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公開番号
2025102477
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023219941
出願日
2023-12-26
発明の名称
水硬性組成物用炭酸化促進剤及び水硬性組成物硬化体の製造方法
出願人
株式会社竹中工務店
,
竹本油脂株式会社
代理人
弁理士法人光陽国際特許事務所
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C04B
28/02 20060101AFI20250701BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】水硬性組成物に添加することによって、当該水硬性組成物の炭酸化を促進することができる水硬性組成物用炭酸化促進剤を提供する。
【解決手段】10~100質量%の割合でアニオン界面活性剤を含有し、前記アニオン界面活性剤が、分子中に炭素数6~50の疎水基を有する有機酸イオンを含む化合物であることを特徴とする水硬性組成物用炭酸化促進剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
10~100質量%の割合でアニオン界面活性剤を含有し、
前記アニオン界面活性剤が、分子中に炭素数6~50の疎水基を有する有機酸イオンを含む化合物であることを特徴とする水硬性組成物用炭酸化促進剤。
続きを表示(約 3,500 文字)
【請求項2】
前記アニオン界面活性剤が、下記一般式(1)で示される化合物から選択される少なくとも1つの化合物である、請求項1に記載の水硬性組成物用炭酸化促進剤。
TIFF
2025102477000028.tif
12
170
(一般式(1)において、R
1
は、炭素数1~24のアルキル基、炭素数2~24のアルケニル基、炭素数8~20のアリール基、ロジンからカルボン酸を除いた残基、または、炭素数1~24の脂肪族アルコール1モル当たり炭素数2~3のアルキレンオキサイドを合計1~10モルの割合で付加したものから水素を除いた残基である。Xは、下記一般式(a)~(f)で示されるものである。)
TIFF
2025102477000029.tif
13
170
TIFF
2025102477000030.tif
14
170
TIFF
2025102477000031.tif
20
170
TIFF
2025102477000032.tif
23
170
TIFF
2025102477000033.tif
25
170
TIFF
2025102477000034.tif
26
170
(一般式(a)~(f)において、R
2
及びR
3
は、それぞれ独立に、炭素数1~24の脂肪族アルコールから水酸基を除いた残基、または、炭素数1~24の脂肪族アルコール1モル当たり炭素数2~3のアルキレンオキサイドを合計1~10モルの割合で付加したものから水酸基を除いた残基である。M
1
~M
8
は、それぞれ独立に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、または有機アミンである。nは、2または3の整数である。)
【請求項3】
前記アニオン界面活性剤が、下記一般式(1-1)~(1-5)で示される化合物から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の水硬性組成物用炭酸化促進剤。
TIFF
2025102477000035.tif
10
170
(一般式(1-1)において、R
4
は、炭素数6~20のアルキル基、炭素数6~20のアルケニル基、又はロジンのアシル残基である。M
9
は、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、又は有機アミンである。)
TIFF
2025102477000036.tif
21
170
(一般式(1-2)において、R
5
は、炭素数6~20のアルキル基、炭素数6~20のアルケニル基、又は炭素数6~20のアリール基である。M
10
~M
11
は、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、又は有機アミンである。)
TIFF
2025102477000037.tif
22
170
(一般式(1-3)において、R
6
は、炭素数6~20の脂肪族アルコールから水酸基を除いた残基、又は炭素数6~20の脂肪族アルコール1モル当たり炭素数2~3のアルキレンオキサイドを合計1~10モルの割合で付加したものから水酸基を除いた残基である。M
12
,M
13
は、それぞれ独立に、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アミンである。)
TIFF
2025102477000038.tif
21
170
(一般式(1-4)において、R
7
,R
8
は、それぞれ独立に、炭素数6~20の脂肪族アルコールから水酸基を除いた残基、又は炭素数6~20の脂肪族アルコール1モル当たり炭素数2~3のアルキレンオキサイドを合計1~10モルの割合で付加したものから水酸基を除いた残基である。M
14
は、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アミンである。)
TIFF
2025102477000039.tif
27
170
(一般式(1-5)において、R
9
,R
10
は、それぞれ独立に、炭素数6~20の脂肪族アルコールから水酸基を除いた残基、または、炭素数6~20の脂肪族アルコール1モル当たり炭素数2~3のアルキレンオキサイドを合計1~10モルの割合で付加したものから水酸基を除いた残基である。M
15
は、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アミンである。mは、2又は3の整数である。)
【請求項4】
前記アニオン界面活性剤が、前記一般式(1-1a)で示される化合物と、
前記一般式(1-2)~(1-5)で示される化合物から選択される少なくとも一つと、を含む混合物である、請求項3に記載の水硬性組成物用炭酸化促進剤。
TIFF
2025102477000040.tif
10
170
(一般式(1-1a)において、R
11
は、炭素数6~20のアルキル基、又は炭素数6~20のアルケニル基である。M
16
は、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、又は有機アミンである。)
【請求項5】
二酸化炭素の体積濃度5%以上の環境下で養生する工程である炭酸化養生工程を経て、水硬性組成物硬化体となる水硬性組成物に添加される、請求項1~4のいずれか一項に記載の水硬性組成物用炭酸化促進剤。
【請求項6】
高炉スラグ微粉末を40~99質量%で含有する結合材、水、骨材を含む水硬性組成物に添加される、請求項1~4のいずれか一項に記載の水硬性組成物用炭酸化促進剤。
【請求項7】
前記水硬性組成物が、γ-2CaO・SiO
2
を含むものである、請求項1~4のいずれか一項に記載の水硬性組成物用炭酸化促進剤。
【請求項8】
前記水硬性組成物が、下記CO
2
固定微粉及び下記CO
2
固定改質再生細骨材から選択される少なくとも1つを含むものである、請求項1~4のいずれか一項に記載の水硬性組成物用炭酸化促進剤。
CO
2
固定微粉:
50%粒径が50μm以下であって、再生コンクリート粉末と炭酸ガスとの反応生成物である改質コンクリート粉末を含み、
前記改質コンクリート粉末は、炭酸カルシウム及びケイ酸質を含むものである。
但し、前記水硬性組成物における前記CO
2
固定微粉の含有割合は、結合材の質量100質量%に対して、1~100質量%の範囲である。
CO
2
固定改質再生細骨材:
全ての粒子の粒子径が10mm以下であり、そのうちの85%以上が5mm以下であって、
吸水率が3.0%超で10%以下の再生細骨材と、炭酸ガスとの乾式または湿式での反応生成物である改質再生細骨材を含み、
前記改質再生細骨材は、炭酸カルシウム及び二酸化ケイ素を含むものである。
但し、前記水硬性組成物における前記CO
2
固定改質再生細骨材の含有割合は、全骨材容積に対して、10~100容積%の範囲である。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか一項に記載の水硬性組成物用炭酸化促進剤、高炉スラグ微粉末を40~99質量%で含有する結合材、及び、水を含有する水硬性組成物を調製する調製工程と、
得られた前記水硬性組成物を硬化させて水硬性組成物硬化体を得る硬化工程と、
得られた前記水硬性組成物硬化体を、二酸化炭素の体積濃度5%以上の環境下で養生して、前記水硬性組成物硬化体に二酸化炭素を吸収及び固定化させる炭酸化養生工程と、
を有することを特徴とする水硬性組成物硬化体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水硬性組成物用炭酸化促進剤及び水硬性組成物硬化体の製造方法に関する。更に詳しくは、水硬性組成物に添加することによって、当該水硬性組成物の炭酸化を促進することができる水硬性組成物用炭酸化促進剤及び水硬性組成物硬化体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、カーボンニュートラルまたはカーボンネガティブのような脱炭素社会の実現に向けた取り組みが世界中で加速している。例えば、日本では、2020年に「2050年カーボンニュートラル」の実現を宣言し、2021年には、2030年度の温室効果ガスを46%削減(2013年度対比)と目標を設定している。
【0003】
そこで、例えば建設業界でも、二酸化炭素(CO
2
)の排出量削減に取り組んでいる。
【0004】
具体的には、コンクリートは、製造時に二酸化炭素を多量に排出するセメントを用いるため、二酸化炭素の排出量が非常に多い材料である。そこで、二酸化炭素の排出量を削減するために、高炉スラグ微粉末やフライアッシュ等の産業副産物等を用いてセメント使用量を減らした低炭素セメント及び低炭素コンクリートが知られている。
【0005】
また、製鋼スラグ粉末とポルトランドセメントにγ-C
2
S(γ-2CaO・SiO
2
(「γビーライト」と呼ばれることがある))を添加したコンクリート混練物を硬化させ、脱型後にコンクリートを炭酸化養生することで得られるプレキャストコンクリートなども知られている(例えば、特許文献1参照)。このプレキャストコンクリートは、コンクリート表面において二酸化炭素の吸収に伴う炭酸化が進み、その部分において緻密化が生じて、高い耐久性を達成するという技術である。
【0006】
ここで、特許文献1においては、コンクリートを緻密化して耐久性を向上させるために炭酸化養生が行われるが、一方で、この技術は、コンクリートによる二酸化炭素の固定、吸収である。つまり、コンクリートの製造工程全体では、炭酸化養生でコンクリートに固定、吸収された二酸化炭素の分だけ、二酸化炭素の排出量が削減されたということができる。このように、二酸化炭素(CO
2
)の削減や固定、吸収等を行う技術としてγ-C
2
S(γ-2CaO・SiO
2
)を用いることがある。
【0007】
また、同様に、温室効果ガス削減に向けた取り組みの一つとして、アルカリ土類系金属化合物の炭酸化を促進する炭酸化促進剤についても報告されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2006-182583号公報
特開2023-103807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、二酸化炭素の吸収量及び吸収速度に関しては、未だ改善の余地がある。そこで、コンクリートが吸収、固定化する二酸化炭素の量を更に増加させること、二酸化炭素の吸収速度を向上させること、或いは、これらの両方が可能である炭酸化促進剤の開発が望まれている。なお、所定の材齢においてコンクリートに吸収される二酸化炭素の量を増加させることは、一定量の二酸化炭素が吸収されるまでの時間を短くすることになり、その結果、炭酸化養生期間を短くすること(コンクリート製品の製造時間の短縮化)にもなる。
【0010】
本発明は、上記実情に鑑み、水硬性組成物に添加することによって、その水硬性組成物の炭酸化を促進し、当該水硬性組成物の二酸化炭素収支を削減することができる水硬性組成物用炭酸化促進剤及び水硬性組成物硬化体の製造方法を提供することを課題とするものである。なお、二酸化炭素収支は、式:「コンクリートを構成する原材料由来の二酸化炭素量(即ち、原材料製造時に発生する二酸化炭素量)」-「炭酸化養生等で吸収、固定化した二酸化炭素量」により算出される二酸化炭素量のことである。そして、「二酸化炭素収支を削減する」とは、二酸化炭素の削減量を多くすることであり、上記式によって算出される二酸化炭素量の値を小さくすることである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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