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公開番号2025070552
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-02
出願番号2023180968
出願日2023-10-20
発明の名称化合物および有機エレクトロルミネッセンス素子
出願人三星電子株式会社,Samsung Electronics Co.,Ltd.
代理人IBC一番町弁理士法人
主分類C07D 487/22 20060101AFI20250424BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明によれば、発光スペクトルのピーク波長が青色波長領域内にあり、高色純度であり、かつ高効率な発光を実現しうる化合物、および当該化合物を含む発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
【解決手段】本発明は、特定の含窒素縮合環構造を有する化合物に関する。また、本発明は、特定の含窒素縮合環構造を有する化合物を含む発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子にも関する。さらに、本発明は、特定の含窒素縮合環構造を有する化合物と、燐光錯体とを含む発光層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子にも関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表される化合物:
JPEG
2025070552000051.jpg
55
130
式(1)において、


~R
16
の少なくともひとつは、下記式(2):
JPEG
2025070552000052.jpg
29
130
で表される置換基W(*はベンゼン環との結合位置を表す)であり、
前記置換基W以外のR

~R
16
は、それぞれ独立して、下記(a1)~(a10):
(a1)水素、もしくは重水素原子;
(a2)ハロゲン原子;
(a3)シアノ基;
(a4)置換された、または無置換の炭素数1以上20以下のアルキル基;
(a5)置換された、または無置換の炭素数1以上20以下のアルコキシ基;
(a6)置換された、または無置換の炭素数6以上20以下のアリールアミノ基;
(a7)置換された、または無置換のトリアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、ジアルキルアリールシリル基またはトリアルキルシリル基(ここで、アリール基は、炭素数6以上20以下のアリール基であり;アルキル基は、炭素数1以上20以下のアルキル基である);
(a8)置換された、または無置換の炭素数6以上30以下の芳香族炭化水素基;
(a9)置換された、または無置換の環形成原子数3以上30以下の複素環基;および
(a10)R

~R
16
のうち隣り合う2つの基が互いに結合して形成された、置換された、または無置換の環形成原子数5以上9以下の飽和炭化水素基または飽和複素環基;
のいずれかの原子または基である。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】


、R

、R

、R
7
、R
10
、R
11
、R
14
およびR
15
の少なくとも2つが、前記置換基Wである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の化合物を含む発光層を有する、有機エレクトロルミネッセンス素子。
【請求項4】
前記発光層において、燐光錯体をさらに含む、請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物よび有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」とも称する)はスマートフォンやテレビを始めとする様々な発光デバイスとして利用されている。有機EL素子の発光層には発光材料が用いられており、発光材料としては、蛍光材料、燐光材料、熱遅延活性型蛍光材料等が報告されている(非特許文献1)。有機EL素子ではその発光原理に由来して、一重項からの蛍光発光のみを利用する蛍光材料を用いた有機EL素子が実用化されているが、通常の有機EL素子では発光効率が5%以下となる。また、燐光材料を利用した有機EL素子では素子の発光効率が20%を超え、緑色や赤色では既に実用化されている。しかし、青色では素子寿命の観点から現在も蛍光発光が利用されており、その高性能化が求められている。
【0003】
有機EL素子の寿命を延ばしつつ、発光効率も改善する方法として近年、蛍光増感剤(phosphor sensitizer)と発光材料とを組み合わせた発光方式の有機EL素子が提案されている(非特許文献2)。従来の有機EL素子においては、発光層にホスト材料と発光材料とが用いられており、発光層内のホスト材料の分子上で生じた励起子が発光材料にエネルギー移動し発光する。この際に発光材料として蛍光材料を用いると、発光効率は最大5%となる。しかし、発光層に蛍光増感剤を追加すると従来は利用出来なかった3重項エネルギーも発光に利用出来るようになるために有機EL素子の発光効率は10%以上に改善する。また、素子寿命も蛍光増感剤を発光材料として利用した結果と比較して長くなると報告されており、次世代の有機EL素子の候補として注目されている。
【0004】
近年、テレビ放送の新しい国際規格であるBT.2100が発表され、それに対応するため発光素子の発光波長の更なる色純度の改善が求められている。従来の発光材料を用いた有機EL発光素子に対してマイクロキャビティー構造を導入することにより色純度が向上し発光波長の半値幅が狭くなる。しかし、スペクトルが広い発光素子の場合には目的の波長から外れた光は利用されないため、発光素子の発光効率が低下するという問題がある。そのため、発光スペクトルの半値幅がより小さな発光材料が求められている。
【0005】
発光材料の発光スペクトルの半値幅を小さくするためには、分子内の振動励起を抑制すると共に基底状態と励起状態との間で分子のコンフォメーションや結合長の変化が小さい必要がある。分子のコンフォメーションを抑制するためには原子間の結合距離が抑制される縮合化合物が望ましい。発光波長が青色を示す含窒素縮合多環化合物S1について、その合成と基礎物性とが非特許文献3および4に報告されている。その報告において、含窒素縮合多環化合物S1が溶液状態で小さなストークスシフトと、狭い半値幅とを有する発光スペクトルを与えるため発光材料として有望であることが示されている。
【0006】
JPEG
2025070552000001.jpg
32
130
【0007】
また、含窒素縮合化合物S1を基本骨格とした誘導体を有機電子デバイスに応用した報告がなされている。特許文献1では含窒素縮合化合物S1の誘導体を有機トランジスタの活性層として用いるとp型チャネル特性を示し、高いホール移動度を示すと報告されている。また、特許文献2ではアリール基を置換基として導入した含窒素縮合化合物S1の誘導体が有機EL素子の発光材料として機能し、その有機EL素子が高い発光効率を示すことが報告されている。このように含窒素縮合化合物S1は有機半導体材料の基本骨格として優れていることがわかる。また、特許文献2では含窒素縮合化合物S1の誘導体を発光材料として用い燐光錯体と組み合わせて用いた有機EL素子において、発光効率が5%以上であり、なおかつ半値幅が20nm以下の青色発光を示し、小さいスペクトル半値幅を持つ有機EL素子が作製可能であることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2013/084805号
特開2020-107742号公報
【非特許文献】
【0009】
安達千波矢編、「有機半導体のデバイス物性」、講談社、2012年3月22日
Nature Communications, 2018, 9, 4990. DOI:10.1038/s41467-018-07432-2
Tetrahedron. 2013, 69, 3302-3307
New J. Chem.. 2010, 34, 1243-1246
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、現在の有機EL素子として実用化するにはさらなる高効率化(優れた発光効率)が求められている。すなわち、含窒素縮合化合物S1を基本骨格とした誘導体を現在の有機EL素子として実用化するにはさらなる高効率化(優れた発光効率)が求められている。
(【0011】以降は省略されています)

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