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公開番号2025064231
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023173823
出願日2023-10-05
発明の名称スクロール圧縮機
出願人日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類F04B 39/00 20060101AFI20250410BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】潤滑油の吐出が抑制されるスクロール圧縮機を提供する。
【解決手段】本発明のスクロール圧縮機Sは、上部空間1Aに配置される圧縮機部2と、中部空間1Bに配置され、圧縮機部2と連結され、固定子6と回転子7とを有する電動機8と、中部空間1Bに配置され、高圧のガス冷媒を排出する吐出管12と、下部空間1Cに配置され、潤滑油が貯留される油溜まり4とを備え、固定子6は、固定子鉄心6Tと、固定子鉄心6Tに巻回されるコイル14cとを有し、コイル14cは、固定子鉄心6Tの上端面6T1または下端面6T2より突出する電機子突出部14aを有し、上・下端面6T1、6T2の隣接する電機子突出部14a間に形成されるコイル隙間14kの少なくとも一ヶ所に設けられ、少なくとも電機子突出部14aとほぼ同じ高さを持ち、隣り合う電機子突出部14a間の周方向のコイル隙間14kを閉止し、絶縁材の閉止部材17を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外郭を形成する密閉容器と、
前記密閉容器内の上部空間に配置され、ガス冷媒を高圧のガス冷媒に圧縮する圧縮機部と、
中部空間に配置され、前記圧縮機部と回転軸を介して連結され、固定子と回転子とを有する電動機と、
前記中部空間に配置され、前記高圧のガス冷媒を機外に排出する吐出管と、
前記密閉容器内の下部空間に配置され、潤滑のための油が貯留される油溜まりとを備え、
前記固定子は、固定子鉄心と、前記固定子鉄心に巻回されるコイルとを有し、
前記コイルは、前記固定子鉄心の上端面または下端面より突出する電機子突出部を有し、
前記上端面または前記下端面における隣接する前記電機子突出部間に形成されるコイル隙間の少なくとも一ヶ所に設けられ、少なくとも前記電機子突出部と同じ高さかほぼ同じ高さを持つとともに、隣り合う前記電機子突出部間の周方向の前記コイル隙間を閉止し、絶縁材で形成される閉止部材を備えていることを特徴とするスクロール圧縮機。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載のスクロール圧縮機において、
前記閉止部材は、その外周端部が前記電機子突出部の最外周の外方まで周方向に突出した形状を有していることを特徴とするスクロール圧縮機。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のスクロール圧縮機において、
外郭を形成する密閉容器を備え、
前記閉止部材の外周端部が前記密閉容器の内周面に沿って、または、前記密閉容器の内周面に接触して形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
【請求項4】
請求項3に記載のスクロール圧縮機において、
前記閉止部材は、その外周端部の一部に形成される切欠きを有していることを特徴とするスクロール圧縮機。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載のスクロール圧縮機おいて、
前記閉止部材は、その内周端部が前記電機子突出部の最内周の内側または前記最内周近くの内側まで周方向に突出した形状を有していることを特徴とするスクロール圧縮機。
【請求項6】
外郭を形成する密閉容器と、
前記密閉容器内の上部空間に配置され、ガス冷媒を高圧のガス冷媒に圧縮する圧縮機部と、
前記密閉容器内の中部空間に配置され、前記圧縮機部と回転軸を介して連結され、固定子と回転子とを有する電動機と、
前記中部空間に配置され、前記高圧のガス冷媒を機外に排出する吐出管と、
前記密閉容器内の下部空間に配置され、潤滑のための油が貯留される油溜まりとを備え、
前記固定子は、固定子鉄心と、前記固定子鉄心に巻回されるコイルとを有し、
前記コイルは、前記固定子鉄心の上端面より突出する電機子突出部を有し、
隣接する前記電機子突出部間に形成されるコイル隙間を閉止するとともに、絶縁材で形成される環状の形状をもつ閉止部材を備えていることを特徴とするスクロール圧縮機。
【請求項7】
外郭を形成する密閉容器と、
前記密閉容器内の上部空間に配置され、ガス冷媒を高圧のガス冷媒に圧縮する圧縮機部と、
前記密閉容器内の中部空間に配置され、前記圧縮機部と回転軸を介して連結され、固定子と回転子とを有する電動機と、
前記中部空間に配置され、前記高圧のガス冷媒を機外に排出する吐出管と、
前記密閉容器内の下部空間に配置され、潤滑のための油が貯留される油溜まりとを備え、
前記固定子は、固定子鉄心と、前記固定子鉄心に巻回されるコイルとを有し、
前記コイルは、前記固定子鉄心の上端面より突出する電機子突出部を有し、
前記電機子突出部の外周外方に配置され、隣接する前記電機子突出部間に形成されるコイル隙間を複数連続して閉止するとともに前記電機子突出部と同じ高さかほぼ同じ高さを有する外壁部と、隣り合う二つの前記電機子突出部の間に配置される固定部とを有し、絶縁材で構成される閉止部材を備えていることを特徴とするスクロール圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スクロール圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来から密閉型スクロール圧縮機では、部品間の潤滑のために密閉容器内部に油(潤滑油)を充填している。
そして、密閉型スクロール圧縮機下部の油溜まりにある油は、油溜まりと圧縮機構との差圧により、給油パイプとクランク軸とを介して、圧縮機上部の圧縮機構の背圧室まで上昇する。上昇した油は圧縮途中の密閉室と連通する旋回スクロールの背圧穴を介して密閉室内部に流入し、冷媒ガスと共に固定スクロールの吐出口を通して吐出空間へ吐出される。
【0003】
その後、油を含む冷媒ガスは、フレーム外周に設けられている上部の吐出空間と駆動モータのある中部空間を連通するコの字のガス通路を通して中部空間へ流れる。
中部空間に流れてきた油を含む冷媒ガスの一部は中部空間と下部空間を連通する固定子の外周部に設けられている連通路を通して下部空間へ移動する。下部空間へ移動した油を含む冷媒ガス中の油は、圧縮機底部の油溜りへ移動する。一方、下部空間へ移動した分離しきれなかった油を含む冷媒ガスは、固定子と回転子の隙間と固定子外周部の連通路を通して中部空間へ移動後、吐出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-161268号公報(図1~図3、段落0007~0015等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、問題になるのは上部空間から中部空間へ流れてきた油の一部は下部空間へ流れることなく、下部空間へ移動後に上昇する冷媒と共に、中部空間の吐出口から吐出されることである。
この現象によって、油が吐出口から吐出し続けられ、密閉容器内部の油が足りなくなり、各部品の潤滑不足による焼付き等の問題が発生する。
そこで、特許文献1には、下記の発明が記載されている。
【0006】
密閉容器(1)の内部に、固定スクロール(5)、旋回スクロール(6)及びフレーム(7)を互いに組合せてなる圧縮機部(2)と、コイルエンド(3b)を有するステータ(3a)及びロータからなる電動機部(3)とを収納配設し、前記圧縮機部(2)のフレーム(7)外側に圧縮冷媒ガスの吐出室(1a)と吐出管(13)を取付けた電動機上部室(1b)とを連通する第1通路(11)を、また、前記電動機部(3)のステータ(3a)外側に前記電動機上部室(1b)と底部に油溜まり(4)を有する電動機下部室(1c)とを連通する第2通路(12)を、各設けてなるスクロール圧縮機において、前記密閉容器(1)の内壁面と前記コイルエンド(3b)の外周面との間に形成される環状空間部位に前記第1及び第2通路(11、12)を互いに接続する断面コ字状のガス案内通路枠(14)を取付け配置し、該ガス案内通路枠(14)の側面であって前記コイルエンド(3b)上端面より低い位置に密閉容器(1)内壁周方向出口部(14a)を開口させ、該出口部(14a)に対面して少なくとも一枚の衝突板(14)を設けると共に、該衝突板(14c)の上端部に前記電動機上部室(1b)への冷媒ガスの流れを阻止する整流板(14c)を設けたことを特徴とするスクロール圧縮機が記載されている。
【0007】
特許文献1では、フレーム(7)外周通路と固定子外周通路を互いに接続する端面コ字状のガス案内通路枠(14)を取付け配置し、密閉容器内壁周方向出口部(14a)を開口させ、該出口部(14a)に対面して少なくとも一枚の衝突板(14c)を設けることで油とガスを分離させている。
【0008】
しかし、特許文献1には、分離された油が密閉容器(1)内壁周方向出口(14a)から吐出されるガスにより固定子鉄心の軸方向端面から突出した電機子突出部と、前記電機子突出部が前記固定子鉄心の軸方向端面から一定の距離の位置で前記固定子鉄心の軸方向端面と平行した環状の端面を有した電機子成形部とを有し、密閉容器(1)に固定された固定子(3a)の前記固定子鉄心の軸方向端面と、前記電機子突出部と、隣り合う前記電機子突出部と、前記電機子成形部とで形成された径方向の空隙(コイル隙間)を通して回転子が設けられている固定子(3a)の内側に流れて吐出管(13)に向かう流れに吸い上げられ吐出される問題がある。
【0009】
本発明は上記実状に鑑み創案されたものであり、潤滑油の吐出が抑制されるスクロール圧縮機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明のスクロール圧縮機は、外郭を形成する密閉容器と、前記密閉容器内の上部空間に配置され、ガス冷媒を高圧のガス冷媒に圧縮する圧縮機部と、前記密閉容器内の中部空間に配置され、前記圧縮機部と回転軸を介して連結され、固定子と回転子とを有する電動機と、前記中部空間に配置され、前記高圧のガス冷媒を機外に排出する吐出管と、前記密閉容器内の下部空間に配置され、潤滑のための油が貯留される油溜まりとを備え、前記固定子は、固定子鉄心と、前記固定子鉄心に巻回されるコイルとを有し、前記コイルは、前記固定子鉄心の上端面または下端面より突出する電機子突出部を有し、前記上端面または前記下端面における隣接する前記電機子突出部間に形成されるコイル隙間の少なくとも一ヶ所に設けられ、少なくとも前記電機子突出部と同じ高さかほぼ同じ高さを持つとともに、隣り合う前記電機子突出部間の周方向の前記コイル隙間を閉止し、絶縁材で形成される閉止部材を備えている。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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