TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025084167
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-03
出願番号
2023197832
出願日
2023-11-22
発明の名称
窒化ケイ素質焼結体、および窒化ケイ素質放熱基板
出願人
日本特殊陶業株式会社
代理人
弁理士法人プロスペック特許事務所
主分類
C04B
35/587 20060101AFI20250527BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】高い熱伝導率と高強度を両立した窒化ケイ素質焼結体および窒化ケイ素質放熱基板を提供する。
【解決手段】窒化ケイ素質粒子と前記窒化ケイ素質粒子を取り囲む粒界相から主に成る窒化ケイ素質焼結体であって、前記窒化ケイ素質焼結体の断面において、前記粒界相の面積は、全体の面積に対し1%以上10%以下の範囲にあり、前記粒界相は非晶質領域Aと結晶質領域Cから成り、前記粒界相の面積に対する前記結晶質領域Cの面積比C/(A+C)×100は20%以上70%以下の範囲にあり、前記結晶質領域Cを形成する結晶相は、少なくともM相、J相、モノシリケート相、ダイシリケート相の内の一つ以上を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
窒化ケイ素質粒子と前記窒化ケイ素質粒子を取り囲む粒界相から主に成る窒化ケイ素質焼結体であって、
前記窒化ケイ素質焼結体の断面において、前記粒界相の面積は、全体の面積に対し1%以上10%以下の範囲にあり、
前記粒界相は非晶質領域Aと結晶質領域Cから成り、前記粒界相の面積に対する前記結晶質領域Cの面積比C/(A+C)×100は20%以上70%以下の範囲にあり、
前記結晶質領域Cを形成する結晶相は、少なくともM相、J相、モノシリケート相、ダイシリケート相の内の一つ以上を含むことを特徴とする、窒化ケイ素質焼結体。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
Alの含有量が0ppmより大きく650ppm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の窒化ケイ素質焼結体。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の窒化ケイ素質焼結体からなることを特徴とする、窒化ケイ素質放熱基板。
【請求項4】
熱伝導率が85W/mK以上であることを特徴とする、請求項3に記載の窒化ケイ素質放熱基板。
【請求項5】
曲げ強度が500MPa以上であることを特徴とする、請求項3に記載の窒化ケイ素質放熱基板。
【請求項6】
前記窒化ケイ素質放熱基板の一方の主面に垂直な方向の厚みは、220μm以上690μm以下であることを特徴とする、請求項3に記載の窒化ケイ素質放熱基板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化ケイ素質焼結体、および窒化ケイ素質放熱基板に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
窒化ケイ素は高い熱伝導率と強度を有する事から、EV(Electric Vehicle)やHV(Hybrid Vehicle)に搭載されるインバーター用パワーモジュールの絶縁性放熱基板として注目されている。従来、絶縁性の放熱基板材料としては窒化アルミニウムが多く用いられてきたが、EVなどの大電流用パワーモジュールの場合、250℃程度まで高温化し、接合された銅などの金属との熱膨張差から基板に大きな熱応力が発生し、強度の低い窒化アルミニウムはクラックや割れが発生してしまっていた。その為、熱伝導は窒化アルミニウムには劣るものの、一般的な絶縁性セラミックスの中では高熱伝導であり、更に高い強度を有する窒化ケイ素の採用が進んでいる。
【0003】
特許文献1には、MgとCeの酸化物をMgOとCeO
2
換算で重量比5:4~4:1の範囲で両者を合計で5~15重量%含み、残部が窒化ケイ素よりなる窒化ケイ素セラミックスで、窒化ケイ素結晶粒が短軸径1μm以下の針状粒で粒界が非晶質であり、気孔率が0.5%以下であることを特徴とする窒化ケイ素セラミックス材料が開示されている。
【0004】
特許文献2には、窒化ケイ素と、焼結助剤で形成される粒界相とからなる窒化ケイ素焼結体であって、前記粒界相がアモルファス構造である窒化ケイ素焼結体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平7-267735号公報
特開2022-166444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1または特許文献2に記載されている窒化ケイ素焼結体は、窒化ケイ素粒子と粒界相から成る焼結体に関するものであり、粒界相が主に非晶質で構成される。この狙いは強度の向上であり、粒界の強化やボイドを非晶質が充填するなどのメカニズムにより、強度は少なくとも600MPa以上となることが記載されている。
【0007】
窒化ケイ素は、理論熱伝導値が200W/mKを超える報告があるなど、高熱伝導材料である。窒化ケイ素材料の熱伝導率が高い程、放熱性は良くなる。一方、一般的に非晶質相の熱伝導率は低く、高々1W/mK程度であると云われる。特許文献1または特許文献2記載の技術のように、粒界相が非晶質に占められる場合、窒化ケイ素材料の熱伝導率は低下するため、放熱基板として満足な放熱特性を発揮できないと考えられる。
【0008】
本発明者らは、鋭意研究の結果、粒界相を含む窒化ケイ素質焼結体であっても、粒界相の面積率及び粒界相中の結晶質領域の面積比を所定の範囲にしつつ、結晶質領域を構成する結晶に特定の結晶が含まれるように調整することで、高い熱伝導率と高強度を両立した窒化ケイ素質焼結体が得られることを発見し、本発明を完成させた。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高い熱伝導率と高強度を両立した窒化ケイ素質焼結体および窒化ケイ素質放熱基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記の目的を達成するため、本発明の窒化ケイ素質焼結体は、以下の手段を講じた。すなわち、本発明の適用例の窒化ケイ素質焼結体は、窒化ケイ素質粒子と前記窒化ケイ素質粒子を取り囲む粒界相から主に成る窒化ケイ素質焼結体であって、前記窒化ケイ素質焼結体の断面において、前記粒界相の面積は、全体の面積に対し1%以上10%以下の範囲にあり、前記粒界相は非晶質領域Aと結晶質領域Cから成り、前記粒界相の面積に対する前記結晶質領域Cの面積比C/(A+C)×100は20%以上70%以下の範囲にあり、前記結晶質領域Cを形成する結晶相は、少なくともM相、J相、モノシリケート相、ダイシリケート相の内の一つ以上を含む。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
構築素材又は原材
1か月前
株式会社トクヤマ
水硬性組成物
23日前
東ソー株式会社
焼結体の製造方法
2日前
株式会社トクヤマ
窒化ケイ素基板
15日前
東ソー株式会社
焼結体の製造方法
2日前
花王株式会社
吹付工法
19日前
株式会社田中建設
製造プラント
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物
1か月前
東ソー株式会社
焼結体のリサイクル方法
1か月前
株式会社田中建設
固化材の製造方法
2か月前
デンカ株式会社
コンクリート用組成物
1か月前
デンカ株式会社
コンクリート用組成物
1か月前
花王株式会社
吹付用水硬性組成物
17日前
花王株式会社
粘土含有石膏スラリー
9日前
花王株式会社
水硬性粉体の製造方法
24日前
花王株式会社
水硬性組成物用分散剤
22日前
三井住友建設株式会社
水硬性硬化体
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物用混和剤
2日前
大光炉材株式会社
パッチング用耐火物
19日前
デンカ株式会社
接地抵抗低減剤
24日前
個人
漆喰材の製造方法、および、漆喰材
2か月前
花王株式会社
水硬性組成物用被膜養生剤
10日前
東ソー株式会社
焼結体、粉末、成形体、及び、仮焼体
1か月前
株式会社トクヤマ
塩化カリウムの回収方法
1か月前
東レ株式会社
炭素シートおよびガス拡散電極の製造方法
19日前
株式会社MARUWA
アルミナジルコニア焼結板
2か月前
花王株式会社
粘土含有石膏スラリー用分散剤
16日前
大光炉材株式会社
断熱性パッチング用耐火物
19日前
花王株式会社
粘土含有水硬性組成物用添加剤
9日前
花王株式会社
粘土含有水硬性組成物用分散剤
9日前
花王株式会社
粘土含有石膏スラリー用分散剤
23日前
グローバル・マテリアルリサーチ株式会社
セメント用分散剤
1か月前
株式会社トクヤマ
セメントクリンカの製造方法
1か月前
三井住友建設株式会社
水硬性硬化体とその製造方法
1か月前
グローバル・マテリアルリサーチ株式会社
水硬性セメント組成物
1か月前
続きを見る
他の特許を見る