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公開番号
2025066758
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-23
出願番号
2025005516,2020086851
出願日
2025-01-15,2020-05-18
発明の名称
再生ポリエステル繊維及び混繊交絡糸
出願人
ユニチカ株式会社
,
日本エステル株式会社
,
ユニチカトレーディング株式会社
代理人
主分類
D01F
6/62 20060101AFI20250416BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】使用済ポリエステル製品やポリエステル製品を製造する工程で発生する未採用ポリエステルなどに由来するリサイクルポリエステル原料を高比率で含有する再生ポリエステル樹脂からなる極細のポリエステル繊維であって、バージンポリエステル樹脂のみを使用したときと同様に生産性よく得ることができ、かつ機械的特性値にも優れる再生ポリエステル繊維を提供する。
【解決手段】a)使用済ポリエステル製品及びb)ポリエステル製品を製造する工程で発生する未採用ポリエステルの少なくとも1種のリサイクルポリエステル原料から由来する成分を含む再生ポリエステル樹脂からなるポリエステル繊維であって、単繊維繊度が0.2~0.9dtex、フィラメント数が40~320本、かつ総繊度20~200dtexであり、強度が1.5cN/dtex以上である再生ポリエステル繊維。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
a)使用済ポリエステル製品及びb)ポリエステル製品を製造する工程で発生する未採用ポリエステルの少なくとも1種のリサイクルポリエステル原料から由来する成分を含む再生ポリエステル樹脂からなるポリエステル繊維であって、単繊維繊度が0.2~0.9dtex、フィラメント数が40~320本、かつ総繊度20~200dtexであり、強度が1.5cN/dtex以上であることを特徴とする再生ポリエステル繊維。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
前記再生ポリエステル樹脂が、全グリコール成分の合計量を100モル%とするとき、ジエチレングリコールの含有量が4モル%以下であり、カルボキシル末端基濃度が30当量/t以下である、請求項1記載の再生ポリエステル繊維。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の再生ポリエステル繊維と単繊維繊度が1.0~5.0dtexのポリエステル繊維とから構成され、総繊度が40~300dtexの範囲にある混繊交絡糸であって、前記混繊交絡糸は、全体として仮撚捲縮を有し、前記混繊交絡糸の表面部分において、再生ポリエステル繊維による突出部が形成されている、混繊交絡糸。
【請求項4】
単繊維繊度が1.0~5.0dtexのポリエステル繊維が、a)使用済ポリエステル製品及びb)ポリエステル製品を製造する工程で発生する未採用ポリエステルの少なくとも1種のリサイクルポリエステル原料から由来する成分を含む再生ポリエステル樹脂からなるポリエステル繊維である、請求項3記載の混繊交絡糸。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の再生ポリエステル繊維を含有する織編物。
【請求項6】
請求項3又は4に記載の混繊交絡糸を含有する織編物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用済ポリエステル製品やポリエステル製品を製造する工程で発生する未採用ポリエステルなどに由来するリサイクルポリエステル原料を含む再生ポリエステル樹脂を用いた再生ポリエステル繊維であって、単繊維繊度の小さい極細繊維及び極細繊維を用いた混繊交絡糸に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンテレフタレート(PET)は、高融点で耐薬品性があり、また比較的低コストであるため、繊維、フィルム、ペットボトル等の成形品等に幅広く用いられている。
これらのポリエステル製品は、製造段階又は加工段階で屑の発生が避けられず、また使用後に廃棄処分される場合が多い。ところが、焼却する場合には高熱が発生するため、焼却炉の傷みが大きく、寿命が短くなる。一方、焼却しない場合には、腐敗分解しないために半永久的に残ることになる。
【0003】
近年、一度使用されたポリエステル製品のうち、ゴミとして捨てられたプラスチック容器等が河川を経由して海洋へ流出し、波又は潮流の作用で細かく破砕されてマイクロプラスチックとして海洋生物の体内に蓄積、食物連鎖で濃縮され海洋生物の生態系に悪影響が出ていること、プラスチックが海洋汚染の一大原因となっていることが問題視されていることから、その使用量の削減、生分解性プラスチックへの切り替え等の動きが全世界的に起きている。
このような環境上の問題の観点から、資源を再利用するリサイクルが様々な方法で行われている。PETに代表されるポリエステル製品に関しても、その製造工程で発生したポリエステル屑をリサイクルする方法に加え、一度市場に出回って廃棄された製品を回収し、それを原料として再使用する方法が検討されている。特に、近年においては、繊維製品について、一定のリサイクル率を達成することで認定されるエコマークを付与した製品が普及している。
【0004】
リサイクルポリエステル原料として、製造工程で発生したポリエステル屑あるいは使用済みのポリエステル製品を回収したものを用いてリサイクルする方法としては、各種の方法が提案されている。
例えば、PET屑にメタノールを添加してジメチレンテレフタレート(以下「DMT」と表記することがある。)とエチレングリコール(以下「EG」と表記することがある。)に分解する方法(特許文献1)、PET屑にEGを添加して解重合した後、メタノールを添加してDMTを回収する方法(特許文献2)、PET屑をEGで解重合してオリゴマーとし、これを重縮合反応に用いる方法(特許文献3)等が提案されている。
【0005】
ところで、一旦製品となったPETボトル等を再生する際に問題になる不純物としては、ポリエステル樹脂中に添加されている各種の添加剤のほか、ボトル本体に付属するものとして、a)キャップ(アルミニウム、ポリプロピレン、ポリエチレン)、b)中栓、c)ライナー(ポリプロピレン、ポリエチレン)、d)ラベル(紙、ポリスチレン等の樹脂、インク)、e)接着剤、f)印字用インク等がある。
一般に、再生工程の前処理としては、回収されたPETボトルを振動ふるいにかけて砂、金属等を除去する。その後、PETボトルを洗浄し、着色ボトルを分離した上で、荒い粉砕を行う。そして、風力分離によりラベル等を取り除く。さらに、キャップ等に由来するアルミニウム片を除いて、PETボトル片を細かく粉砕する。高温アルカリ洗浄により接着剤、蛋白質、かび等の成分を除き、比重差によりポリプロピレン、ポリエチレン等の異種成分を分離する工程が行われる。
【0006】
しかしながら、これらの工程を経たとしても、特にポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等の非ポリエステル樹脂をPET樹脂から完全に分離・除去することは困難である。
例えば、特許文献1~4に記載のリサイクル方法で再生ポリエステル樹脂の製造を試みたとしても、非ポリエステル樹脂由来の異物の除去が十分に行えず、異物の混入量が十分に低減できたものとはいえず、バージンポリエステル樹脂同様の品質を有する製品を得ることは困難である。このように異物の混入量が十分に低減されていないと、紡糸工程又は製膜工程における濾過フィルターの昇圧速度が速く、長期の連続運転ができず、加工操業性が非常に悪くなる。しかも、特許文献1~3のような方法では、回収装置の設置、運転、維持等に多額のコストもかかり、実用性という点でも改善の余地がある。
【0007】
特許文献4記載の発明には、ポリエステル屑をエチレングリコールで解重合した後に、平均目開きが10~50μmのフィルターでろ過した後、再重合反応を行う方法が記載されている。そして、得られた再生ポリエステル樹脂は、異物の混入量が少なく、加工時の操業性に優れるものであることが示されている。
しかしながら、この方法においても、上記のような非ポリエステル樹脂由来の異物の除去が十分に行えておらず、異物の混入量が十分に低減できたものではなかった。
このように、各種の無機物のみならず、非ポリエステル樹脂由来の異物の除去が十分に行えており、バージンポリエステル樹脂と同様に各種の製品を得ることが可能で、かつ品質の高い製品を得ることができる再生ポリエステル樹脂は未だに得られていない。
【0008】
中でもポリエステル樹脂を用いて溶融紡糸を行い、繊維を得る際には、異物の混入量が生産性に大きく影響を及ぼす。繊維の形状を複雑にしたり、細繊度化するほど、異物の影響を大きく受けることとなり、生産が困難となったり、また得られる繊維の機械的特性値が劣るものとなるという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特公昭42-8855号公報
特開昭48-62732号公報
特開昭60-248646号公報
特開2005-171138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記の問題点を解決し、使用済ポリエステル製品やポリエステル製品を製造する工程で発生する未採用ポリエステルなどに由来するリサイクルポリエステル原料を高比率で含有する再生ポリエステル樹脂からなる極細のポリエステル繊維であって、バージンポリエステル樹脂のみを使用したときと同様に生産性よく得ることができ、かつ機械的特性値にも優れる再生ポリエステル繊維を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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