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公開番号2025060826
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2024228136,2022506146
出願日2024-12-25,2020-07-30
発明の名称抗MS4A4A抗体、及びその使用方法
出願人アレクトル エルエルシー
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 16/28 20060101AFI20250403BHJP(有機化学)
要約【課題】MS4A4A活性に関連する様々な疾患、障害、及び病態を治療するための、MS4A4Aの活性を調節する(例えば、阻害するまたは抑制する、活性化するまたは高める)ことができる治療法を提供する。
【解決手段】MS4A4Aポリペプチド、例えば、哺乳動物MS4A4AまたはヒトMS4A4Aに特異的に結合する抗体、例えば、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、及び抗体フラグメントを含む組成物、ならびにそれを必要とする個体での予防、リスクの抑制、または、治療におけるそのような組成物の使用が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
MS4A4Aタンパク質に対して結合する単離した抗体であって、前記抗体は、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み、
a)前記重鎖可変領域が、配列番号:94のアミノ酸配列を含むHVR-H1;配列番号96のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び配列番号102のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み、かつ、前記軽鎖可変領域が、配列番号104のアミノ酸配列を含むHVR-L1;配列番号105のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び配列番号107のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、または、
b)前記重鎖可変領域が、配列番号308のアミノ酸配列を含むHVR-H1;配列番号309のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び配列番号310のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み、かつ、前記軽鎖可変領域が、配列番号314のアミノ酸配列を含むHVR-L1;配列番号315のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び配列番号316のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、
前記抗体。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記抗体が、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み、前記重鎖可変領域が、配列番号94のアミノ酸配列を含むHVR-H1;配列番号96のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び配列番号102のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み、かつ、前記軽鎖可変領域が、配列番号104のアミノ酸配列を含むHVR-L1;配列番号105のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び配列番号107のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記抗体が、重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み、前記重鎖可変領域が、配列番号308のアミノ酸配列を含むHVR-H1;配列番号309のアミノ酸配列を含むHVR-H2;及び配列番号310のアミノ酸配列を含むHVR-H3を含み、かつ、前記軽鎖可変領域が、配列番号314のアミノ酸配列を含むHVR-L1;配列番号315のアミノ酸配列を含むHVR-L2;及び配列番号316のアミノ酸配列を含むHVR-L3を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項4】
前記抗体が、
重鎖可変領域及び軽鎖可変領域であって、前記重鎖可変領域は、配列番号14のアミノ酸配列を含み、かつ、前記軽鎖可変領域は、配列番号22のアミノ酸配列を含む、前記重鎖可変領域及び軽鎖可変領域
を含む、請求項1または2に記載の抗体。
【請求項5】
前記抗体が、
重鎖及び軽鎖であって、前記重鎖は、配列番号359または360のアミノ酸配列を含み、かつ、前記軽鎖は、配列番号365のアミノ酸配列を含む、前記重鎖及び軽鎖
を含む、請求項1または2に記載の抗体。
【請求項6】
前記抗体が、
重鎖可変領域及び軽鎖可変領域であって、前記重鎖可変領域は、配列番号304のアミノ酸配列を含み、かつ、前記軽鎖可変領域は、配列番号305のアミノ酸配列を含む、前記重鎖可変領域及び軽鎖可変領域
を含む、請求項1または3に記載の抗体。
【請求項7】
前記抗体が、
重鎖及び軽鎖であって、前記重鎖は、配列番号324または325のアミノ酸配列を含み、かつ、前記軽鎖は、配列番号363のアミノ酸配列を含む、前記重鎖及び軽鎖
を含む、請求項1または3に記載の抗体。
【請求項8】
前記抗体が、ヒトのもの、またはヒト化したものである、請求項1~7のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項9】
前記抗体が、(a)MS4A4Aの細胞表面レベルを下げる、またはMS4A4Aの細胞内レベルを下げる、(b)骨髄細胞において、可溶性TREM2レベルを引き上げる、膜TREM2レベルを引き上げる、または可溶性TREM2を引き上げ、かつ膜TREM2レベルを引き上げる、ならびに/または(c)骨髄細胞でのM2細胞表面マーカーの発現を抑制する、請求項1~7のいずれか1項に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体が、骨髄細胞でのCD200R、Dectin-1、またはCD163の発現を抑制する、請求項8に記載の抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
ASCIIテキストファイルでの配列表の提出
ASCIIテキストファイルでの以下の提出物の全内容を、参照により、本明細書で援用する:コンピューターで読み取り可能な(CRF)配列表(ファイル名称:4503_008PC06_Seqlisting_ST25.TXT、作成日:2020年7月28日、サイズ:289,448バイト)。
続きを表示(約 3,700 文字)【0002】
本開示の技術分野
本開示は、抗MS4A4A抗体、及び、そのような抗体の治療的使用に関する。
【背景技術】
【0003】
本開示の背景
4回膜貫通ドメインサブファミリーA(MS4A)遺伝子クラスターは、染色体11q12に存在しており、また、18個の遺伝子を含む。このMS4A遺伝子ファミリーは、一般的には、テトラ貫通トポロジーを有する膜タンパク質をコードする(Ishibashi et al,2001,Gene,265:87-93;Liang and Tedder,2001,Genomics,72:119-127;Efthymiou and Goate,2017,Molecular Neurodegeneration,12:43)。これらの膜貫通ドメインは、1つの細胞内ループと、2つの細胞外ループで相互に接続されており、N末端とC末端の両方が細胞質の内部にある。大部分のMS4Aタンパク質は、MS4A1(CD20)とアミノ酸配列の相同性(20~30%の類似性)を共有しており、最初の3つの膜貫通ドメインで、最も高い配列同一性が認められる。異なるMS4Aタンパク質にまで及んで、これらの膜貫通領域内において高度に保存されたモチーフは、当該膜貫通ドメインが、MS4Aタンパク質の機能において重要な一般的な役割を果たすことを示唆している。MS4Aタンパク質の間での最大の変動領域が、N末端とC末端の細胞質ドメイン、及び第2の推定細胞外ループで認められており(Ishibashi et al,2001,Gene,265:87-93)、これらの領域が、独特の機能特性を付与することが示唆されている。
【0004】
この多様性にもかかわらず、MS4Aドメインには、幾つかの共有要素がある。例えば、MS4Aタンパク質(MS4A8B、及び、MS4A12を除く)で保存されている注目に値する機能の1つは、ジスルフィド架橋を形成し得る第2の推定細胞外ループでの2つのシステイン残基の保存である。MS4Aタンパク質のN末端ドメインとC末端ドメインも、プロリン残基が豊富であるが、この機能的な重要性は未だ解明されていない(Hulett et al,2001,Genomics,72:119-127)。しかしながら、プロリンに富む領域は、一般的に、細胞骨格の再構成、転写の開始、シグナル伝達カスケード、及び、タンパク質間相互作用を促すアダプターシステムの一部としてSH3ドメインと関連するなど、様々な細胞プロセスに関与している(Kay et al,2000,FASEB J,14:231-241)。
【0005】
MS4Aタンパク質ファミリーは、一部の重要な例外:MS4A1(CD20)は、Bリンパ球においてのみ発現し、当該タンパク質が、B細胞抗原受容体、及び、カルシウム流入によるシグナル伝達機能を有することを除いて、機能面では特徴決定があまり進んでいない。CD20は、慢性リンパ性白血病、リンパ腫、自己免疫疾患、及び、固形臓器移植での病原性B細胞を枯渇させるために使用する免疫療法抗体の標的である。MS4A2(FcεRβ)は、肥満細胞に関する高親和性IgE受容体(FcεRI)、及び、低親和性IgG受容体(FcεRIII)のシグナル伝達サブユニットであり、過敏症とアレルギー反応において重要な役割を果たす。MS4A2は、4つのタンパク質の高親和性IgE受容体複合体を介してシグナルを増幅するITAMドメインのタンパク質である。MS4A3(Htm4)は、リンパ系、及び、骨髄細胞の細胞内膜に発現し、そして、細胞周期調節のアダプタータンパク質として機能する。
【0006】
MS4Aファミリーのメンバーの大部分は特徴決定されていないが、MS4Aタンパク質が、脂肪酸、ペプチド、及び、硫酸化ステロイドなどの様々な外因性、及び、内因性リガンドの化学センサー、及び、化学受容体として機能しており、そして、カルシウム流入の媒介、エンドサイトーシスの調節、輸送に関与しており、また、シグナル伝達複合体のアダプターとして機能し得ることを示唆する報告がある(Cruse et al,2015,Mol Biol Cell,26:1711-1727;Greer et al,2016,Cell,165:1734-1748;Eon Kuek et al,2016,Cell,165:1734-1748;Koslowski et al,2008,Cancer Res,68:3458-3466;Bubien et al,1993;J Cell Biol,121:1121-1132)。
【0007】
特定のMS4A遺伝子は、様々な障害や疾患、特に、神経変性障害と遺伝的に関連している。例えば、ゲノムワイド有意性関連分析は、染色体11q12にあるMS4A遺伝子クラスターを、最も重要なアルツハイマー病の遺伝子座の1つとして特定した。特に興味深い同定された遺伝子の1つは、MS4A4Aである(Lambert et al,2013,Nat Genet,45:1452-1458;Hollingworth et al,2011,Nat Genet,43:429-435;Naj et al,2011,Nat Genet,43:436-441)。
【0008】
したがって、MS4A4A活性に関連する様々な疾患、障害、及び病態を治療するために、MS4A4Aに特異的に結合する抗体など、MS4A4Aを標的とする治療法、及び/または、例えば、MS4A4Aタンパク質レベルまたは活性を抑制してまたは大きくして、MS4A4Aの活性を調節する(例えば、阻害するまたは抑制する、活性化するまたは高める)ことができる治療法が必要とされている。
特許出願、及び、刊行物を含む、本明細書で引用するすべての文献を、参照により、それらの全内容を本明細書で援用する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
Ishibashi et al,2001,Gene,265:87-93
Liang and Tedder,2001,Genomics,72:119-127
Efthymiou and Goate,2017,Molecular Neurodegeneration,12:43
Hulett et al,2001,Genomics,72:119-127
Kay et al,2000,FASEB J,14:231-241
Cruse et al,2015,Mol Biol Cell,26:1711-1727
Greer et al,2016,Cell,165:1734-1748
Eon Kuek et al,2016,Cell,165:1734-1748
Koslowski et al,2008,Cancer Res,68:3458-3466
Bubien et al,1993;J Cell Biol,121:1121-1132
Lambert et al,2013,Nat Genet,45:1452-1458
Hollingworth et al,2011,Nat Genet,43:429-435
Naj et al,2011,Nat Genet,43:436-441
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の概要
本開示は、一般的に、抗MS4A4A抗体、及び、そのような抗体を使用する方法に関する。本明細書で提供する方法は、神経変性疾患、障害、または、病態の予防、そのリスクの抑制、またはそれを有する個体の治療における用途を見出す。一部の実施形態では、本開示は、アルツハイマー病、遅発性アルツハイマー病、認知症、及び、認知障害から選択する神経変性疾患、障害、または、病態を予防する、そのリスクを抑制する、またはそれを有する個体を治療する方法を提供するものであり、当該方法は、それを必要とする個体に対して、治療有効量の抗MS4A4A抗体を投与することを含む。一部の実施形態では、本開示は、MS4A4Aの発現または活性の高まりに関連する疾患、障害、または、病態を予防する、そのリスクを抑制する、またはそれを有する個体を治療する方法を提供するものであり、当該方法は、それを必要とする個体に対して、治療有効量の抗MS4A4A抗体を投与することを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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