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公開番号2025094888
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2024109844
出願日2024-07-08
発明の名称水性インクジェットインキ及び印刷物
出願人artience株式会社
代理人
主分類C09D 11/322 20140101AFI20250618BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】再溶解性及び吐出安定性に優れ、かつ、様々な印刷基材に対する印刷画質に優れる水性インクジェットインキを提供する。
【解決手段】顔料粒子と、界面活性剤と、有機溶剤とを含む、水性インクジェットインキであって、前記顔料粒子が、顔料と、顔料分散樹脂とを含み、前記顔料分散樹脂が、架橋構造を有し、前記界面活性剤が、実測HLB値が6~9であるアセチレンジオール系界面活性剤(A-1)と、実測HLB値が8~14であるシロキサン系界面活性剤(A-2)とを含み、前記有機溶剤が、炭素数5~8のアルカンジオール(ただし、炭素数5~8の1,2-アルカンジオールを除く)、及び/または、特定の構造式で表される(ジ)プロピレングリコールモノアルキルエーテルを含む、水性インクジェットインキ。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
顔料粒子と、界面活性剤と、有機溶剤とを含む、水性インクジェットインキであって、
前記顔料粒子が、顔料と、顔料分散樹脂とを含み、
前記顔料分散樹脂が、架橋構造を有し、
前記界面活性剤が、実測HLB値が6~9であるアセチレンジオール系界面活性剤(A-1)と、実測HLB値が8~14であるシロキサン系界面活性剤(A-2)とを含み、
前記有機溶剤が、炭素数5~8のアルカンジオール(ただし、炭素数5~8の1,2-アルカンジオールを除く)、及び/または、下記一般式1で表されるグリコールモノエーテルを含む、水性インクジェットインキ。
一般式1:

1
-(O-CH(CH
3
)-CH
2

n
-OH
(一般式1中、R
1
は炭素数2~4のアルキル基であり、nは1または2である)
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
前記実測HLB値が8~14であるシロキサン系界面活性剤(A-2)が、ジェミニ型シロキサン系界面活性剤を含む、請求項1記載の水性インクジェットインキ。
【請求項3】
前記実測HLB値が8~14であるシロキサン系界面活性剤(A-2)が、両末端ポリエーテル変性シロキサン系界面活性剤(ただし、ジェミニ型シロキサン系界面活性剤であるものを除く)を含む、請求項1記載の水性インクジェットインキ。
【請求項4】
前記実測HLB値が8~14であるシロキサン系界面活性剤(A-2)を、2種類以上含む、請求項1記載の水性インクジェットインキ。
【請求項5】
前記実測HLB値が8~14であるシロキサン系界面活性剤(A-2)が、ジェミニ型シロキサン系界面活性剤と、両末端ポリエーテル変性シロキサン系界面活性剤(ただし、ジェミニ型シロキサン系界面活性剤であるものを除く)とを含む、請求項4記載の水性インクジェットインキ。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか記載の水性インクジェットインキを印刷してなる印刷物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水性インクジェットインキ、及び、当該水性インクジェットインキを用いて製造される印刷物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェット印刷方式は、微細なノズルからインキの液滴を直接吐出し、印刷基材に付着させて、文字及び/または画像を得る記録方式である。インクジェット印刷方式は、装置の騒音が小さく、操作性がよいという利点を有するのみならず、フルカラー化が容易で、印刷装置も安価であり、更に、様々な印刷基材に対して非接触で印刷が可能である、という数多くの利点があるため、普及が著しい。特に近年では、オフィス及び家庭での民生用途に留まらず、商業印刷用途及び産業印刷用途でもインクジェット印刷方式の利用が進んでいる。その中で、環境及び作業者に対する負荷の低減を目的とした、水を主成分として含むインクジェットインキ(水性インクジェットインキ)の需要はますます高まっている。
【0003】
なお上記「画像」には、ベタ画像及び市松模様画像等のシームレス画像も含まれる。
【0004】
水性インクジェットインキは、普通紙及び専用紙を印刷基材とした開発が古くからなされている。これらの用途では、水性インクジェットインキの液体成分を印刷基材内に吸収させることを前提としている。そのため、上記商業印刷用途及び産業印刷用途で使用されているような、難吸収性の印刷基材に対して、上記水性インクジェットインキを印刷すると、画像が滲んでしまい、実使用に耐える印刷物を製造することができなかった。
【0005】
例えば、難吸収性の印刷基材であるコート紙は、液体成分の吸収性が低いため、印刷時に、先に着弾した水性インクジェットインキの液滴が乾燥する前に、次の液滴が隣接して着弾すると、隣り合った液滴同士が合一する現象(ビーディング)が生じやすい。ビーディングは、印刷物における混色滲みの原因となる。また、コート紙を始めとした難吸収性の印刷基材には表面自由エネルギーが低いものがあり、そのような印刷基材に印刷すると、当該印刷基材の表面で水性インクジェットインキが濡れ広がりづらいため、白抜け(印刷基材上に、当該水性インクジェットインキが乗らない箇所が斑点状及び/またはスジ状に生じる現象)の発生につながりやすい。
【0006】
上記ビーディングを改善する方法として、水性インクジェットインキの乾燥性を高め、次の液滴が着弾する前に、前に着弾した液滴を乾燥させる、という方法が考えられる。一方で、乾燥性が高い水性インクジェットインキは、ノズル近傍で容易に乾燥してしまい、その結果、水性インクジェットインキの乾燥皮膜が当該ノズルの出口に固着してしまう恐れがある。この固着した乾燥皮膜がそのままノズル出口に存在し続けると、水性インクジェットインキの着弾精度の悪化やノズル詰まりを引き起こす恐れがある。そのため、インクジェット印刷方式に使用される水性インクジェットインキは、上記乾燥皮膜を溶解することができる「再溶解性」を有していることが好適である。しかしながら、水性インクジェットインキへの再溶解性の付与は、極めて難しい課題といえる。
【0007】
また、上記ビーディングを改善する別の手法として、水性インクジェットインキの表面張力を低下させる方法があり、一般に、疎水性の高い界面活性剤や有機溶剤が使用されている。
【0008】
例えば特許文献1では、構造の異なる3種類のアセチレンジオール系界面活性剤を含む、インクジェット記録用インク組成物が開示されている。特許文献1によれば、吸収性の異なる多様な印刷基材に対して、優れた印刷画質(色ムラ、凝集、ブリード)及び定着性(耐擦過性)を備えた画像を、高速で記録できる、とされている。また特許文献2には、HLB値が4~14であるノニオン性界面活性剤を含む、水性インク組成物が開示されている。特許文献2によれば、オフセットインキが印刷されていてもよいオフセット媒体に対して、濡れ広がり性、精細性、印刷濃度、耐水性、こすれ耐性(耐擦過性)等に優れ、凝集のない印刷物が得られる、とされている。
【0009】
一方で特許文献3では、上述した再溶解性(再分散性)と混色滲みとを同時に解決することを目的としたインクジェット印刷用水系インクが開示されている。具体的に特許文献3には、顔料、ポリマー分散剤(好ましくは架橋剤で架橋されているポリマーを含む)、及び、特定の水溶性有機溶剤を含む、水系インクについて示されている。また特許文献3の実施例2には、架橋構造を有するポリマー分散剤を含む顔料粒子、アセチレンジオール系界面活性剤である「サーフィノール440」、シロキサン系界面活性剤である「シルフェイスSAG005」、及び、1,6-ヘキサンジオール等の水溶性有機溶剤を含む水系インクの具体例が示されている(特許文献3の段落番号0068、0072、表2等を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2015-124238号公報
特表2004-510028号公報
特開2020-105298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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