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公開番号2025063403
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023172551
出願日2023-10-04
発明の名称車両用動力装置
出願人NTN株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H02K 5/173 20060101AFI20250409BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】モータトルクや車輪用軸受の回転に変動が生じるのを抑制することができる車両用動力装置を提供する。
【解決手段】本開示の車両用動力装置PUは、車輪用軸受30と、発電機GEとを備えている。車輪用軸受30は、固定輪2,3と、固定輪2に転動体5を介して回転自在に支持される回転輪1とを有し、回転輪1に車両の車輪が取り付けられる。発電機GEは、車輪用軸受30の固定輪3に取り付けられたステータ9と、車輪用軸受30の回転輪1に取り付けられたロータ12とを有している。固定輪である車輪用軸受30の内輪2に、内輪シャフト3が挿入されている。内輪シャフト3は、そのインボード側端部で径方向外側に広がるフランジ部3aと、フランジ部3aの外径端部からアウトボード側に向かって軸方向に延びるステータ保持部17とを有している。ステータ9が、ステータ保持部17に取り付けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
固定輪と、前記固定輪に転動体を介して回転自在に支持される回転輪とを有し、前記回転輪に車両の車輪が取り付けられるハブフランジが設けられた車輪用軸受と、
前記車輪用軸受の固定輪に取り付けられたステータと、前記車輪用軸受の回転輪に取り付けられたロータとを有する発電機と、を備えた車両用動力装置であって、
前記固定輪である車輪用軸受の内輪に、内輪シャフトが挿入され、
前記内輪シャフトは、そのインボード側端部で径方向外側に広がるフランジ部と、前記フランジ部の外径端部からアウトボード側に向かって軸方向に延びるステータ保持部とを有し、
前記ステータが、前記ステータ保持部に取り付けられている車両用動力装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車両用動力装置において、前記車輪用軸受は、
アウトボード側に前記ハブフランジを有し、内周に複列の外輪転走面が形成された前記回転輪である外輪と、
外周に前記外輪転走面に対向する内輪転走面が形成された一対の内輪と、
前記外輪転走面と前記内輪転走面との間に介装された複列の転動体と、を有し、
前記内輪シャフトは、前記内輪が嵌合される内輪嵌合部と、前記内輪嵌合部からアウトボード側に延びる雄ねじ部とを有し、
前記内輪の内径と、前記内輪嵌合部の外径との締め代が負隙間で、
前記内輪は、前記フランジ部と、前記雄ねじ部に螺合されたナットとで挟持され、
前記フランジ部に設けられた雌ねじにボルトを締め付けることで、車両の懸架装置に取り付けられている車両用動力装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車両用動力装置において、さらに、前記固定輪に対する前記回転輪の回転角度および回転速度の少なくとも一方を検出する回転検出器を備え、
前記ハブフランジにブレーキロータが取り付けられ、
前記ステータおよび前記ロータの一部または全部が、前記ブレーキロータにおけるブレーキキャリパが押し付けられる部分よりも小径であり、
前記発電機における前記ハブフランジへの取付部を除く全体が、前記ハブフランジと、前記車両の足回りフレーム部品のアウトボード側面との間の軸方向範囲に位置し、
前記回転検出器が、前記ロータよりも径方向内側に位置している車両用動力装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の車両用動力装置において、前記ステータ保持部のインボード側の端面に、前記ステータの配線を外部に導出する連通孔が設けられている車両用動力装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の車両用動力装置において、前記ステータ保持部のインボード側の端部に、前記ステータの配線を外径側から内径側へ通す第1切欠き部が設けられている車両用動力装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載の車両用動力装置において、さらに、前記固定輪に対する前記回転輪の回転角度または回転速度を検出する回転検出器を備え、
前記回転検出器のセンシング部は、前記内輪シャフトのインボード側部に設置され、
前記回転検出器のセンシング部のインボード側の端面に、前記ステータの配線を前記回転検出器の外径側から内径側へ通す第2切欠き部が設けられている車両用動力装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の主駆動源と機械的に連結した駆動輪もしくは非連結である非駆動輪(従動輪)に、駆動および回生制動を行う電動発電機を搭載した車両用動力装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
回転輪である外輪、固定輪である内輪および内外輪の間に介在された転動体からなる外輪回転型の車輪用軸受と、回転輪を回転可能な発電機とを備えた車両用動力装置がある(例えば、特許文献1)。このような車両用動力装置では、固定輪に接続された内輪シャフトにステータ保持部が搭載され、該ステータ保持部に発電機のステータが搭載されることでステータを保持している。特に、特許文献1では、内輪からインボード側へ突出した軸部とナットでステータ保持部が締結され、さらに、ステータ保持部とナックルをボルトにより締結することで、車輪用軸受を分解することなく、車輪用軸受、発電機のロータ、発電機のステータを分離することを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-192998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の車両用動力装置では、車輪用軸受は、これにナットで固定されたステータ保持部を介してボルトによりナックルに保持されている。したがって、車両旋回の際にモーメント荷重等が負荷された場合、車輪用軸受とステータ保持部とで変形具合が異なり、モータギャップが不均一となる。そのため、モータの駆動/回生トルクや、車輪用軸受の回転に変動が生じる恐れがある。上述のとおり、車輪用軸受はステータ保持部を介してナックルに取り付けられているので、組立時の誤差が累積し、モータギャップが不均一となり、前記同様、トルクや回転変動が生じる恐れがある。
【0005】
本発明の目的は、モータトルクや車輪用軸受の回転に変動が生じるのを抑制することができる車両用動力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両用動力装置は、
固定輪と、前記固定輪に転動体を介して回転自在に支持される回転輪とを有し、前記回転輪に車両の車輪が取り付けられるハブフランジが設けられた車輪用軸受と、
前記車輪用軸受の固定輪に取り付けられたステータと、前記車輪用軸受の回転輪に取り付けられたロータとを有する発電機と、を備えた車両用動力装置であって、
前記固定輪である車輪用軸受の内輪に、内輪シャフトが挿入され、
前記内輪シャフトは、そのインボード側端部で径方向外側に広がるフランジ部と、前記フランジ部の外径端部からアウトボード側に向かって軸方向に延びるステータ保持部とを有し、
前記ステータが、前記ステータ保持部に取り付けられている。
【0007】
ここで、「インボード側」とは、車両用動力装置を車体に取り付けた状態で、車両の前後方向に延びる車体中心線に向かう方向をいう。「アウトボード側」とは、車両用動力装置を車体に取り付けた状態で車体中心線から離れる方向をいう。
【0008】
この構成によると、内輪シャフトが、ステータを保持するステータ保持部を有している。つまり、内輪シャフトとステータ保持部が不可分一体に構成されている。したがって、外部から荷重が負荷された際、車輪用軸受と発電機とが一体で変形する。そのため、モータギャップに変動が生じることを抑制でき、モータトルクや車輪用軸受の回転に変動が生じることを抑制することができる。また、車輪用軸受と発電機は共に、内輪シャフトによって懸架装置に搭載される。そのため、組立時の誤差が累積することがなく、モータギャップが均一に保たれる。これにより、モータトルクや車輪用軸受の回転に変動が生じることを抑制できる。さらに、ステータ保持部と内輪シャフトとを一体化することで、部品を削減でき、組立工数を削減できる。
【0009】
本発明において、前記車輪用軸受は、
アウトボード側に前記ハブフランジを有し、内周に複列の外輪転走面が形成された前記回転輪である外輪と、
外周に前記外輪転走面に対向する内輪転走面が形成された一対の内輪と、
前記外輪転走面と前記内輪転走面との間に介装された複列の転動体と、を有し、
前記内輪シャフトは、前記内輪が嵌合される内輪嵌合部と、前記内輪嵌合部からアウトボード側に延びる雄ねじ部とを有し、
前記内輪の内径と、前記内輪嵌合部の外径との締め代が負隙間で、
前記内輪は、前記フランジ部と、前記雄ねじ部に螺合されたナットとで挟持され、
前記フランジ部に設けられた雌ねじにボルトを締め付けることで、車両の懸架装置に取り付けられていてもよい。
【0010】
上述の特許文献1の装置では、内輪からインボード側へ突出した軸部に締結されるナットを緩めることで、車輪用軸受と発電機とを分離することが可能である。従来、車輪用軸受の予圧や内部すきまは、軸受メーカ側で管理・調整され、それを車両組立メーカに納入することで、車両に車輪用軸受が搭載される。しかしながら、特許文献1の装置では、車輪用軸受への予圧を決定する要素はナットの締結力であり、車両組立メーカ側で車輪用軸受の予圧を管理・調整する工数が追加される。それに伴い、車両組立タクトタイムが増加したり、予圧の管理不足により車両性能に悪影響を及ぼしたりする恐れがある。
(【0011】以降は省略されています)

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