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公開番号2024165114
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2023080992
出願日2023-05-16
発明の名称学習済みのタンパク質可溶性予測モデルの可視化方法
出願人個人,公立大学法人 富山県立大学
代理人個人,個人
主分類G16B 40/00 20190101AFI20241121BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】学習済みのタンパク質可溶性予測モデルの形式概念分析による可視化を用いた、タンパク質の可溶性に関与するタンパク質の属性を同定する方法等の提供。
【解決手段】タンパク質の可溶性に関与するタンパク質の属性を同定する方法であって、タンパク質の属性を設定する工程、入力データから学習済みのタンパク質可溶性予測モデルにより得られた出力データに基づき、可溶性度合に関する属性を算出する工程、並びに前提部:前記タンパク質の属性、信頼度:60%以上、及び結論部:前記可溶性度合に関する属性、に当てはまるルールを抽出する工程を含む、方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
タンパク質の可溶性に関与するタンパク質の属性を同定する方法であって、以下:
タンパク質の属性を設定する工程、
入力データから学習済みのタンパク質可溶性予測モデルにより得られた出力データに基づき、可溶性度合に関する属性を算出する工程、並びに
前提部:前記タンパク質の属性、
信頼度:60%以上、及び
結論部:前記可溶性度合に関する属性
に当てはまるルールを抽出する工程、
を含む、方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記入力データが、野生型のタンパク質のアミノ酸配列及び、前記野生型のタンパク質の1~数個のアミノ酸に変異を導入した配列のデータセットである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タンパク質の属性が、前記変異導入前のアミノ酸、前記変異導入前のアミノ酸の性質、前記変異導入前のアミノ酸の分類、前記変異導入後のアミノ酸、前記変異導入後のアミノ酸の性質、前記変異導入後のアミノ酸の分類、アミノ酸の変異導入位置、及びアミノ酸の変異導入位置の二次構造からなる群から選択される1つ以上である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記アミノ酸の性質が、親水性又は疎水性である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記アミノ酸の分類が、脂肪族、負電荷、正電荷、芳香族、又は非電荷である、請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記アミノ酸の変異導入位置の二次構造が、αヘリックス、βシート、又はコイルである、請求項3~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記可溶性度合に関する属性が、野生型のタンパク質の可溶性度合及び、前記野生型のタンパク質の1~数個のアミノ酸に変異を導入したタンパク質の可溶性度合の変化量に基づく、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
可溶性の向上したタンパク質の製造方法であって、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法により同定された属性を有するようにタンパク質を改変する工程を含む、方法。
【請求項9】
可溶性の向上したタンパク質の製造方法であって、以下:
タンパク質を構成するアミノ酸のうち、アルギニン、チロシン、及びグルタミンからなる群から選択される少なくとも1つのアミノ酸を、アルギニン、チロシン、及びグルタミン以外のアミノ酸に置換する工程、
タンパク質を構成するグリシン、バリン、スレオニン、システイン、及びリシン以外のアミノ酸を、グリシン、バリン、スレオニン、システイン、又はリシンに置換する工程、及び
タンパク質のdisorder領域中の芳香族アミノ酸をグリシン、バリン、又はスレオニンに置換する工程、
からなる群から選択される1以上の工程を含む、方法。
【請求項10】
前記タンパク質を構成するアミノ酸が、前記タンパク質のアミノ酸配列の後半部分のアミノ酸である、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、学習済みのタンパク質可溶性予測モデルの形式概念分析による可視化を用いた、タンパク質の可溶性に関与するタンパク質の属性を同定する方法に関する。また、本発明は、該同定方法により同定された属性を有するようにタンパク質を改変する工程を含む、可溶性の向上したタンパク質の製造方法に関する。さらに、本発明は、同定方法により同定された属性を用いた、タンパク質の可溶性の向上方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
酵素の実用化には大量生産技術が必要だが、遺伝子組換えで他の微生物や動植物の酵素を生産する場合、タンパク質が沈殿して目的の酵素を生産できないことが多かった。タンパク質の沈殿を回避する方法としては、(i)融合タンパク質として発現、(ii)培養条件の検討、(iii)他の発現系の検討、(iv)巻き戻し、(v)高発現型変異酵素の作製等が試みられてきたが、産業上利用に適した汎用性の高い方法は確立されていない(非特許文献1)。
【0003】
(v)高発現型変異酵素の作製においては、α-ヘリックス法及び、HiSol法が知られてはいるが、前者はα-ヘリックス構造を有するタンパク質に限定され、後者は相同性の高いタンパク質配列が多くある酵素に限定されるため、汎用性の高い技術とはいえない(非特許文献2)。
【0004】
発明者らは、これまで、沈殿して不溶化する酵素のアミノ酸配列の一部を別のアミノ酸に置き換えることで可溶化させ、目的の酵素を効率よく生産する方法を見出した。また、アミノ酸を置換する部位をコンピューターで予測できるプログラムも開発してきた(特許文献1)。
【0005】
しかしながら、従来方法では、タンパク質の可溶化の予測モデルの精度が約50%程度であるため、該モデルが出力した予測結果をそのまま用いても、タンパク質が可溶化するとは限らない。そのため、タンパク質の可溶化について、さらなる予測性の高い技術が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2016/199898号
【非特許文献】
【0007】
Y. Asano, et al., Protein Engineering, Design and Selection, vol.24(8), pp. 607-616, 2011.
D. Matsui, et al., Sci. Rep. 7, 9558, 2017.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の課題は、学習済みのタンパク質可溶性予測モデルの形式概念分析による可視化を用いた、タンパク質の可溶性に関与するタンパク質の属性を同定する方法を提供することである。また、本発明の課題は、上記同定方法により同定された属性を有するようにタンパク質を改変する工程を含む、可溶性の向上したタンパク質の製造方法等を提供することでもある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、これまでに、機械学習を用いてタンパク質の可溶性を予測するモデルを構築し、一定精度の予測を実現してきた。しかしながら、機械学習では得た学習の傾向の把握が困難であるため(所謂、ブラックボックス問題)、予測モデルが得た可溶化の傾向が分からず、可溶化メカニズムの解明には至っていなかった。そこで本発明者らは、タンパク質の可溶性に関与するタンパク質の属性(特徴)を探索・同定するために、学習済みのタンパク質可溶性予測モデルの形式概念分析(学習器の特徴間の含意関係を網羅的に抽出する手法)による可視化を行うことを着想した。
【0010】
上記着想に基づいて、鋭意検討の結果、上述の学習済みの機械学習器の入出力に着目し、多様な入出力結果の組に加えて予測問題のドメイン知識を形式概念分析の属性として与えることにより、該学習器の特徴間の含意関係あるいはアソシエーションルールの枠組みで予測結果とドメイン知識との関係を可視化するという方法を見出した。これらの知見に基づいてさらに研究を重ねた結果、学習済みの機械学習器に対し、機械学習器の入出力をともに属性とする形式概念分析を適用することを特徴とする本発明(タンパク質の可溶性に関与するタンパク質の属性を同定する方法)を完成するに至った。また、本発明であるタンパク質の可溶性に関与するタンパク質の属性を同定する方法により同定した属性を所望するタンパク質が有することを特徴とする本発明(可溶性の向上したタンパク質の製造方法)も完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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