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公開番号
2025071881
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2023182294
出願日
2023-10-24
発明の名称
樹脂組成物及びその成形品
出願人
ポリプラスチックス株式会社
代理人
園田・小林弁理士法人
主分類
C08L
23/10 20060101AFI20250430BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】耐湿熱性に優れ、かつ機械強度も良好な成形品を提供できる樹脂組成物及びその成形品を提供する。
【解決手段】樹脂組成物であって、前記樹脂組成物は、溶剤法再生セルロース繊維(B)を長さ方向に揃えた繊維束にポリオレフィン樹脂(A)が含浸した、ポリオレフィン樹脂含浸再生セルロース繊維束(B1)を含み、前記ポリオレフィン樹脂(A)が、ポリプロピレン樹脂(A1)と、酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)とを含み、前記酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)の酸価が20mgKOH/g超であり、重量平均分子量が90,000以下であり、前記ポリオレフィン樹脂含浸再生セルロース繊維束(B1)の総質量に対する、前記ポリオレフィン樹脂(A)の含有量が30~95質量%であり、前記溶剤法再生セルロース繊維(B)の含有量が5~70質量%である、樹脂組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂組成物であって、
前記樹脂組成物は、溶剤法再生セルロース繊維(B)を長さ方向に揃えた繊維束にポリオレフィン樹脂(A)が含浸した、ポリオレフィン樹脂含浸再生セルロース繊維束(B1)を含み、
前記ポリオレフィン樹脂(A)が、
ポリプロピレン樹脂(A1)と、
マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(A2-1)及び無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(A2-2)から選択される少なくとも1つの樹脂である、酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)とを含み、
前記酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)の酸価が20mgKOH/g超であり、重量平均分子量が90,000以下であり、
前記ポリオレフィン樹脂含浸再生セルロース繊維束(B1)の総質量に対する、
前記ポリオレフィン樹脂(A)の含有量が30~95質量%であり、
前記溶剤法再生セルロース繊維(B)の含有量が5~70質量%である、樹脂組成物。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)の重量平均分子量が30,000以上である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)の融点(Tm)が、130~160℃である、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記溶剤法再生セルロース繊維(B)の平均繊維長が5~30mmである、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記ポリオレフィン樹脂(A)の総質量に対する、前記酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)の割合が、0.5~5質量%である、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1または2に記載の樹脂組成物の成形品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物及びその成形品に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
持続可能な社会構築に向けて、石油由来の樹脂成分にバイオマス成分を配合した複合樹脂組成物の活用が進んでいる。これらの複合樹脂組成物として、例えば、特許文献1には、再生セルロース繊維等の植物繊維に、ポリプロピレン樹脂を組み合わせた複合樹脂組成物が提案されている。
【0003】
このような複合樹脂組成物においては、バイオマス成分を含むことにより弾性率等の機械特性の向上が期待できる。一方で、複合樹脂組成物を長期間使用した場合の性能変化や、課題の精査等は評価が進んでいないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-21087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者らによる調査の結果、バイオマス成分として、特に再生セルロース繊維を含む樹脂組成物は、耐湿熱性に劣ることが判明した。「耐湿熱性」は、樹脂組成物の長期使用における劣化を判断するための指標の一つである。樹脂組成物(又は成形品)を湿熱処理した後、引張強度や曲げ強度等の機械特性を処理前と比較することにより、長期間の使用における樹脂組成物の劣化の度合いを評価することができる。本願発明者らが検討した結果、再生セルロース繊維及びポリプロピレン樹脂を含む樹脂組成物は、湿熱条件下で再生セルロース繊維と樹脂界面の空隙が成長して白化したり、強度低下が生じたりすることが分かった。
【0006】
本発明は、耐湿熱性に優れ、かつ機械強度も良好な成形品を提供できる樹脂組成物及びその成形品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明者らは鋭意検討した結果、驚くべきことに、再生セルロース繊維として、溶剤法再生セルロース繊維を選択し、該溶剤法再生セルロース繊維を長さ方向に束ねた繊維束に、酸価が20mgKOH/g超であり、かつ重量平均分子量が90,000以下である酸変性ポリプロピレン樹脂を含むポリオレフィン樹脂を含浸させた、ポリオレフィン樹脂含浸再生セルロース繊維束を含む樹脂組成物であれば、得られる成形品の耐湿熱性が向上することを見出した。さらにこの樹脂組成物から得られる成形品は、機械強度も良好であることを見出した。
【0008】
すなわち、本開示は以下の態様を有する。
[1]樹脂組成物であって、
前記樹脂組成物は、溶剤法再生セルロース繊維(B)を長さ方向に揃えた繊維束にポリオレフィン樹脂(A)が含浸した、ポリオレフィン樹脂含浸再生セルロース繊維束(B1)を含み、
前記ポリオレフィン樹脂(A)が、
ポリプロピレン樹脂(A1)と、
マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(A2-1)及び無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(A2-2)から選択される少なくとも1つの樹脂である、酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)とを含み、
前記酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)の酸価が20mgKOH/g超であり、重量平均分子量が90,000以下であり、
前記ポリオレフィン樹脂含浸再生セルロース繊維束(B1)の総質量に対する、
前記ポリオレフィン樹脂(A)の含有量が30~95質量%であり、
前記溶剤法再生セルロース繊維(B)の含有量が5~70質量%である、樹脂組成物。
[2]前記酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)の重量平均分子量が30,000以上である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]前記酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)の融点(Tm)が、130~160℃である、[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
[4]前記溶剤法再生セルロース繊維(B)の平均繊維長が5~30mmである、[1]から[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5]前記ポリオレフィン樹脂(A)の総質量に対する、前記酸変性ポリプロピレン樹脂(A2)の割合が、0.5~5質量%である、[1]から[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6][1]から[5]のいずれかに記載の樹脂組成物の成形品。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、耐湿熱性に優れ、かつ機械強度も良好な成形品を提供できる樹脂組成物及びその製造方法と、前記樹脂組成物の成形品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例2の成形品のSEM写真である。
比較例1の成形品のSEM写真である。
比較例4の成形品のSEM写真である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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