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公開番号2025086988
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201318
出願日2023-11-29
発明の名称プレス成形方法およびプレス成形装置
出願人トヨタ車体株式会社
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類B21D 24/12 20060101AFI20250603BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約【課題】金属素板の材料歩留まりを向上させるのに有効なプレス成形技術を提供する。
【解決手段】プレス成形方法は、金属素板1をパネルに成形するものである。このプレス成形方法によれば、金属素板1の幅方向Xの両端部1a,1bのうちの一端部1aをダイ20とブランクホルダ30で挟持し且つ他端部1bを第1部材51と第2部材52で挟持した状態で、第1部材51及び第2部材52を一体で引張方向X1にスライドさせたのちに引張方向X1とは逆の引戻し方向X2にスライドさせ、第1部材51及び第2部材52の引戻し方向X2のスライドと並行してダイ20をポンチ10に向けてプレス成形方向Yに動かして金属素板1をダイ20とポンチ10でパネル2に成形する。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
金属素板をパネルに成形するプレス成形方法であって、
ポンチと、前記ポンチに対向して設けられるダイと、前記ダイの幅方向の両端部に対向して設けられるブランクホルダと、前記ダイに前記幅方向にスライド可能に設けられる第1部材と、前記ブランクホルダに前記幅方向にスライド可能に設けられる第2部材と、を用い、
前記金属素板の両端部のうちの一端部が前記ダイと前記ブランクホルダで挟持され且つ他端部が前記第1部材と前記第2部材で挟持された状態で、前記第1部材と前記第2部材を一体で引張方向にスライドさせたのちに前記引張方向とは逆の引戻し方向にスライドさせ、前記第1部材及び前記第2部材の前記引戻し方向のスライドと並行して或いは前記引戻し方向のスライド完了後に前記ダイを前記ポンチに向けてプレス成形方向に動かして前記金属素板を前記ダイと前記ポンチで前記パネルに成形する、プレス成形方法。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記第1部材及び前記第2部材の前記引張方向の第1スライド量と前記引戻し方向の第2スライド量とが同じである、請求項1に記載のプレス成形方法。
【請求項3】
前記金属素板のプレス成形時の板厚減少率の管理基準値に基づいて前記第1スライド量を設定する、請求項2に記載のプレス成形方法。
【請求項4】
金属素板をパネルに成形するプレス成形装置であって、
ポンチと、
前記ポンチに対向して設けられるダイと、
前記ダイの幅方向の両端部に対向して設けられるブランクホルダと、
前記ダイをプレス成形方向に動かす第1駆動機構部と、
前記ダイに前記幅方向にスライド可能に設けられる第1部材と、前記ブランクホルダに前記幅方向にスライド可能に設けられる第2部材と、を有し、前記金属素板の両端部のうちの一端部が前記ダイと前記ブランクホルダで挟持され且つ他端部が前記第1部材と前記第2部材で挟持された状態で、前記第1部材と前記第2部材を一体で引張方向にスライドさせたのちに前記引張方向とは逆の引戻し方向にスライドさせる第2駆動機構部と、
前記第1駆動機構部と前記第2駆動機構部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記第2駆動機構部による前記第1部材及び前記第2部材の前記引戻し方向のスライドと並行して或いは前記引戻し方向のスライド完了後に前記第1駆動機構部によって前記ダイを前記ポンチに向けてプレス成形方向に動かして前記金属素板を前記ダイと前記ポンチで前記パネルに成形する、プレス成形装置。
【請求項5】
前記第1部材及び前記第2部材の前記引張方向の第1スライド量と前記引戻し方向の第2スライド量とが同じである、請求項4に記載のプレス成形装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記金属素板のプレス成形時の板厚減少率の管理基準値に基づいて前記第2駆動機構部による前記第1スライド量を設定する、請求項5に記載のプレス成形装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プレス成形方法およびプレス成形装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、従来の絞り成形方法が開示されている。この絞り成形方法は、ダイの外周部とシワ押さえ部とによって金属素板の外縁部を把持すると共に、絞りビードを介して金属素板に張力を掛けながら、ポンチとダイが近接して金属素板を所定の形状に絞り成形する方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-162536号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の開示の絞り成形方法のように、金属素板が単に成り行きで伸ばされる成形方法では、伸び割れが発生しないように成形完了時の板厚減少率に余裕を持たせるのが一般的である。すなわち、従来工法では、金属素板の伸び代を残して実際の板厚減少率が伸び割れの限界値を大幅に下回るように設定される。この場合、本来であれば金属素板の板厚減少率を極力上げることができるのにもかかわらず、金属素板の伸び代を残すことで金属素板を十分に活用することができず材料歩留まりが低いという問題がある。したがって、この種のプレス成形技術では、金属素板の材料歩留まりを改善する余地がある。
【0005】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、金属素板の材料歩留まりを向上させるのに有効なプレス成形技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、
金属素板をパネルに成形するプレス成形方法であって、
ポンチと、前記ポンチに対向して設けられるダイと、前記ダイの幅方向の両端部に対向して設けられるブランクホルダと、前記ダイに前記幅方向にスライド可能に設けられる第1部材と、前記ブランクホルダに前記幅方向にスライド可能に設けられる第2部材と、を用い、
前記金属素板の両端部のうちの一端部が前記ダイと前記ブランクホルダで挟持され且つ他端部が前記第1部材と前記第2部材で挟持された状態で、前記第1部材と前記第2部材を一体で引張方向にスライドさせたのちに前記引張方向とは逆の引戻し方向にスライドさせ、前記第1部材及び前記第2部材の前記引戻し方向のスライドと並行して或いは前記引戻し方向のスライド完了後に前記ダイを前記ポンチに向けてプレス成形方向に動かして前記金属素板を前記ダイと前記ポンチで前記パネルに成形する、プレス成形方法、
にある。
【0007】
本発明の他の態様は、
金属素板をパネルに成形するプレス成形装置であって、
ポンチと、
前記ポンチに対向して設けられるダイと、
前記ダイの幅方向の両端部に対向して設けられるブランクホルダと、
前記ダイをプレス成形方向に動かす第1駆動機構部と、
前記ダイに前記幅方向にスライド可能に設けられる第1部材と、前記ブランクホルダに前記幅方向にスライド可能に設けられる第2部材と、を有し、前記金属素板の両端部のうちの一端部が前記ダイと前記ブランクホルダで挟持され且つ他端部が前記第1部材と前記第2部材で挟持された状態で、前記第1部材と前記第2部材を一体で引張方向にスライドさせたのちに前記引張方向とは逆の引戻し方向にスライドさせる第2駆動機構部と、
前記第1駆動機構部と前記第2駆動機構部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記第2駆動機構部による前記第1部材及び前記第2部材の前記引戻し方向のスライドと並行して或いは前記引戻し方向のスライド完了後に前記第1駆動機構部によって前記ダイを前記ポンチに向けて前記プレス成形方向に動かして前記金属素板を前記ダイと前記ポンチで前記パネルに成形する、プレス成形装置、
にある。
【発明の効果】
【0008】
上述の態様のプレス成形方法またはプレス成形装置では、先ず、金属素板の一端部をダイとブランクホルダで挟持し、金属素板の他端部を第1部材と第2部材で挟持した状態で、金属素板の他端部を第1部材と第2部材で引張方向に引っ張る。これにより、金属素板が塑性変形によって全体的に引張方向に伸びる。その後、金属素板の他端部を第1部材と第2部材で挟持したままの状態で、金属素板の他端部を第1部材と第2部材で引張方向とは逆の引戻し方向に引戻す。そして、金属素板の他端部を引戻すタイミングに合わせて、或いは金属素板の他端部を引戻した後に、ダイをポンチに向けてプレス成形方向に動かす。これにより、金属素板をダイとポンチでパネルに成形する。
【0009】
上述の態様のプレス成形方法またはプレス成形装置によれば、金属素板を成形初期の段階で必要且つ可能な分だけ意図的に伸ばした後に、ダイとポンチによる実質的なプレス成形を行うことができる。これにより、金属素板をプレス成形時に単に成り行きで伸ばすような従来工法に比べると、余裕のある伸び代を有効的に使って金属素板を成形初期の段階で伸ばすことができ、金属素板の板厚減少率を上げることができる。したがって、所定の大きさの金属素板に対してプレス成形後のパネルを大きくすることができ、或いは、所定の大きさのパネルを得るための金属素板の大きさを抑えることができる。これにより、従来工法に比べて金属素板の材料歩留まりが良くなる。
【0010】
以上のごとく、上述の各態様によれば、金属素板の材料歩留まりを向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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