TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025088091
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023202548
出願日2023-11-30
発明の名称周波数シンセサイザのスプリアスを低減させる方法及びプログラム
出願人日本電波工業株式会社
代理人弁理士法人創光国際特許事務所
主分類H03L 7/16 20060101AFI20250604BHJP(基本電子回路)
要約【課題】周波数シンセサイザの出力信号に含まれるスプリアスの信号強度を簡便に抑制できるようにする。
【解決手段】周波数シンセサイザから出力される出力信号に発生するM次スプリアスの周波数と出力信号の周波数との周波数差を特定してプロットした第1スプリアス特性データを生成するステップと、出力信号の周波数ごとに周波数差が最も小さくなるデータを抽出して、第2スプリアス特性データを生成するステップと、複数の逓倍器に対応する複数の前記第2スプリアス特性データを生成するステップと、出力信号の周波数ごとに周波数差が最も大きくなるデータを抽出して、第3スプリアス特性データを生成するステップと、DDSに接続する逓倍器を特定するステップとを有する、方法。
【選択図】図4


特許請求の範囲【請求項1】
コンピュータが実行する周波数シンセサイザのスプリアスを低減させる方法であって、
前記周波数シンセサイザは、
クロック信号を出力するクロック信号源と、
前記クロック信号源から出力された前記クロック信号に基づいてDDS信号を出力するDDSと、
互いに異なる逓倍数で入力した信号の周波数を逓倍する複数の逓倍器と、
複数の前記逓倍器のそれぞれに接続されている複数のバンドパスフィルタと、
入力した第1制御信号に応じて、前記DDSと、複数の前記逓倍器のうちいずれか1つの逓倍器とを接続する第1切換部と
を備え、
前記スプリアスを低減させる方法は、
前記周波数シンセサイザから出力される出力信号の周波数に対する、前記DDS信号に含まれる所定の次数以下のM次高調波(Mは2以上かつ所定の数以下の整数)に起因して前記出力信号に発生するM次スプリアスの周波数と前記出力信号の周波数との周波数差を特定してプロットした第1スプリアス特性データを生成するステップと、
前記第1スプリアス特性データにおいて、前記出力信号の周波数ごとに前記周波数差が最も小さくなるデータを抽出して、第2スプリアス特性データを生成するステップと、
複数の前記逓倍器ごとに、前記第1スプリアス特性データを生成するステップと前記第2スプリアス特性データを生成するステップとを繰り返して、複数の前記逓倍器に対応する複数の前記第2スプリアス特性データを生成するステップと、
複数の前記第2スプリアス特性データを同一のグラフに描画した周波数特性データにおいて、前記出力信号の周波数ごとに前記周波数差が最も大きくなるデータを抽出して、第3スプリアス特性データを生成するステップと、
前記第3スプリアス特性データに基づき、複数の前記逓倍器のうち、前記周波数シンセサイザの前記出力信号の周波数に対応して前記DDSに接続する前記逓倍器を特定するステップと
を有する、方法。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記逓倍器を特定するステップにおいて、前記第3スプリアス特性データのうち前記周波数差が最大値を示すデータに対応する信号を出力する前記逓倍器を、前記DDSに接続する前記逓倍器として特定する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記逓倍器を特定するステップにおいて、前記第3スプリアス特性データのうち前記周波数差が所定の離調周波数を超えるデータに対応する信号を出力する前記逓倍器を、前記DDSに接続する前記逓倍器として特定する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
所定の前記離調周波数は、複数の前記バンドパスフィルタの通過周波数帯域の半値幅よりも大きい周波数である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1スプリアス特性データを生成するステップ、前記第2スプリアス特性データを生成するステップ、及び前記第3スプリアス特性データを生成するステップを、所定の複数のクロック周波数ごとに実行して複数の前記第3スプリアス特性データを生成するステップと、
複数の前記第3スプリアス特性データを同一のグラフに描画した周波数特性データにおいて、前記出力信号の周波数ごとに前記周波数差が最も大きくなるデータを抽出して、第4スプリアス特性データを生成するステップと、
前記第4スプリアス特性データに基づき、複数の前記逓倍器のうち、前記周波数シンセサイザの前記出力信号の周波数に対応して前記DDSに接続する前記逓倍器を特定するステップと
を更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
コンピュータにより実行されると、前記コンピュータに請求項1から5のいずれか一項に記載の方法を実行させる、プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、周波数シンセサイザのスプリアスを低減させる方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ダイレクトデジタルシンセサイザ(DDS:Direct Digital Synthesizer)を用いて、所定の複数の周波数の信号を切り換えて出力する周波数シンセサイザが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-176667号公報
特開2016-76915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
DDSの出力信号には、当該信号の周波数の高調波に起因するスプリアスが含まれている。スプリアスは、エイリアシングにより、DDSの出力信号の周波数の近傍に発生することがある。この場合、SAWフィルタ等の通過帯域が数MHz程度の狭帯域フィルタを用いても、スプリアスの信号強度を低減させることが困難になることがあり、当該出力信号に基づいて動作する機器の性能劣化等を引き起こすおそれがあった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、周波数シンセサイザの出力信号に含まれるスプリアスの信号強度を簡便に抑制できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様においては、コンピュータが実行する周波数シンセサイザのスプリアスを低減させる方法であって、前記周波数シンセサイザは、クロック信号を出力するクロック信号源と、前記クロック信号源から出力された前記クロック信号に基づいてDDS信号を出力するDDSと、互いに異なる逓倍数で入力した信号の周波数を逓倍する複数の逓倍器と、複数の前記逓倍器のそれぞれに接続されている複数のバンドパスフィルタと、入力した第1制御信号に応じて、前記DDSと、複数の前記逓倍器のうちいずれか1つの逓倍器とを接続する第1切換部とを備え、前記スプリアスを低減させる方法は、前記周波数シンセサイザから出力される出力信号の周波数に対する、前記DDS信号に含まれる所定の次数以下のM次高調波(Mは2以上かつ所定の数以下の整数)に起因して前記出力信号に発生するM次スプリアスの周波数と前記出力信号の周波数との周波数差を特定してプロットした第1スプリアス特性データを生成するステップと、前記第1スプリアス特性データにおいて、前記出力信号の周波数ごとに前記周波数差が最も小さくなるデータを抽出して、第2スプリアス特性データを生成するステップと、複数の前記逓倍器ごとに、前記第1スプリアス特性データを生成するステップと前記第2スプリアス特性データを生成するステップとを繰り返して、複数の前記逓倍器に対応する複数の前記第2スプリアス特性データを生成するステップと、複数の前記第2スプリアス特性データを同一のグラフに描画した周波数特性データにおいて、前記出力信号の周波数ごとに前記周波数差が最も大きくなるデータを抽出して、第3スプリアス特性データを生成するステップと、前記第3スプリアス特性データに基づき、複数の前記逓倍器のうち、前記周波数シンセサイザの前記出力信号の周波数に対応して前記DDSに接続する前記逓倍器を特定するステップとを有する、方法を提供する。
【0007】
前記逓倍器を特定するステップにおいて、前記第3スプリアス特性データのうち前記周波数差が最大値を示すデータに対応する信号を出力する前記逓倍器を、前記DDSに接続する前記逓倍器として特定してもよい。
【0008】
前記逓倍器を特定するステップにおいて、前記第3スプリアス特性データのうち前記周波数差が所定の離調周波数を超えるデータに対応する信号を出力する前記逓倍器を、前記DDSに接続する前記逓倍器として特定してもよい。
【0009】
所定の前記離調周波数は、複数の前記バンドパスフィルタの通過周波数帯域の半値幅よりも大きい周波数であってもよい。
【0010】
前記方法は、前記第1スプリアス特性データを生成するステップ、前記第2スプリアス特性データを生成するステップ、及び前記第3スプリアス特性データを生成するステップを、所定の複数のクロック周波数ごとに実行して複数の前記第3スプリアス特性データを生成するステップと、複数の前記第3スプリアス特性データを同一のグラフに描画した周波数特性データにおいて、前記出力信号の周波数ごとに前記周波数差が最も大きくなるデータを抽出して、第4スプリアス特性データを生成するステップと、前記第4スプリアス特性データに基づき、複数の前記逓倍器のうち、前記周波数シンセサイザの前記出力信号の周波数に対応して前記DDSに接続する前記逓倍器を特定するステップとを更に有してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日本電波工業株式会社
制御回路
19日前
日本電波工業株式会社
電子機器
1か月前
日本電波工業株式会社
バラン回路
19日前
日本電波工業株式会社
部品取付構造
19日前
日本電波工業株式会社
光学フィルタ
19日前
日本電波工業株式会社
演算処理回路
19日前
日本電波工業株式会社
信号生成装置
19日前
日本電波工業株式会社
信号生成装置
19日前
日本電波工業株式会社
ドライブ回路及び減衰装置
19日前
日本電波工業株式会社
音声再生装置及び音声再生方法
19日前
個人
電子式音響装置
2か月前
アズビル株式会社
電子回路
4か月前
株式会社大真空
音叉型圧電振動子
3か月前
株式会社大真空
音叉型圧電振動片
2か月前
株式会社大真空
音叉型圧電振動片
2か月前
日本電波工業株式会社
ウェハ
2か月前
日本電波工業株式会社
ウェハ
2か月前
日本電波工業株式会社
ウェハ
2か月前
台灣晶技股ふん有限公司
共振器
1か月前
太陽誘電株式会社
マルチプレクサ
1か月前
太陽誘電株式会社
弾性波デバイス
1か月前
株式会社大真空
音叉型圧電振動デバイス
2か月前
コーデンシ株式会社
複数アンプ回路
3か月前
ローム株式会社
半導体スイッチ
1か月前
ローム株式会社
半導体スイッチ
1か月前
住友理工株式会社
接触検知装置
3か月前
株式会社コルグ
電源装置
2か月前
矢崎総業株式会社
故障検出装置
2か月前
ローム株式会社
オシレータ回路
20日前
TDK株式会社
電子部品
4か月前
ローム株式会社
半導体集積回路
2か月前
株式会社ダイフク
搬送設備
1か月前
台灣晶技股ふん有限公司
パッケージ構造
1か月前
西部電機株式会社
入力回路及び切替方法
3か月前
株式会社村田製作所
弾性波フィルタ
27日前
株式会社村田製作所
マルチプレクサ
1か月前
続きを見る