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公開番号2025092812
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-23
出願番号2023208133
出願日2023-12-11
発明の名称排水処理方法
出願人王子ホールディングス株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C02F 1/44 20230101AFI20250616BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】本発明は、重金属含有排水から重金属を除去する排水処理方法において、膜閉塞が抑制された効率のよい排水処理方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、重金属含有排水に重量平均分子量が2000以下のキレート剤を添加し、重金属含有汚泥を得る工程と、重金属含有汚泥を分離除去するろ過処理工程とを含む、排水処理方法に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
重金属含有排水に重量平均分子量が2000以下のキレート剤を添加し、重金属含有汚泥を得る工程と、
前記重金属含有汚泥を分離除去するろ過処理工程とを含む、排水処理方法。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記ろ過処理工程が、精密ろ過膜又は限外ろ過膜を用いたろ過処理工程である、請求項1に記載の排水処理方法。
【請求項3】
前記精密ろ過膜又は前記限外ろ過膜が、クエン酸、次亜塩素酸及び塩酸よりなる群から選択される少なくとも1種を含む洗浄液で定期洗浄されたものである、請求項2の排水処理方法。
【請求項4】
前記重金属含有排水が、カドミウムを含む、請求項1に記載の排水処理方法。
【請求項5】
前記重金属含有排水が、火力発電所の排煙脱硫排水である、請求項4に記載の排水処理方法。
【請求項6】
前記キレート剤がピペラジン系ジチオカルバミン酸塩である、請求項1に記載の排水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排水処理方法に関する。具体的には、本発明は、重金属含有排水から重金属を除去するための排水処理方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
水資源を守るために、上水、排水、廃水、汚水などの様々な水から不純物成分を除去し、浄化水を得る水処理が求められている。例えば、イタイイタイ病の原因物質であるカドミウムのように、金属工業、非鉄金属第1次製錬・精製業、非鉄金属第2次製錬・精製業、溶融めっき業、水産食料品製造業の排水に含まれる重金属成分は、人の健康に影響を及ぼす可能性がある。このため、国連機関や日本国を含む各国で重金属に関する環境基準や排出基準が定められている。カドミウムは、国連機関による耐容摂取量の設定を受け、水質汚濁防止法の排水基準が0.03mg/L以下に強化された(非特許文献1)。
【0003】
重金属含有排水の処理方法としては、キレート剤を用いた処理方法が知られている。例えば、特許文献1には、重金属含有排水にキレート系重金属処理剤を加えて該排水中の重金属成分を除去するための該キレート系重金属処理剤の必要添加量を決定する方法において、該重金属含有排水のpHを、pH6~8の中性付近でpHの変動幅を±0.5以内に抑えながら該排水にキレート系重金属処理剤を添加し、このキレート系重金属処理剤の添加量と、このキレート系重金属処理剤の添加前後の該排水の酸化還元電位の変化量を測定し、この測定結果に基いて、前記必要添加量を決定する方法であって、前記キレート系重金属処理剤の添加量に対して、該酸化還元電位の変化量が最大となる時のキレート系重金属処理剤の添加量を必要添加量とすることを特徴とするキレート系重金属処理剤の必要添加量の決定方法が開示されている。また、特許文献2には、水産加工排水である原水を生物処理することによりCODが160mg/L以下の処理水を得る一次処理手段と、前記一次処理手段の下流に配置される前記処理水に無機凝集剤およびキレート剤を添加する手段と、前記無機凝集剤およびキレート剤を添加する手段の下流に配置される前記処理水に対して精密ろ過膜又は限外ろ過膜を用いたろ過である物理処理を行う手段を有し、前記一次処理手段の下流かつ前記物理処理を行う手段の上流に、前記処理水のpHを6から8に調整する手段を有する水処理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4811899号公報
特許第6015841号公報
【非特許文献】
【0005】
環境省「水質汚濁防止法に基づく排出水の排出、地下浸透水の浸透等の規制に係る項目の許容限度等の見直しについて(報告案)」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、高分子成分を含有するキレート剤は下流で行われるろ過処理において膜閉塞の原因となる場合があり問題となっていた。
【0007】
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、重金属含有排水から重金属を除去する排水処理方法において、膜閉塞が抑制された効率のよい排水処理方法を提供することを目的として検討を進めた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の具体的な態様の例を以下に示す。
【0009】
[1] 重金属含有排水に重量平均分子量が2000以下のキレート剤を添加し、重金属含有汚泥を得る工程と、
重金属含有汚泥を分離除去するろ過処理工程とを含む、排水処理方法。
[2] ろ過処理工程が、精密ろ過膜又は限外ろ過膜を用いたろ過処理工程である、[1]に記載の排水処理方法。
[3] 精密ろ過膜又は限外ろ過膜が、クエン酸、次亜塩素酸及び塩酸よりなる群から選択される少なくとも1種を含む洗浄液で定期洗浄されたものである、[2]の排水処理方法。
[4] 重金属含有排水が、カドミウムを含む、[1]~[3]のいずれかに記載の排水処理方法。
[5] 重金属含有排水が、火力発電所の排煙脱硫排水である、[1]~[4]のいずれかに記載の排水処理方法。
[6] キレート剤がピペラジン系ジチオカルバミン酸塩である、[1]~[5]のいずれかに記載の排水処理方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、重金属含有排水から重金属を除去する排水処理方法において、膜閉塞を抑制することができる。これにより、排水処理方法のコストを抑えつつ、効率良く排水処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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