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公開番号2025044612
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-02
出願番号2023152296
出願日2023-09-20
発明の名称エチレン系重合体組成物およびその用途
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 23/04 20060101AFI20250326BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐摩耗性および機械的強度のバランスに優れた成形体を得ることのできるエチレン系重合体組成物およびその成形体を提供すること。
【解決手段】135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が1.5~10dl/gであり、密度が930~980kg/m3であるエチレン系重合体成分(A)100質量部、炭素繊維(B)1~100質量部、および変性オレフィン系重合体(C)を含有するエチレン系重合体組成物であって、前記エチレン系重合体成分(A)は、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が10~40dl/gである超高分子量エチレン系重合体(a1)を含み、前記組成物の変性量が、前記エチレン系重合体成分(A)、前記炭素繊維(B)および前記変性オレフィン系重合体(C)の合計100質量%に対して0.02質量%を超え、0.32質量%未満である、エチレン系重合体組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が1.5~10dl/gであり、密度が930~980kg/m
3
であるエチレン系重合体成分(A)100質量部、
炭素繊維(B)1~100質量部、および
変性オレフィン系重合体(C)を含有するエチレン系重合体組成物であって、
前記エチレン系重合体成分(A)は、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が10~40dl/gである超高分子量エチレン系重合体(a1)を含み、
前記エチレン系重合体組成物の変性量が、前記エチレン系重合体成分(A)、前記炭素繊維(B)および前記変性オレフィン系重合体(C)の合計100質量%に対して0.02質量%を超え、0.32質量%未満である、エチレン系重合体組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記エチレン系重合体成分(A)は、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1~9dl/gである低分子量ないし高分子量エチレン系重合体(a2)を含む、請求項1に記載のエチレン系重合体組成物。
【請求項3】
前記エチレン系重合体成分(A)が、エチレン系重合体成分(AI)を10~90質量%、およびエチレン系重合体成分(AII)を90~10質量%(成分(AI)および成分(AII)の合計量を100質量%とする。)含み、
前記エチレン系重合体成分(AI)が、35質量%を超え90質量%以下の前記超高分子量エチレン系重合体(a1)と、10質量%以上65質量%未満の前記低分子量ないし高分子量エチレン系重合体(a2)(重合体(a1)および重合体(a2)の合計量を100質量%とする。)とを含んでなる多段重合体であり、
前記エチレン系重合体成分(AII)が、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1~2.9dl/gであるエチレン系重合体(a3)を含む、請求項2に記載のエチレン系重合体組成物。
【請求項4】
前記エチレン系重合体成分(AI)が、前記超高分子量エチレン系重合体(a1)を生成させる工程と、前記低分子量ないし高分子量エチレン系重合体(a2)を生成させる工程とを含む多段重合法により得られる、請求項3に記載のエチレン系重合体組成物。
【請求項5】
前記炭素繊維(B)が、表面処理された炭素繊維である、請求項1に記載のエチレン系重合体組成物。
【請求項6】
前記炭素繊維(B)の表面処理が、オレフィン系ポリマー、ウレタン系ポリマー、ナイロン系ポリマー、またはエポキシ系ポリマーを用いたサイジング処理である、請求項5に記載のエチレン系重合体組成物。
【請求項7】
前記変性オレフィン系重合体(C)が、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の酸ハライド、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カルボン酸アミド、不飽和カルボン酸イミド、および不飽和カルボン酸無水物からなる群より選ばれる少なくとも1種で変性されたオレフィン系重合体である、請求項1に記載のエチレン系重合体組成物
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のエチレン系重合体組成物を含む成形体。
【請求項9】
射出成形体である、請求項8に記載の成形体。
【請求項10】
被覆材または摺動材である、請求項8に記載の成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はエチレン系重合体組成物およびその用途に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエチレン樹脂は、成形が容易であり、各種物性に優れ、かつ経済的であることから成形材料として広く利用されている。例えば、特許文献1には、高密度ポリエチレン樹脂と層状ケイ酸塩とを含む高密度ポリエチレン樹脂組成物、およびこの組成物の射出成形品などが開示されている。また、特許文献2には、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂など)、多層カーボンナノチューブおよび無機フィラーからなる樹脂組成物、ならびにこの組成物の成形品が開示されている。
【0003】
一方、特許文献3には、超高分子量ポリエチレンと、低分子量ないし高分子量ポリエチレンとを含むエチレン系重合体、および、カーボンナノチューブを含有するエチレン系重合体組成物が開示され、この樹脂組成物は、表面抵抗率及び体積抵抗率が低く、また、良好な熱伝導性を有していること、当該エチレン系重合体組成物から得られる成形体は、良好な摺動性を有し、また、剛性を有していることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-19733号公報
特開2010-196012号公報
国際公開第2022/038941号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、無機フィラーやカーボンナノチューブを含む従来のエチレン系重合体組成物は、耐摩耗性および機械的強度のバランスに優れた成形体を得るという観点から、さらなる改善の余地があった。
【0006】
そこで本発明は、耐摩耗性および機械的強度のバランスに優れた成形体を得ることのできるエチレン系重合体組成物およびその成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例を以下に示す。
[1] 135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が1.5~10dl/gであり、密度が930~980kg/m
3
であるエチレン系重合体成分(A)100質量部、
炭素繊維(B)1~100質量部、および
変性オレフィン系重合体(C)を含有するエチレン系重合体組成物であって、
前記エチレン系重合体成分(A)は、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が10~40dl/gである超高分子量エチレン系重合体(a1)を含み、
前記エチレン系重合体組成物の変性量が、前記エチレン系重合体成分(A)、前記炭素繊維(B)および前記変性オレフィン系重合体(C)の合計100質量%に対して0.02質量%を超え、0.32質量%未満である、エチレン系重合体組成物。
【0008】
[2] 前記エチレン系重合体成分(A)は、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1~9dl/gである低分子量ないし高分子量エチレン系重合体(a2)を含む、項[1]に記載のエチレン系重合体組成物。
【0009】
[3] 前記エチレン系重合体成分(A)が、エチレン系重合体成分(AI)を10~90質量%、およびエチレン系重合体成分(AII)を90~10質量%(成分(AI)および成分(AII)の合計量を100質量%とする。)含み、
前記エチレン系重合体成分(AI)が、35質量%を超え90質量%以下の前記超高分子量エチレン系重合体(a1)と、10質量%以上65質量%未満の前記低分子量ないし高分子量エチレン系重合体(a2)(重合体(a1)および重合体(a2)の合計量を100質量%とする。)とを含んでなる多段重合体であり、
前記エチレン系重合体成分(AII)が、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1~2.9dl/gであるエチレン系重合体(a3)を含む、項[2]に記載のエチレン系重合体組成物。
【0010】
[4] 前記エチレン系重合体成分(AI)が、前記超高分子量エチレン系重合体(a1)を生成させる工程と、前記低分子量ないし高分子量エチレン系重合体(a2)を生成させる工程とを含む多段重合法により得られる、項[3]に記載のエチレン系重合体組成物。
(【0011】以降は省略されています)

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