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公開番号2025094906
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2024204562
出願日2024-11-25
発明の名称トナー
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類G03G 9/087 20060101AFI20250618BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低温定着性と耐ホットオフセット性に優れ、さらに高温環境保管後でも速い定着速度が変化しないトナー。
【解決手段】結着樹脂と離型剤とを含有するトナー粒子を含有するトナーであって、該結着樹脂は結晶性ビニル樹脂を含有し、該結晶性ビニル樹脂は、下記式(1)で表されるモノマーユニット(a)を該結晶性ビニル樹脂の質量を基準として5.0質量%以上含有し、
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025094906000015.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">28</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
該式(1)において、R1~R4のうち、少なくとも2つは、それぞれ独立して、-X-COOR5であり、残りはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基であり、Xは単結合、又は炭素数1若しくは2のアルキレン基であり、R5は炭素数16~30のアルキル基であり、該離型剤のピーク分子量Mpが800以上であることを特徴とするトナー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
結着樹脂と離型剤とを含有するトナー粒子を含有するトナーであって、
該結着樹脂は結晶性ビニル樹脂を含有し、
該結晶性ビニル樹脂は、下記式(1)で表されるモノマーユニット(a)を該結晶性ビニル樹脂の質量を基準として5.0質量%以上含有し、
TIFF
2025094906000014.tif
28
170
該式(1)において、R

~R

のうち、少なくとも2つは、それぞれ独立して、-X-COOR

であり、残りはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基であり、Xは単結合、又は炭素数1若しくは2のアルキレン基であり、R

は炭素数16~30のアルキル基であり、
該離型剤のピーク分子量Mpが800以上であることを特徴とするトナー。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記離型剤のo-ジクロロベンゼン可溶分の、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定される分子量分布において、
RI検出を行ったときの横軸を分子量の対数値であるlog Mとし、縦軸を濃度分率を分子量の対数値で微分した値[dW/d(log M)]とする微分分子量分布曲線において、
分子量が1,000,000以下の領域のピークの総面積中の、
分子量が700~1,000,000の領域のピークの面積の比率が90.0%以上
である、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記結着樹脂が、前記結着樹脂の質量を基準として前記結晶性ビニル樹脂を20.0~100.0質量%含有する、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記結晶性ビニル樹脂が、前記モノマーユニット(a)を前記結晶性ビニル樹脂の質量を基準として30.0質量%以上含有する、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項5】
前記結晶性ビニル樹脂において、前記モノマーユニット(a)も含めた炭素数16~30のアルキル基を有するモノマーユニットのうち、前記モノマーユニット(a)の含有割合が、50.0~100.0質量%である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項6】
前記結晶性ビニル樹脂の酸価が、3.0mgKOH/g以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項7】
前記離型剤の含有比率が、前記結晶性ビニル樹脂の質量を基準として、2.0~80.0質量%である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項8】
前記離型剤の前記ピーク分子量Mpが1000~5000である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項9】
前記離型剤の融点が、60~120℃である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項10】
前記結晶性ビニル樹脂のSP値をSP(A)(J/cm


0.5
とし、前記離型剤の
SP値をSP(W)(J/cm


0.5
としたとき、該SP(A)及び該SP(W)が下記式(2)を満たす、請求項1又は2に記載のトナー。
(SP(A)-SP(W)) ≧ 0.4 (2)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真法、静電記録法に用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真法などトナーを用いて画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されており、高画質化や省エネルギー化を始めとする性能の向上が求められている。電子写真法では、まず、帯電、露光工程により電子写真感光体(像保持体)上に静電潜像を形成する。次いで、トナーを含む現像剤で静電潜像を現像し、転写工程、定着工程を経て可視化された像(定着画像)を得る。
【0003】
その中でも定着工程はエネルギーを比較的多く要する工程であり、省エネルギー化と高画質化を両立するシステムや材料の開発が重要な技術課題となっている。材料面からのアプローチとして、トナーの結着樹脂に結晶性樹脂を使用する技術が検討されている。結晶性樹脂は、分子鎖が規則的に配列することにより、融点よりも低温においてはほとんど軟化しないため、耐熱保存性に優れる。一方、融点を越えると結晶が急激に融解し、それに伴った急激な粘度の低下が起こる。このため、結晶性樹脂はシャープメルト性に優れ、低温定着性を示す材料として注目されている。
【0004】
結晶性樹脂には、結晶性ポリエステルに代表される、主鎖が結晶化する主鎖結晶性樹脂と、長鎖アルキルアクリレート重合体に代表される、側鎖が結晶化する側鎖結晶性樹脂が知られている。中でも、側鎖結晶性樹脂は結晶化度を高めやすいために、優れた低温定着性を示すことが知られており、広く検討されている。側鎖結晶性樹脂としては、結晶性ビニル樹脂が挙げられる。結晶性ビニル樹脂は長鎖アルキル基を側鎖として有し、側鎖の長鎖アルキル基同士が配向することで、結晶性を示す。
【0005】
特許文献1では、結晶性ビニル樹脂を使用したトナーとして、長鎖アルキル基を有する重合性単量体と、SP値の異なる非晶性の重合性単量体とを共重合した結晶性ビニル樹脂を使用し、分子量1000以上の離型剤を使用したトナーが開示されている。SP値の制御により、長鎖アルキル基を有する重合性単量体がある程度連続して結合した構造となるため、結晶性ビニル樹脂の結晶性が維持されやすい。加えて、定着時に結晶性ビニル樹脂との相溶性を低下させるために、分子量が1000以上の離型剤を使用することで、低温定着性と耐熱保存性、耐久性と離型性の両立が図られるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-173414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術は、低温定着性と耐熱保存性、耐久性と離形性の両立のための優れた技術である。
さらに、近年は様々な利用シーンが想定される中、プリンター使用時の生産性向上に向けて、プリントプロセスのスピード向上が求められており、中でも定着スピード向上の要求が高まっている。これに対して本発明者らが検討した結果、従来技術のトナーは低温定着性に優れるため、高速に設定した定着プロセスにも対応できることがわかっていた。
一方で、特許文献1のトナーに関し、高温環境において保存したのちに高速な定着プロセスへの適応性を確認すると、同じ定着スピードでは定着せず、同じ定着温度を達成する
ための定着スピードは低下することがわかった。
【0008】
この理由として、以下の推測をしている。特許文献1のトナーは、結晶性樹脂が長鎖アルキル基を側鎖として有する(メタ)アクリレート構造を含有していることを特徴とする。このような結晶性樹脂は融点未満において硬質ではある。しかし、分子レベルでは一部分子運動を起きうる場合がある。特に高温下においては分子運動が活発化しやすい。
特許文献1のトナーは耐熱保存性に優れ、高温保管時のトナー同士の凝集は抑制できているが、トナー内部の分子運動までは抑制し切れずに、高温環境において保存した際に一部の結晶に変化が起きたと考えられる。この一部の結晶が分子運動を起こし、同じような結晶構造を有する離型剤と共晶状態をトナー中で形成する。
これらの点から、本発明者らは、高温環境保管前に比べて保管後の定着性が変化する理由を以下のように考えている。トナー中の離型剤と結晶性ビニル樹脂が共晶を作りやすく、結着樹脂に離型剤が捕らわれて、高速定着時に離型剤が染み出る速度が低下したためだと考えている。
【0009】
本開示は、優れた低温定着性と耐ホットオフセット性(離型性)とを有し、さらに高温環境保管後でも定着速度が変化しないトナーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示にかかるトナーは、結着樹脂と離型剤とを含有するトナー粒子を含有するトナーであって、
該結着樹脂は結晶性ビニル樹脂を含有し、
該結晶性ビニル樹脂は、下記式(1)で表されるモノマーユニット(a)を該結晶性ビニル樹脂の質量を基準として5.0質量%以上含有し、
TIFF
2025094906000001.tif
28
170
該式(1)において、R

~R

のうち、少なくとも2つは、それぞれ独立して、-X-COOR

であり、残りはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基であり、Xは単結合、又は炭素数1若しくは2のアルキレン基であり、R

は炭素数16~30のアルキル基であり、
該離型剤のピーク分子量Mpが800以上である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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