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公開番号
2025033559
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023139343
出願日
2023-08-29
発明の名称
液滴の処理装置、液滴の処理方法
出願人
キヤノン株式会社
,
キヤノンメディカルシステムズ株式会社
代理人
弁理士法人近島国際特許事務所
主分類
B81B
1/00 20060101AFI20250306BHJP(マイクロ構造技術)
要約
【課題】マイクロ流路を用いて種類の異なる材料の液滴を融合させる際に、融合後の液滴のサイズ(体積)や、融合後の液滴に含まれる材料の比率を安定させ得る装置や方法が求められていた。
【解決手段】第1種の液滴を複数流動させる第1マイクロ流路と、第2種の液滴を複数流動させる第2マイクロ流路と、が合流点にて合流する流路システムと、前記合流点において接触する前記第1種の液滴と前記第2種の液滴の界面に、前記第1種の液滴と前記第2種の液滴の融合を促進する電界を作用させる第1電極と、前記第2マイクロ流路に存する前記第2種の液滴どうしの界面に前記第1電極が発生する電界が作用するのを抑制するための第2電極と、を備える、ことを特徴とする液滴の処理装置である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1種の液滴を複数流動させる第1マイクロ流路と、第2種の液滴を複数流動させる第2マイクロ流路と、が合流点にて合流する流路システムと、
前記合流点において接触する前記第1種の液滴と前記第2種の液滴の界面に、前記第1種の液滴と前記第2種の液滴の融合を促進する電界を作用させる第1電極と、
前記第2マイクロ流路に存する前記第2種の液滴どうしの界面に前記第1電極が発生する電界が作用するのを抑制するための第2電極と、を備える、
ことを特徴とする液滴の処理装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記第1電極が前記電界を作用させる時に、前記第2電極には固定電位が印加される、
ことを特徴とする請求項1に記載した液滴の処理装置。
【請求項3】
前記第2電極は、前記第2マイクロ流路に沿って、前記第2マイクロ流路を取り囲むように配置された筒状の電極である、
ことを特徴とする請求項1に記載した液滴の処理装置。
【請求項4】
前記第2電極は、前記第2マイクロ流路を挟んで対向する電極対である、
ことを特徴とする請求項1に記載した液滴の処理装置。
【請求項5】
前記第1電極は、前記合流点に対して前記第2マイクロ流路の反対側に位置している、
ことを特徴とする請求項1乃至4の中のいずれか1項に記載した液滴の処理装置。
【請求項6】
前記第2電極は、前記合流点に対して前記第1電極の反対側に位置している、
ことを特徴とする請求項1乃至4の中のいずれか1項に記載した液滴の処理装置。
【請求項7】
前記第2マイクロ流路は、前記合流点の近傍に、前記第2種の液滴の位置を規制するための位置規制部を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至4の中のいずれか1項に記載した液滴の処理装置。
【請求項8】
前記合流点に最も近い前記第2種の液滴と、前記合流点に2番目に近い前記第2種の液滴の境界をXPとした時、
前記第2電極は、前記合流点に最も近い前記第2種の液滴が前記第1種の液滴と会合した時における前記XPの位置よりも、前記合流点に近い位置まで延在している、
ことを特徴とする請求項1乃至4の中のいずれか1項に記載した液滴の処理装置。
【請求項9】
前記第2マイクロ流路の長手方向における前記第2種の液滴の径をDMとした時、
前記第2電極は、前記合流点に最も近い前記第2種の液滴が前記第1種の液滴と会合した時における前記XPの位置に対して、前記合流点の反対側に、少なくとも前記DMの2倍よりも大きな長さにわたり延在している、
ことを特徴とする請求項8に記載した液滴の処理装置。
【請求項10】
前記第1マイクロ流路において、前記合流点に向けて、複数の前記第1種の液滴が第1の間隔で搬送され、
前記第2マイクロ流路において、前記合流点に向けて、複数の前記第2種の液滴が前記第1の間隔よりも小さな第2の間隔で搬送される、
ことを特徴とする請求項1乃至4の中のいずれか1項に記載した液滴の処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液滴の搬送や融合を処理する液滴の処理装置、液滴の処理方法、等に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
工学、化学、生物医学など様々な分野において、化学的または生物学的反応を実施するための反応器として、微小な液滴どうしを融合するマイクロ流路システムが用いられている。一般に、マイクロ流路とは、流路の断面を構成する各辺の長さが約1[mm]以下の流路のことであり、こうした微細な流路を用いて微小な液滴の搬送や融合を行う機構をマイクロ流路システムと呼ぶことがある。
【0003】
特許文献1、非特許文献1には、マイクロ流路内を搬送される2種類の液滴を融合させる際に、電界を印加して融合を促進する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2014-515696号公報
Keunho Ahn, et al.著、「Electrocoalescence of drops synchronized by size-dependent flow in microfluidic channels.」、Applied Physics Letters 88巻26号、264105、2006年6月29日発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1および非特許文献1に記載されている装置は、2つのマイクロ流路を合流点で合流させる流路構成を備えており、それぞれのマイクロ流路から種類の異なる薬液の液滴を注入して合流点で融合させる。これらの装置では、合流点近傍に電界を印加するための電極を設けて、液滴の融合を促進する構成としている。
【0006】
しかしながら、こうした従来の装置を用いると、目的とするサイズ(体積)よりも大きな液滴が融合により生成されたり、融合により生成された液滴に含まれる各薬液の含有比率が所定の比率からずれてしまうことが起きていた。
【0007】
そこで、マイクロ流路を用いて種類の異なる材料の液滴を融合させる際に、融合後の液滴のサイズ(体積)や、融合後の液滴に含まれる材料の比率を安定させ得る装置や方法が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、第1種の液滴を複数流動させる第1マイクロ流路と、第2種の液滴を複数流動させる第2マイクロ流路と、が合流点にて合流する流路システムと、前記合流点において接触する前記第1種の液滴と前記第2種の液滴の界面に、前記第1種の液滴と前記第2種の液滴の融合を促進する電界を作用させる第1電極と、前記第2マイクロ流路に存する前記第2種の液滴どうしの界面に前記第1電極が発生する電界が作用するのを抑制するための第2電極と、を備える、ことを特徴とする液滴の処理装置である。
【0009】
また、本発明の第2の態様は、第1種の液滴を複数流動させる第1マイクロ流路と、第2種の液滴を複数流動させる第2マイクロ流路と、が合流点にて合流する流路システムと、前記合流点において接触する前記第1種の液滴と前記第2種の液滴の界面に、前記第1種の液滴と前記第2種の液滴の融合を促進する電界を作用させる第1電極と、を用いる液滴の処理方法であって、前記第2マイクロ流路に存する前記第2種の液滴どうしの界面に前記第1電極が発生する電界が作用するのを、第2電極を用いて抑制する、ことを特徴とする液滴の処理方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、マイクロ流路を用いて種類の異なる材料の液滴を融合させる際に、融合後の液滴のサイズ(体積)や、融合後の液滴に含まれる材料の比率を安定させ得る装置や方法を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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