/ml)では、このポリクローナル抗血清は、D10S細胞の増殖を阻止しなかった(D10Sは、マイトジェンの不在下にフェムトモル濃度未満(アトモル濃度)のIL-1βまたはIL-1αまで増殖するマウスのD10.G4.1ヘルパーT細胞のサブクローンである、Orencole SF and Dinarello CA; Cytokine 1(1989)14-22を参照)。Jaras M.et al.,PNAS 107(2010)16280-16285は、ウサギポリクローナル抗IL1RAcP抗体KMT-1の、CML幹細胞の殺滅のための使用を記載している。この抗体は、ADCCをIL1RAcPに非依存的に誘導し、それはそのウサギFc部によって引き起こされる。Jarasらは「可能性を秘めた未来の治療用IL1RAPターゲティング抗体は、正常な造血細胞に対する低い毒性を示すと予想される」と予想している。また、マウスIL-1RAcPに対するポリクローナルウサギ抗体は、Do-Young Yoon and Charles A.Dinarello,Journal of Biochemistry and Molecular Biology,Vol.40,No.4,July 2007,pp.562-570でも述べられている。
【0005】
マウス、ラットおよびヒトのIL1RAcPに結合するウサギポリクローナル抗体(ab8110)は、Abcam社(米国、マサチューセッツ州、ケンブリッジ)から市販さ
れている。Abcam社製のab8109は、ヒトIL1RAcPのみに結合する。BALAGURUNATHAN Y.et al.,Mol.Cancer Ther.7(2008)3071-3080は、Abcam社製のポリクローナルウサギ抗IL1 RAP抗体を、膵臓腫瘍細胞の特定のために使用することを述べている。
【0006】
国際公開第2002064630号(WO2002064630)はまた、IL-1RAcPおよびその使用に関するが、IL-1RAcPに対する抗体は記載されていない。国際公開第2004022718号(WO2004022718)および国際公開第2009120903号(WO2009120903)は、CSF1R、IL13RA1、IL1RAP、IFNAR1、IL5R、INSR、IL1RL1、LTKおよびTACSTD1に対する抗体は、従来技術に従って生成できることを理論的に述べている。しかしながら、ここでもIL-1RAcPに対する抗体は記載されていない。国際公開第2011021014号(WO2011021014)および国際公開第2012098407号(WO2012098407)(米国特許出願公開第20140017167号明細書(US20140017167))は、ポリクローナルウサギ抗ヒトIL-1RAcP抗血清KMT-1(Jaras et al.2010を参照)およびその使用に関する。国際公開第2014100772号(WO2014100772)は、IL-1RAcPに結合する抗IL-1RAcP抗体に関する。しかしながら、NFκB活性を刺激する機能的なシグナル伝達受容体複合体(IL-1β/IL-1R1/IL-1RAcP等)の阻害に関する活性は一切記載されていない。米国特許第6280955号明細書(US6280955)はまた、IL-1RAcPおよびその使用に関するが、またしてもIL-1RAcPに対する抗体は記載されていない。米国特許第7390880号明細書(US7390880)は、IL1RAcPのN末端断片を述べているが、またもやIL-1RAcPに対する抗体は記載されていない。
【0007】
国際公開第2004100987号(WO2004100987)は、新生内膜過形成の治療のための薬剤の製造におけるインターロイキンI(IL-1)アンタゴニストの使用および新生内膜過形成の治療のためのIL-1アンタゴニストの使用に関する。そのようなアンタゴニストとして、抗IL-1RAcP抗体が示唆されているが、さらに記載はされていない。米国特許出願公開第2003026806号明細書(US2003026806)は、IL-1に結合する抗体に関する。国際公開第2002064630号(WO2002064630)はまた、IL-1RAcPタンパク質に対するIL-1アンタゴニストに関する。IL-1RAcPアンタゴニストのスクリーニングのためのIL-1RAcPの使用が述べられているが、そのような方法またはアンタゴニストは開示されていない。
【0008】
国際公開第2003014309号(WO2003014309)は、慢性骨髄性白血病の治療のためのIL-1RAcPタンパク質の使用に関する。国際公開第2013023015号(WO2013023015)は、AMLの予後の決定方法および初期幹細胞におけるIL-1RAcPの発現または活性を阻害する剤を投与することによるAMLの治療方法に関する。そのような剤として、IL-1RAcPのshRNAが挙げられている。
【0009】
ヒトNF-κBは、炎症、免疫応答およびアポトーシスに関与する幾つかの遺伝子の発現の重要な調節因子であり、したがってNFκBの機能障害は、自己免疫疾患、神経変性疾患、炎症および癌を含む様々な疾患の病理に関与している。例えば、NF-κB経路は、OAの治療における重要なターゲットであり、ヒトIL1βで刺激されるヒトNFκB活性の阻害は、例えば骨関節症の治療において重要となることがある。したがって、ヒトIL-1R1/IL-1RAcP複合体のシグナル伝達活性の阻害を介してヒトNFκB経路を調節するモノクローナル抗体は、人間の様々な疾患の治療において有用な治療剤と
なると考えられる。
【0010】
しかしながら、ヒトIL1RAcPに対する機能的なモノクローナル抗体を生成する約15年を超える試みは成功に至っておらず、したがって今日でもそのような必要性が存在する。
(【0011】以降は省略されています)
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