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公開番号2025088369
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023203038
出願日2023-11-30
発明の名称排水処理システムおよび排水処理方法
出願人戸田建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C02F 1/66 20230101AFI20250604BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】燃焼時に酸素と反応して二酸化炭素と水とになる燃料を用いる燃焼機械から排気される排気ガスの処理と同時に、例えばセメント由来のアルカリ性の排水を適切に中和でき、アルカリ性の排水の中和処理を低コストで行うことができる排水処理システムおよび排水処理方法を提供する。
【解決手段】燃焼時に酸素と反応して二酸化炭素と水とになる燃料を用いる燃焼機械2から排気される排気ガスを含んだ空気A1に含まれるCO2を濃縮する濃縮装置5と、濃縮装置5にて濃縮したCO2を含む空気A2をアルカリ性の排水Dに供給する供給装置6と、を備える排水処理システムである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃焼時に酸素と反応して二酸化炭素と水とになる燃料を用いる燃焼機械から排気される排気ガスを含んだ空気に含まれる二酸化炭素を濃縮する濃縮装置と、
この濃縮装置にて濃縮した二酸化炭素を含む空気をアルカリ性の排水に供給する供給装置と、
を備えたことを特徴とする排水処理システム。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記燃料は、灯油である、
ことを特徴とする請求項1記載の排水処理システム。
【請求項3】
前記供給装置は、前記濃縮装置にて濃縮した二酸化炭素を含む空気を前記排水に曝気して前記排水を中和させる、
ことを特徴とする請求項1または2記載の排水処理システム。
【請求項4】
燃焼時に酸素と反応して二酸化炭素と水とになる燃料を用いる燃焼機械から排気される排気ガスを含んだ空気に含まれる二酸化炭素を濃縮する濃縮工程と、
この濃縮した二酸化炭素を含む空気をアルカリ性の排水に供給する供給工程と、
を備えたことを特徴とする排水処理方法。
【請求項5】
前記灯油として、灯油を用いる、
ことを特徴とする請求項4記載の排水処理方法。
【請求項6】
前記供給工程は、前記濃縮工程にて濃縮した二酸化炭素を含む空気を前記排水に曝気して前記排水を中和する、
ことを特徴とする請求項4または5記載の排水処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばセメント由来のアルカリ性の排水を処理する排水処理システムおよび排水処理方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
建設現場でセメントを用いて補修や打設を行った場合には、セメント由来のアルカリ性の排水が生じてしまう。そして、このアルカリ性の排水を一般河川等の公共用水域に放流するためには、このアルカリ性の排水を中和処理して排水基準値(pH5.8~8.6)にしなければならない。
【0003】
このことから、従来、コンジェネレーションシステムのガスエンジンからの燃焼排気ガスを利用して、セメント由来のアルカリ性の排水を中和処理するアルカリ性排水中和処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-189966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のアルカリ性排水中和処理装置では、コンジェネレーションシステムのガスエンジンの燃料として、一般に天然ガス、石油、LPガスなどの様々な燃料を用いるため、例えばNO

、SO

およびCOなどの有害物質を大量に含んだ燃焼排気ガスを発生させてしまうおそれがあるから、この燃焼排気ガスの処理が容易ではないという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として発明されたものであって、請求項1の発明は、燃焼時に酸素と反応して二酸化炭素と水とになる燃料を用いる燃焼機械から排気される排気ガスを含んだ空気に含まれる二酸化炭素を濃縮する濃縮装置と、この濃縮装置にて濃縮した二酸化炭素を含む空気をアルカリ性の排水に供給する供給装置と、を備えたことを特徴とする排水処理システムである。
請求項2の発明は、請求項1において、前記燃料は、灯油である、ことを特徴とする排水処理システムである。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記供給装置は、前記濃縮装置にて濃縮した二酸化炭素を含む空気を前記排水に曝気して前記排水を中和させる、ことを特徴とする排水処理システムである。
請求項4の発明は、燃焼時に酸素と反応して二酸化炭素と水とになる燃料を用いる燃焼機械から排気される排気ガスを含んだ空気に含まれる二酸化炭素を濃縮する濃縮工程と、この濃縮した二酸化炭素を含む空気をアルカリ性の排水に供給する供給工程と、を備えたことを特徴とする排水処理方法である。
請求項5の発明は、請求項4において、前記灯油として、灯油を用いる、ことを特徴とする排水処理方法である。
請求項6の発明は、請求項4または5において、前記供給工程は、前記濃縮工程にて濃縮した二酸化炭素を含む空気を前記排水に曝気して前記排水を中和する、ことを特徴とする排水処理方法である。
【発明の効果】
【0007】
請求項1または4の発明によれば、燃焼時に酸素と反応して二酸化炭素と水とになる燃料を用いる燃焼機械から排気される排気ガスは有害物質の含有量が非常に少ないため、この排気ガスを含んだ空気に含まれる二酸化炭素を濃縮してアルカリ性の排水に供給することにより、この排気ガスを含んだ空気に含まれる二酸化炭素の濃縮のための装置やシステムを簡略にできる。よって、灯油を燃料とする燃焼機械から排気される排気ガスの処理と同時に、例えばセメント由来のアルカリ性の排水を適切に中和でき、アルカリ性の排水の中和処理を低コストで行うことができる。
請求項2または4の発明によれば、灯油を燃料とする燃焼機械から排気される排気ガスは、ほぼ二酸化炭素と水から構成される。このため、この排気ガスを含んだ空気に含まれる二酸化炭素の濃縮のための装置やシステムを非常に簡素にでき、アルカリ性の排水の中和処理を非常に低コストで行うことができる。
請求項3または6の発明によれば、濃縮した二酸化炭素を含む空気をアルカリ性の排水に曝気させて、このアルカリ性の排水を中和させることにより、このアルカリ性の排水の中和処理を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係る排水処理システムのシステム構成図である。
上記排水処理システムによる処理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1は排水処理システムである。具体的に、この排水処理システム1は、例えばセメント由来のアルカリ性の排水Dを中和処理するための中和処理システムである。そして、排水処理システム1は、図1に示すように、灯油、好ましくはローサルファA重油(LSA重油:軽油90%に少量の残渣油を混ぜたもので、硫黄分「サルファ」0.5%以下)を燃料とする一般的な暖房機等の燃焼機械2から排気される排気ガスを用いて排水Dを中和処理する。ここで、この燃焼機械2は、例えば建設現場などに設置された暖房用であり、具体的には現場プラントの練り水加温用ボイラーなどが用いられる。
【0010】
なお、燃焼機械2にて用いる燃料としては、液体燃料、例えばC
11

24
~C
14

30
程度の灯油であればよく、燃焼時に酸素と反応してC
11

24
は、C
12

24
+12O

→12CO

+12H

Oとなる。その他、燃料としては、気体燃料、例えば都市ガス、天然ガス等でもよく、燃焼時に酸素と反応してメタン(CH

)は、CH

+2O

→CO

+2H

Oとなる。また、燃料としては、固体燃料、例えば石炭、コークスなどでもよい。要するに、燃焼時に酸素と反応してCO

(CO含む)と水とになる燃料を用いる燃焼機械2であれば、どのようなものであっても用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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