TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025101022
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023217562
出願日2023-12-25
発明の名称内燃機関の凝縮水処理方法および装置
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F02B 29/04 20060101AFI20250630BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】インタークーラ26に溜まる凝縮水を付加的なデバイスを要さずに処理できるようにする。
【解決手段】シリーズハイブリッド車両において発電用モータジェネレータを駆動する内燃機関2は、ターボチャージャ12を有する。過給吸気を冷却する水冷式インタークーラ26がスロットルバルブ22の下流に配置されている。インタークーラ26に凝縮水が溜まったと判定したら、最小出力相当の運転点を、通常時の第1の運転点から、当該第1の運転点よりもスロットルバルブ22開度が相対的に小さく回転速度が相対的に高い第2の運転点に変更する。スロットルバルブ22の開度縮小に伴うインタークーラ26内の絶対圧の低下により体積流量が大となり、溜まっている凝縮水が減少する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
過給機の下流にスロットルバルブを備え、このスロットルバルブの下流にインタークーラを備えた内燃機関の凝縮水処理方法であって、
上記インタークーラに凝縮水が溜まっているか否かを判定し、
凝縮水が溜まっている場合には、内燃機関の最小出力相当の運転点を、凝縮水が溜まっていないときに用いられる第1の運転点から当該第1の運転点よりもスロットルバルブ開度が相対的に小さく回転速度が相対的に高い第2の運転点に変更する、
内燃機関の凝縮水処理方法。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
上記内燃機関は、シリーズハイブリッド車両において発電機を駆動する内燃機関であり、発電機の制御によって第1の運転点の回転速度と第2の運転点の回転速度とを実現する、 請求項1に記載の内燃機関の凝縮水処理方法。
【請求項3】
上記内燃機関は、無段変速機を介して車両の駆動輪を駆動する内燃機関であり、
変速比の変更によって第1の運転点の回転速度と第2の運転点の回転速度とを実現する、
請求項1に記載の内燃機関の凝縮水処理方法。
【請求項4】
上記第2の運転点は、スロットルバルブ上流側での体積流量が上記第1の運転点と等しくなるように設定される、
請求項1に記載の内燃機関の凝縮水処理方法。
【請求項5】
上記発電機の力行による内燃機関のモータリング中に、上記最小出力相当の運転点として、凝縮水が溜まっていないときは第1の運転点を用い、凝縮水が溜まっている場合は第2の運転点を用いる、
請求項2に記載の内燃機関の凝縮水処理方法。
【請求項6】
過給機の下流にスロットルバルブを備え、このスロットルバルブの下流にインタークーラを備えた内燃機関と、
この内燃機関の運転を制御するコントローラと、
を備え、
上記コントローラは、
上記インタークーラに凝縮水が溜まっているか否かを判定し、
凝縮水が溜まっている場合には、内燃機関の最小出力相当の運転点を、凝縮水が溜まっていないときに用いられる第1の運転点から当該第1の運転点よりもスロットルバルブ開度が相対的に小さく回転速度が相対的に高い第2の運転点に変更する、
内燃機関の凝縮水処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、内燃機関の吸気を冷却するインタークーラに溜まった凝縮水を処理する方法および装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
内燃機関の吸気を冷却水や外気との熱交換で冷却するインタークーラにあっては、水蒸気を含む吸気が温度低下することで、凝縮水が生じ、インタークーラ内部に溜まることがある。このようにインタークーラ内部に集まった凝縮水は、例えば内燃機関が急加速状態となったときなどに燃焼室内に過度に多く流れ込み、燃焼の悪化を招来することがある。
【0003】
特許文献1には、インタークーラの底部に集まった凝縮水を複数気筒に均等に分配するように、各気筒にそれぞれ凝縮水を導く凝縮水導入通路を設けた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-84716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術は、凝縮水を複数気筒に均等に分配するに過ぎず、凝縮水をできるだけ少なくしようとするものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、過給機の下流にスロットルバルブを備え、このスロットルバルブの下流にインタークーラを備えた内燃機関の凝縮水処理方法であって、
上記インタークーラに凝縮水が溜まっているか否かを判定し、
凝縮水が溜まっている場合には、内燃機関の最小出力相当の運転点を、凝縮水が溜まっていないときに用いられる第1の運転点から当該第1の運転点よりもスロットルバルブ開度が相対的に小さく回転速度が相対的に高い第2の運転点に変更する。
【0007】
スロットルバルブ開度を小さくするとともに回転速度を高くすることで、例えば同一の吸気流量(質量流量)で比較した場合に、スロットルバルブ下流側の絶対圧が低くなり、インタークーラを流れる吸気の体積流量が増大する。そのため、インタークーラに溜まっている凝縮水が徐々に減少していく。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、最小出力相当の運転点の変更によってインタークーラ底部に集まる凝縮水の処理を図ることができ、凝縮水が燃焼室内にまとまって流れ込むことによる燃焼悪化等を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
シリーズハイブリッド車両の構成説明図。
一実施例の内燃機関の構成説明図。
一実施例の処理の流れを示したフローチャート。
スロットルバルブ上流の体積流量とインタークーラ内絶対圧とスロットルバルブ開度とをパラメータとして第1の運転点と第2の運転点とを示した特性図。
スロットルバルブ上流の体積流量とインタークーラ内絶対圧とスロットルバルブ下流の体積流量とをパラメータとして第1の運転点と第2の運転点とを示した特性図。
インタークーラを流れる体積流量とインタークーラに溜まる凝縮水との関係を示した特性図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明が適用される一例としてシリーズハイブリッド車両の構成を概略的に示している。シリーズハイブリッド車両は、主に発電機として動作する発電用モータジェネレータ1と、この発電用モータジェネレータ1を電力要求に応じて駆動する発電用内燃機関として用いられる内燃機関2と、主にモータとして動作して駆動輪3を駆動する走行用モータジェネレータ4と、発電した電力を蓄えるバッテリ5と、を備えて構成されている。内燃機関2が発電用モータジェネレータ1を駆動することによって得られた電力は、図示しないインバータ装置を介してバッテリ5に蓄えられる。走行用モータジェネレータ4は、バッテリ5の電力を用いて駆動制御される。走行用モータジェネレータ4の回生時の電力は、やはり図示しないインバータ装置を介してバッテリ5に蓄えられる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

ダイハツ工業株式会社
制御装置
5日前
株式会社SUBARU
エンジン制御装置
今日
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
7日前
トヨタ自動車株式会社
車両の制御装置
5日前
マツダ株式会社
エンジンの燃焼制御装置
5日前
マツダ株式会社
エンジンの燃焼制御装置
5日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の排気再循環装置
5日前
マツダ株式会社
エンジンの制御装置および制御方法
6日前
Astemo株式会社
燃料噴射装置
5日前
株式会社ミクニ
センサユニット及び内燃エンジンの吸気システム
4日前
日産自動車株式会社
内燃機関の凝縮水処理方法および装置
今日
株式会社ミクニ
エンジンのデリバリパイプ
7日前
Astemo株式会社
スロットル装置の製造方法及び角度調整用治具
4日前
カミンズ パワー ジェネレイション インコーポレイテッド
ピストンヘッドおよびピストンヘッド組立体
4日前
三菱重工業株式会社
凍結防止制御装置、吸気ダクト設備、ガスタービン設備、及び凍結防止方法
4日前
ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
燃料供給ポンプ
7日前
マン・エナジー・ソリューションズ・エスイー
内燃機関の燃料インジェクタ及び内燃機関
6日前
マン・エナジー・ソリューションズ・エスイー
内燃機関の燃料インジェクタ及び内燃機関
6日前
マン・エナジー・ソリューションズ・エスイー
圧縮空気からエネルギーを生成する装置、該装置を備えたシステム及びシステムを操作する方法
4日前
広東電将軍能源有限公司
車両用携帯型予備始動装置および予備始動工具
11日前