TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025084667
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-03
出願番号
2024093446
出願日
2024-06-10
発明の名称
水性インクジェットインキ及び印刷物
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
C09D
11/30 20140101AFI20250527BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】難浸透性基材及び非浸透性基材に対する印刷であっても、白抜け及び混色にじみがなく、かつ、耐水性にも優れた印刷物が得られ、更には吐出安定性にも優れる、水性インクジェットインキを提供する。
【解決手段】顔料と、顔料分散樹脂と、界面活性剤と、水溶性有機溶剤と、バインダー樹脂とを含む、水性インクジェットインキであって、前記顔料分散樹脂が、架橋構造を有するポリマー及びブロックポリマーからなる群から選択される1種以上を含み、前記水溶性有機溶剤が、ヘキシレングリコールを含み、前記水性インクジェットインキ100g中に含まれる、前記顔料分散樹脂の含有量(g)及び前記バインダー樹脂の含有量(g)の総和をWR(g)、前記水性インクジェットインキ100g中に含まれる、前記顔料の含有量をWP(g)としたとき、WR/WPで表される値が1~7である、水性インクジェットインキ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
顔料と、顔料分散樹脂と、界面活性剤と、水溶性有機溶剤と、バインダー樹脂とを含む、水性インクジェットインキであって、
前記顔料分散樹脂が、架橋構造を有するポリマー及びブロックポリマーからなる群から選択される1種以上を含み、
前記水溶性有機溶剤が、ヘキシレングリコールを含み、
前記水性インクジェットインキ100g中に含まれる、前記顔料分散樹脂の含有量(g)及び前記バインダー樹脂の含有量(g)の総和をWR(g)、前記水性インクジェットインキ100g中に含まれる、前記顔料の含有量をWP(g)としたとき、WR/WPで表される値が1~7である、水性インクジェットインキ。
続きを表示(約 350 文字)
【請求項2】
前記ヘキシレングリコールの含有量が、前記水性インクジェットインキに含まれる前記水溶性有機溶剤の含有量の総量に対して、5~90質量%である、請求項1に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項3】
前記界面活性剤が、アセチレンジオール系界面活性剤を含む、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項4】
前記水溶性有機溶剤が、更に、炭素数2~5のジオール類を含む、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項5】
更に、ワックスを含む、請求項1または2に記載の水性インクジェットインキ。
【請求項6】
請求項1または2に記載の水性インクジェットインキを、印刷基材に印刷してなる印刷物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、水性インクジェットインキ、及び、当該水性インクジェットインキを用いて製造される印刷物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
小ロット印刷及び印刷コスト低減のニーズの高まりに伴い、製版を必要としない、デジタル印刷方式の普及が急速に進んでいる。
【0003】
上記デジタル印刷方式の一例として、インクジェット印刷方式が挙げられる。インクジェット印刷方式では、微細なノズルからインキの液滴を吐出し、インキを印刷基材(本開示では、単に「基材」とも称する)に付与することによって、当該印刷基材上に画像及び/または文字を形成する。インクジェット印刷方式は、印刷装置の操作が容易であり、かつ印刷時の騒音が小さいといった特徴を有している。そのため、デジタル印刷方式の中でも当該インクジェット印刷方式を採用した印刷装置(インクジェットプリンタ)の需要が高い。
【0004】
なお本開示では、印刷基材と、印刷基材上にインキの印刷によって形成された画像及び/または文字とを総称して「印刷物」という。上記「画像」には、ベタ画像及び市松模様画像等のシームレス画像も含まれる。
【0005】
インクジェット印刷方式で使用されるインキ(本開示では、「インクジェットインキ」と称する)は、その組成によって、溶剤型、水性型、紫外線硬化型等に分類される。一方、近年、ヒト及び環境に対して有害である原料の使用を規制する動きが加速している。それに伴い、上記原料を使用する溶剤型インクジェットインキ及び紫外線硬化型インクジェットインキではなく、水性型インクジェットインキ(本開示では、単に「水性インクジェットインキ」とも称する)を求める声が高まっている。
【0006】
また最近では、インクジェットヘッドの性能の向上に伴い、民生用途のみならず、産業印刷用途においても、インクジェット印刷方式の利用拡大が進んでいる。特に、商業印刷市場及び包装(ラベル・パッケージ)印刷市場では、オフセット印刷方式、グラビア印刷方式等の有版印刷方式からの、インクジェット印刷方式への置き換えが、積極的に検討されている。
【0007】
しかしながら、従来、コート紙及びアート紙等の難浸透性基材、ならびに、フィルム等の非浸透性基材に対して水性インクジェットインキを用いてベタ印刷物(印字率100%の印刷物)を作製した場合、有版印刷方式と同等の印刷画質を有する印刷物を得ることは難しかった。具体的には、水性インクジェットインキを用いてベタ印刷物を作製した場合、当該水性インクジェットインキが印刷基材上に乗らない箇所が生じる「白抜け」と呼ばれる現象が発生しやすい。また、異なる色を有する水性インクジェットインキ同士が混ざってしまう「混色にじみ(ブリーディング)」と呼ばれる現象が発生しやすい。これらの現象は、水性インクジェットインキの主溶媒である水が、特異的に高い表面張力を有するため、上記基材に対する水性インクジェットインキの濡れ性、特に、マイクロ秒(μs)オーダーでの濡れ性が悪いことに起因している。
【0008】
一般的に、印刷基材に対する濡れ性の向上のため、疎水性の有機溶剤及び/または界面活性剤を用いることが多い。しかしながら、これらの成分は、水に対する溶解性が悪いため、泡が立ちやすいことから、ノズル抜けの一因となり得る気泡が発生しやすい。更には、これらの成分が、インクジェットヘッドのノズル端面に形成される気液界面に配向することで、当該気液界面を不安定化させ、水性インクジェットインキのメニスカスが不安定化する、といった問題点が存在する。これらの問題点は、特に、印刷開始直後のノズル抜け(ノズルから水性インクジェットインキが吐出されない現象)の発生につながりやすい。また、インクジェットヘッドの構造上、ノズルの直径は数十マイクロメートルと非常に小さい。特に、長時間印刷を休止した場合、水性インクジェットインキ中の液体成分(水、有機溶剤等)が上記ノズル端面から揮発する一方で、フレッシュな水性インクジェットインキがインクジェットヘッドに十分に供給されないことがある。そうなると、ノズル端面近傍に存在する水性インクジェットインキにおいて、固形分の上昇、及び/または、沸点の高い有機溶剤の存在比率上昇が起こり、固体成分(顔料、樹脂等)の凝集及び不溶化等による粘度上昇、そして、当該粘度上昇に伴うノズル抜けが発生しやすくなる。
【0009】
なお、本開示では、印刷開始直後の吐出安定性を「初発の吐出安定性」と称し、長時間の印刷休止後の吐出安定性を「待機吐出性」とも称する。
【0010】
一方、特に包装印刷市場では、水が付着した印刷物を指等で擦っても、乾燥後のインキ膜が剥がれ落ちないようにする必要がある。すなわち、上記乾燥後のインキ膜には、ある程度の耐水性が求められる。水溶性の原料を多く含む水性インクジェットインキにおいて、乾燥後のインキ膜に耐水性を持たせるためには、例えば、質量平均分子量の大きなバインダー樹脂を用いて、乾燥後のインキ膜を強固な連続膜にする必要がある。一方で、一定量以上のバインダー樹脂が印刷前(液体)の水性インクジェットインキに含まれると、不具合が生じやすい。具体的には、水性インクジェットインキ中で、上記バインダー樹脂同士、あるいは、当該バインダー樹脂とその他樹脂(例えば後述する、遊離している顔料分散樹脂)とが相互作用を起こし、吐出安定性を悪化させる、及び/または、界面活性剤の気液界面への配向を部分的に阻害する、といった問題を起こす恐れがある。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
消火塗料
1か月前
個人
粘着テープ
1か月前
ベック株式会社
被覆材
1か月前
ベック株式会社
水性被覆材
今日
ベック株式会社
水性被覆材
今日
日榮新化株式会社
粘着テープ
2か月前
ぺんてる株式会社
固形描画材
1か月前
アイカ工業株式会社
パテ組成物
1か月前
三商株式会社
屋外用塗料組成物
1か月前
東ソー株式会社
ホットメルト接着剤
2か月前
日榮新化株式会社
掲示パネルセット
2か月前
株式会社エフコンサルタント
被覆材
1か月前
ぺんてる株式会社
水性インキ組成物
19日前
アイカ工業株式会社
塗材仕上げ工法
2か月前
artience株式会社
印刷インキ
今日
日本特殊塗料株式会社
塗り床材組成物
2か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
1日前
アイカ工業株式会社
光硬化型圧着組成物
2か月前
コニシ株式会社
プライマー組成物
2か月前
JNC株式会社
光硬化型導電性ペースト
8日前
デンカ株式会社
蛍光体
2か月前
株式会社大阪ソーダ
撥水撥油性表面処理剤
2か月前
デンカ株式会社
蛍光体
2か月前
花王株式会社
レオロジー改質剤
1か月前
アイカ工業株式会社
バランスウエイト用組成物
2か月前
個人
レンズ用防曇剤
22日前
デンカ株式会社
蛍光体粉末
1か月前
TOTO株式会社
設備
2か月前
日東電工株式会社
粘着シート
11日前
大日本印刷株式会社
塗工液及び容器
2か月前
花王株式会社
液状レオロジー改質剤
1か月前
TOTO株式会社
部材
2か月前
旭化成株式会社
包装材
26日前
エスケー化研株式会社
吸熱性組成物及び吸熱ボード
2か月前
日東電工株式会社
表面保護シート
1か月前
御国色素株式会社
黒色顔料及び黒色顔料分散液
1か月前
続きを見る
他の特許を見る