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公開番号2025063554
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023172866
出願日2023-10-04
発明の名称撹拌造粒ユニット、水処理装置及び水処理方法
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
主分類B01D 21/01 20060101AFI20250409BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】水処理を中断することなく、撹拌造粒ユニットからの粗大化したフロックの排出を抑制可能な撹拌造粒ユニットを提供すること。
【解決手段】実施形態の撹拌造粒ユニットは、撹拌モジュール及び方向切替え部を備え、撹拌モジュールでは、第1の延設端から第2の延設端まで延設される延設流路において、撹拌部材によって、被処理水に対して撹拌及び造粒が行われる。方向切替え部の第1の動作状態では、延設流路において第1の延設端から第2の延設端へ被処理水を流すとともに、造粒済み排水を第2の延設端から下流側へ流出させる。方向切替え部の第2の動作状態では、延設流路において第2の延設端から第1の延設端へ被処理水を流すとともに、造粒済み排水を第1の延設端から下流側へ流出させる。
【選択図】図3


特許請求の範囲【請求項1】
第1の延設端から第2の延設端まで延設される延設流路と、前記延設流路に配置される撹拌部材と、を備え、薬品が添加された被処理水が、前記延設流路に流入するとともに、前記延設流路において前記撹拌部材によって、前記被処理水に対して撹拌及び造粒が行われる撹拌モジュールと、
第1の動作状態及び第2の動作状態に切替わり可能な流れ切替え部であって、前記第1の動作状態では、前記延設流路において前記第1の延設端から前記第2の延設端へ前記被処理水を流すとともに、造粒が行われた造粒済み排水を前記第2の延設端から下流側へ流出させ、前記第2の動作状態では、前記延設流路において前記第2の延設端から前記第1の延設端へ前記被処理水を流すとともに、前記造粒済み排水を前記第1の延設端から前記下流側へ流出させる方向切替え部と、
を具備する、撹拌造粒ユニット。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記方向切替え部は、前記延設流路の前記第1の延設端の連通状態を切替える第1の弁、及び、前記延設流路の前記第2の延設端の連通状態を切替える第2の弁を備え、
前記方向切替え部の前記第1の動作状態では、前記第1の弁によって、前記第1の延設端が上流側と連通するとともに、前記第2の弁によって、前記第2の延設端が前記下流側と連通し、
前記方向切替え部の前記第2の動作状態では、前記第1の弁によって、前記第1の延設端が前記下流側と連通するとともに、前記第2の弁によって、前記第2の延設端が前記上流側と連通する、
請求項1の撹拌造粒ユニット。
【請求項3】
前記延設流路では、前記延設流路が折返される折返し部が、前記第1の延設端と前記第2の延設端との間に形成され、
前記延設流路では、前記撹拌部材は、前記第1の延設端と前記折返し部との間、及び、前記第2の延設端と前記折返し部との間の両方に、配置される、
請求項1の撹拌造粒ユニット。
【請求項4】
前記延設流路では、前記延設流路が折返される折返し部が、前記第1の延設端と前記第2の延設端との間に形成され、
前記延設流路では、前記撹拌部材は、前記第1の延設端と前記折返し部との間のみに配置され、前記第2の延設端と前記折返し部との間に配置されない、
請求項1の撹拌造粒ユニット。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項の撹拌造粒ユニットと、
遠心分離機を備えるとともに、前記撹拌造粒ユニットから流入した前記造粒済み排水に対して前記遠心分離機を用いて分離処理を行う固液分離ユニットと、
前記方向切替え部の動作を制御し、前記第1の動作状態と前記第2の動作状態との間で前記方向切替え部を切替えることにより、前記延設流路において前記被処理水が流れる方向を切替えるコントローラと、
を具備する、水処理装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前回の切替えから基準時間を経過したことに対応させて前記延設流路において前記被処理水が流れる方向を切替える、請求項5の水処理装置。
【請求項7】
前記撹拌モジュールの前記延設流路へ向かって流れる前記被処理水の水圧を計測する圧力計をさらに具備し、
前記コントローラは、前記圧力計で計測された前記水圧が基準圧力より高いことに対応させて前記延設流路において前記被処理水が流れる方向を切替える、
請求項5の水処理装置。
【請求項8】
前記撹拌モジュールの前記延設流路と前記固液分離ユニットとの間において、前記造粒済み排水に含まれるフロックの粒径を計測する計測器をさらに具備し、
前記コントローラは、前記計測器で計測された前記フロックの前記粒径が基準レベルより大きいことに対応させて前記延設流路において前記被処理水が流れる方向を切替える、
請求項5の水処理装置。
【請求項9】
前記撹拌モジュールの前記延設流路へ向かって流れる前記被処理水の流量を計測する流量計をさらに具備し、
前記コントローラは、前記流量計で計測された前記流量が基準流量より小さいことに対応させて前記延設流路において前記被処理水が流れる方向を切替える、
請求項5の水処理装置。
【請求項10】
前記固液分離ユニットでの前記分離処理によって前記造粒済み排水から分離された処理水について、水質を検出する検出器をさらに具備し、
前記コントローラは、前記検出器で検出された前記水質が基準範囲から外れていることに対応させて前記延設流路において前記被処理水が流れる方向を切替える、
請求項5の水処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、撹拌造粒ユニット、水処理装置及び水処理方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
浄水場、産業排水施設及び発電所等では、固液分離ユニットを用いて、被処理水から金属イオン、有機物及び無機塩等の懸濁物質を分離し、懸濁物質を被処理水から除去している。固液分離ユニットは、例えば、遠心分離技術を用いて、懸濁物質の分離を行う。この場合、固液分離ユニットによる分離処理の前処理として、被処理水に含まれる懸濁物質(固形物)をフロック化する。そして、前処理によってフロックが形成された被処理水を、固液分離ユニットの遠心分離機に投入することにより、遠心分離機での遠心力を利用して、所定の大きさ以上のフロックを被処理水から分離する。
【0003】
また、遠心分離機での遠心力によるフロックの分裂等を防止する観点から、固液分離ユニットの上流側に撹拌造粒ユニットが設けられる水処理装置が、開発されている。このような水処理装置では、撹拌造粒ユニットにおいて、pH調整剤及び複数種類の凝集剤を含む薬品を被処理水に添加しながら被処理水を撹拌することにより、造粒を行い、フロックを形成する。そして、撹拌造粒ユニットにおいて撹拌及び造粒が行われた造粒済み排水に対して、固液分離ユニットは、前述の分離処理を行う。撹拌造粒ユニットとしては、例えば、配管の内部において被処理水の撹拌及び造粒を行う配管型撹拌造粒ユニットが、用いられる。配管型撹拌造粒ユニットを撹拌造粒ユニットとして用いることにより、水処理装置の全体構成が、小型化される。
【0004】
前述のように撹拌造粒ユニット及び固液分離ユニットを備える水処理装置では、撹拌造粒ユニットにおいて、薬品が添加された被処理水(薬品添加済み排水)に形成されるフロックが、配管の内壁、及び、配管の内部に配置される撹拌部材等に付着する。そして、水処理装置の運転を継続すると、撹拌造粒ユニットにおいて、配管の内部に付着したフロックが粗大化し、粗大化したフロックは、配管の内部を流れる被処理水の流速に抗しきれなくなることにより、撹拌造粒ユニットから下流側に排出される可能性がある。水処理装置では、遠心分離機へ造粒済み排水が流入する過程でのフロックの破壊を防止する観点等から、撹拌造粒ユニットから固液分離ユニットへの粗大化したフロックの排出を抑制することが、求められている。
【0005】
水処理を中断した状態で、下流側から上流側へ、すなわち、水処理での被処理水の流れとは逆方向に水を流すことにより、撹拌造粒ユニットにおいて、配管の内部に付着したフロックを剥離及び回収することは、可能である。ただし、水処理の処理能力の確保する観点、及び、逆方向に水を流す設備を別途設ける手間を省略する観点等から、水処理を中断することなく、撹拌造粒ユニットからの粗大化したフロックの排出を抑制することが、求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2023-88689号公報
特開2017-47368号公報
特開2019-34288号公報
国際公開第2018/179511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、水処理を中断することなく、撹拌造粒ユニットからの粗大化したフロックの排出を抑制可能な撹拌造粒ユニット、水処理装置及び水処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態によれば、撹拌造粒ユニットは、撹拌モジュール及び方向切替え部を備える。撹拌モジュールは、第1の延設端から第2の延設端まで延設される延設流路、及び延設流路に配置される撹拌部材を備える。撹拌モジュールでは、薬品が添加された被処理水が、延設流路に流入するとともに、延設流路において撹拌部材によって、被処理水に対して撹拌及び造粒が行われる。方向切替え部は、第1の動作状態及び第2の動作状態に切替わり可能で、方向切替え部の第1の動作状態では、延設流路において第1の延設端から第2の延設端へ被処理水を流すとともに、造粒が行われた造粒済み排水を第2の延設端から下流側へ流出させる。方向切替え部の第2の動作状態では、延設流路において第2の延設端から第1の延設端へ被処理水を流すとともに、造粒済み排水を第1の延設端から下流側へ流出させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、第1の実施形態に係る水処理装置の一例を示す概略図である。
図2は、第1の実施形態に係る水処理装置において、固液分離ユニットの構成の一例を示す斜視図である。
図3は、第1の実施形態に係る水処理装置の撹拌造粒ユニットについて、主に、造粒領域の構成を示す概略図である。
図4は、第1の実施形態に係る水処理装置の撹拌造粒ユニットについて、主に、造粒領域において被処理水が流れる流路の構成を示す概略図である。
図5は、第1の実施形態に係る水処理装置の撹拌造粒ユニットにおいて、造粒領域に配置される撹拌モジュールでの軸方向に直交又は略直交する断面の一例を模式的に示す概略図である。
図6は、第1の実施形態に係る水処理装置の撹拌造粒ユニットについて、方向切替え部の第1の動作状態における、造粒領域での被処理水の流れを示す概略図である。
図7は、第1の実施形態に係る水処理装置の撹拌造粒ユニットについて、方向切替え部の第2の動作状態における、造粒領域での被処理水の流れを示す概略図である。
図8は、第1の実施形態に係る水処理装置において、コントローラによって行われる、方向切替え部の動作制御の一例を概略的に示すフローチャートである。
図9は、第1の変形例に係る水処理装置において、コントローラによって行われる、方向切替え部の動作制御の一例を概略的に示すフローチャートである。
図10は、第2の変形例に係る水処理装置の撹拌造粒ユニットについて、主に、造粒領域において被処理水が流れる流路の構成を示す概略図である。
図11は、第2の変形例に係る水処理装置の撹拌造粒ユニットにおいて、造粒領域に配置される撹拌モジュールでの軸方向に直交又は略直交する断面の一例を模式的に示す概略図である。
図12は、第2の変形例に係る水処理装置の撹拌造粒ユニットについて、方向切替え部の第1の動作状態における、造粒領域での被処理水の流れを示す概略図である。
図13は、第2の変形例に係る水処理装置の撹拌造粒ユニットについて、方向切替え部の第2の動作状態における、造粒領域での被処理水の流れを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態等について、図面を参照して説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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