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公開番号2025072051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2023182545
出願日2023-10-24
発明の名称電源システム
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02J 7/00 20060101AFI20250430BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】バルクコンデンサの電圧制御を行うための操作対象を切り替える際におけるUVやOVの発生を抑制できる電源システムを提供すること。
【解決手段】電源システムは、充電モード、給電モード、及び充電中給電モードの何れかの制御モードの下でDC-DCコンバータ及び電力変換器を操作する制御装置を備える。制御装置は、給電モードの下では電圧変換器を操作することによってバルク電圧制御を行い、充電モード及び充電中給電モードの下では電力変換器を操作することによってバルク電圧制御を行う。制御装置は、充給電要求が取得されたことに応じて制御モードを給電モードと充電中給電モードとの間で切り替える場合、充給電要求が取得されてからバルク電圧制御の操作対象がDC-DCコンバータと電力変換器のハーフPFC回路との間で切り替わるまでの間に、バルク電圧を充給電要求が取得された時点から所定幅昇圧させる。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
蓄電装置と、
前記蓄電装置と接続された電圧変換器と、
外部電源が接続可能なインレットと、
外部負荷が接続可能なアウトレットと、
前記インレット及び前記アウトレットと接続された電力変換器と、
前記電圧変換器と前記電力変換器とを接続する電力線に設けられたバルクコンデンサと、
前記外部電源により前記蓄電装置を充電する充電モード、前記外部負荷へ給電する給電モード、及び前記蓄電装置を充電しながら前記外部負荷に給電する充電中給電モードの何れかの制御モードの下で前記電圧変換器及び前記電力変換器を操作する制御装置と、を備える電源システムであって、
前記制御装置は、
前記蓄電装置の充電又は前記外部負荷への給電に対する充給電要求を取得する充給電要求取得部と、
前記給電モードの下では前記電圧変換器を操作することによって前記バルクコンデンサの電圧であるバルク電圧の電圧制御を行い、前記充電モード及び前記充電中給電モードの下では前記電力変換器を操作することによって前記電圧制御を行う充給電制御部と、を備え、
前記充給電制御部は、前記充給電要求が取得されたことに応じて前記制御モードを前記給電モードと前記充電中給電モードとの間で切り替える場合、前記充給電要求が取得されてから前記電圧制御の操作対象が前記電圧変換器と前記電力変換器との間で切り替わるまでの間に、前記バルク電圧を前記充給電要求が取得された時点から所定幅昇圧又は降圧させることを特徴とする電源システム。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
前記電力変換器は、
前記電力線に接続された2以上のスイッチングレグを含む第1コンバータ回路と、
前記第1コンバータ回路に対し並列になるように前記電力線に接続された1以上のスイッチングレグを含む第2コンバータ回路と、
前記第1及び第2コンバータ回路の両方を前記インレットに接続する第1接続状態と、前記第1及び第2コンバータ回路をそれぞれ前記インレット及び前記アウトレットに接続する第2接続状態と、で切替可能なスイッチ回路と、を備え、
前記制御装置は、前記充電モードの下では前記スイッチ回路を前記第1接続状態にし、前記給電モード及び前記充電中給電モードの下では前記スイッチ回路を前記第2接続状態にするスイッチ制御部をさらに備え、
前記充給電制御部は、
前記充電モードの下では、前記第1及び第2コンバータ回路によって構成されるフルPFC回路を、前記インレットを入力側とするPFCコンバータとして動作させることによって前記電圧制御を行い、
前記給電モードの下では、前記電圧変換器を操作することによって前記電圧制御を行い、
前記充電中給電モードの下では、前記第1コンバータ回路によって構成されるハーフPFC回路を前記PFCコンバータとして動作させることによって前記電圧制御を行い、
前記充給電制御部は、前記充給電要求が取得されたことに応じて前記制御モードを前記充電モードと前記充電中給電モードとの間で切り替える場合、前記充給電要求が取得されてから前記操作対象が前記フルPFC回路と前記ハーフPFC回路との間で切り替わるまでの間に、前記バルク電圧を前記充給電要求が取得された時点から所定幅昇圧又は降圧させることを特徴とする請求項1に記載の電源システム。
【請求項3】
前記充給電制御部は、
前記充電モードの下では、前記フルPFC回路を前記PFCコンバータとして動作させることによって前記電圧制御を行い、同時に前記電圧変換器を操作することによって前記蓄電装置に対する充電電流制御を行い、
前記給電モードの下では、前記電圧変換器を操作することによって前記電圧制御を行い、同時に前記バルクコンデンサを入力側とするインバータとして前記第2コンバータ回路を動作させることによって前記外部負荷に対する給電電流制御を行い、
前記充電中給電モードの下では、前記ハーフPFC回路を前記PFCコンバータとして動作させることによって前記電圧制御を行い、前記第2コンバータ回路を前記インバータとして動作させることによって前記給電電流制御を行い、同時に前記電圧変換器を操作することによって前記充電電流制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の電源システム。
【請求項4】
前記充給電制御部は、前記制御モードを前記充電モードから前記充電中給電モードに移行する場合、前記第1コンバータ回路を前記PFCコンバータとして動作させ続けながら前記第2コンバータ回路を前記インバータとして動作させ始めることを特徴とする請求項3に記載の電源システム。
【請求項5】
前記充給電制御部は、前記制御モードを前記充電中給電モードから前記充電モードに移行する場合、前記第1コンバータ回路を前記PFCコンバータとして動作させ続けながら前記第2コンバータ回路を前記PFCコンバータとして動作させ始めることを特徴とする請求項3に記載の電源システム。
【請求項6】
前記充給電制御部は、前記制御モードを前記給電モードから前記充電中給電モードに移行する場合、前記第2コンバータ回路を前記インバータとして動作させ続けながら前記第1コンバータ回路を前記PFCコンバータとして動作させ始めることを特徴とする請求項3に記載の電源システム。
【請求項7】
前記充給電制御部は、前記制御モードを前記充電中給電モードから前記給電モードに移行する場合、前記第2コンバータ回路を前記インバータとして動作させ続けながら前記第1コンバータ回路の動作を停止させることを特徴とする請求項3に記載の電源システム。
【請求項8】
前記充給電制御部は、前記制御モードを切り替える前後の前記操作対象をそれぞれ切替前操作対象及び切替後操作対象と定義した場合、前記充給電要求が取得されてから前記操作対象が前記切替前操作対象から前記切替後操作対象に切り替わるまでの間に、前記切替前操作対象を操作することによって前記バルク電圧を前記充給電要求が取得された時点から所定幅昇圧又は降圧させることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の電源システム。
【請求項9】
前記制御装置は、前記電圧制御におけるバルク電圧目標値を設定する目標値設定部をさらに備え、
前記充給電制御部は、前記電圧制御では前記バルク電圧が前記バルク電圧目標値になるように前記操作対象を操作し、
前記目標値設定部は、前記充給電要求が取得されてから前記操作対象が前記切替前操作対象から前記切替後操作対象に切り替わるまでの間に、前記バルク電圧目標値を前記充給電要求が取得された時点から所定のオフセット値だけ上昇又は下降させることを特徴とする請求項8に記載の電源システム。
【請求項10】
前記制御装置は、前記外部負荷に対する給電電流を取得する給電電流取得部をさらに備え、
前記目標値設定部は、前記制御モードを前記給電モードと前記充電中給電モードとの間で切り替える場合、前記給電電流に応じて前記オフセット値を変更することを特徴とする請求項9に記載の電源システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電源システムに関する。より詳しくは、インレットに接続された外部電源による蓄電装置の充電と、アウトレットに接続された外部負荷への給電と、を同時に行うことができる電源システムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギの効率化に貢献する二次電池を搭載するモビリティにおける充給電に関する研究開発が行われている。
【0003】
特許文献1には、車両に搭載された蓄電池と、外部の交流電源に接続可能な充電端子と、充電端子から入力される交流電力を直流電力に変換して蓄電池に充電する充電装置と、外部の交流負荷を接続可能な放電端子と、蓄電池からの直流電力を交流電力に変換して放電端子から出力する給電装置と、を備える車両用電力制御装置が示されている。特許文献1に示された車両用電力制御装置によれば、充電端子及び放電端子にそれぞれ外部の交流電源及び交流負荷を接続することにより、蓄電池を充電しながら交流負荷に給電をすることができるので、ユーザの利便性を向上することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5578209号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで蓄電装置への充電や外部負荷への給電を安定して行うためには、蓄電装置とインレットとアウトレットとを接続する電力回路に設けられたバルクコンデンサの電圧を所定電圧に維持する電圧制御を行う必要がある。またこのようなバルクコンデンサの電圧制御は、バルクコンデンサに接続された様々なコンバータ回路を制御装置によって操作することによって行う場合が多い。
【0006】
また充電時と給電時とでは電力回路における電力の流れが異なることから、例えば給電している最中に充電を開始しようとすると、バルクコンデンサの電圧制御を行うために操作するコンバータ回路を切り替える必要がある。
【0007】
しかしながらこのように電圧制御を行うための操作対象を切り替える際、一時的に電圧制御を停止する期間が長引くと、バルクコンデンサの電圧が所定の下限閾値を下回る“UV(Under Voltage)”と呼称される現象が生じてしまう場合がある。またこのようなUVが生じない場合であっても、新たな操作対象を用いた電圧制御を開始した直後に、バルクコンデンサの電圧が所定の上限閾値を上回る“OV(Over Voltage)”と呼称される現象が生じてしまうおそれがある。制御装置は、このようなUVやOVが生じると、電力回路に異常が生じたと判定し、実行中の充給電を停止する場合があるため、このようなUVやOVの発生は抑制することが好ましい。
【0008】
本発明は、バルクコンデンサの電圧制御を行うための操作対象を切り替える際におけるUVやOVの発生を抑制できる電源システムを提供することを目的とし、ひいてはエネルギの効率化に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明に係る電源システム(例えば、後述の電源システム1)は、蓄電装置(例えば、後述の高電圧バッテリB)と、前記蓄電装置と接続された電圧変換器(例えば、後述のDC-DCコンバータ3)と、外部電源(例えば、後述の外部交流電源EP,EP´)が接続可能なインレット(例えば、後述のインレット4)と、外部負荷(例えば、後述の外部交流負荷EL)が接続可能なアウトレット(例えば、後述のアウトレット5)と、前記インレット及び前記アウトレットと接続された電力変換器(例えば、後述の電力変換器6)と、前記電圧変換器と前記電力変換器とを接続する電力線(例えば、後述の電力線21,22)に設けられたバルクコンデンサ(例えば、後述のバルクコンデンサ23)と、前記外部電源により前記蓄電装置を充電する充電モード、前記外部負荷へ給電する給電モード、及び前記蓄電装置を充電しながら前記外部負荷に給電する充電中給電モードの何れかの制御モードの下で前記電圧変換器及び前記電力変換器を操作する制御装置(例えば、後述の制御装置8)と、を備え、前記制御装置は、前記蓄電装置の充電又は前記外部負荷への給電に対する充給電要求を取得する充給電要求取得部(例えば、後述の充電/給電要求取得部81)と、前記給電モードの下では前記電圧変換器を操作することによって前記バルクコンデンサの電圧であるバルク電圧の電圧制御を行い、前記充電モード及び前記充電中給電モードの下では前記電力変換器を操作することによって前記電圧制御を行う充給電制御部(例えば、後述の充給電制御部85)と、を備え、前記充給電制御部は、前記充給電要求が取得されたことに応じて前記制御モードを前記給電モードと前記充電中給電モードとの間で切り替える場合、前記充給電要求が取得されてから前記電圧制御の操作対象が前記電圧変換器と前記電力変換器との間で切り替わるまでの間に、前記バルク電圧を前記充給電要求が取得された時点から所定幅昇圧又は降圧させることを特徴とする。
【0010】
(2)この場合、前記電力変換器は、前記電力線に接続された2以上のスイッチングレグ(例えば、後述の第1スイッチングレグ61及び第4スイッチングレグ64)を含む第1コンバータ回路(例えば、後述の第1コンバータ回路71)と、前記第1コンバータ回路に対し並列になるように前記電力線に接続された1以上のスイッチングレグ(例えば、後述の第2スイッチングレグ62及び第3スイッチングレグ63)を含む第2コンバータ回路(例えば、後述の第2コンバータ回路72)と、前記第1及び第2コンバータ回路の両方を前記インレットに接続する第1接続状態と、前記第1及び第2コンバータ回路をそれぞれ前記インレット及び前記アウトレットに接続する第2接続状態と、で切替可能なスイッチ回路(例えば、後述のスイッチ回路65)と、を備え、前記制御装置は、前記充電モードの下では前記スイッチ回路を前記第1接続状態にし、前記給電モード及び前記充電中給電モードの下では前記スイッチ回路を前記第2接続状態にするスイッチ制御部(例えば、後述のスイッチ制御部84)をさらに備え、前記充給電制御部は、前記充電モードの下では、前記第1及び第2コンバータ回路によって構成されるフルPFC回路を、前記インレットを入力側とするPFCコンバータとして動作させることによって前記電圧制御を行い、前記給電モードの下では、前記電圧変換器を操作することによって前記電圧制御を行い、前記充電中給電モードの下では、前記第1コンバータ回路によって構成されるハーフPFC回路を前記PFCコンバータとして動作させることによって前記電圧制御を行い、前記充給電制御部は、前記充給電要求が取得されたことに応じて前記制御モードを前記充電モードと前記充電中給電モードとの間で切り替える場合、前記充給電要求が取得されてから前記操作対象が前記フルPFC回路と前記ハーフPFC回路との間で切り替わるまでの間に、前記バルク電圧を前記充給電要求が取得された時点から所定幅昇圧又は降圧させることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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