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公開番号2025108100
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2024001779
出願日2024-01-10
発明の名称織物、表皮材及び内装部品
出願人トヨタ紡織株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類D03D 15/547 20210101AFI20250715BHJP(織成)
要約【課題】表面に荷重がかかった際の非導光糸の変形を利用して光ファイバーの耐傷つき性を向上させることができる織物、これを備える表皮材、及びこれを備える内装部品を提供する。
【解決手段】本織物は、経糸又は緯糸のいずれかに対応するA群構成糸及びB群構成糸が織り込まれた織物1であって、A群構成糸は光ファイバー2と非導光糸Aとを有し、B群構成糸は非導光糸Bを有し、光ファイバーは露出部2aと非露出部2bとを有する。そして、A群構成糸は、光ファイバーと隣接して配置される非導光糸A1を有し、B群構成糸は、光ファイバーの露出部を挟んで各非露出部上を横切って配置される一対の非導光糸B1、B1を有し、一対の非導光糸B1、B1のそれぞれは、非導光糸A1の意匠面側に交絡する交絡部XB1を有し、非導光糸A1は、各交絡部XB1、XB1の間において、B群構成糸と意匠面側で交絡しない非交絡領域Rが設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
各々、経糸又は緯糸のいずれかに対応するA群構成糸及びB群構成糸が織り込まれた織物であって、
前記A群構成糸は、複数本の光ファイバーと複数本の非導光糸Aとを有し、
前記B群構成糸は、複数本の非導光糸Bを有し、
前記光ファイバーは、前記織物の意匠面側に露出する露出部と、前記露出部の長さ方向の両端部に連なり前記織物の意匠面側に露出しない非露出部と、を有し、
前記A群構成糸は、前記光ファイバーと隣接して配置される非導光糸A1を有し、
前記B群構成糸は、前記光ファイバーの前記露出部を挟んで各前記非露出部上を横切って配置される一対の非導光糸B1、B1を有し、
一対の前記非導光糸B1、B1のそれぞれは、前記非導光糸A1の意匠面側に交絡する交絡部XB1を有し、
前記非導光糸A1は、各前記交絡部XB1、XB1の間において、前記B群構成糸と意匠面側で交絡しない非交絡領域が設けられていることを特徴とする織物。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記非交絡領域の長さは、前記露出部の長さの2倍以下である請求項1に記載の織物。
【請求項3】
前記A群構成糸は、前記非導光糸A1の前記光ファイバーと反対側に隣接して配置される非導光糸A2を有し、
前記B群構成糸は、前記光ファイバーの前記露出部下を横切って配置される非導光糸B2を有し、
前記非導光糸B2は、前記非導光糸A2の意匠面側に交絡する交絡部XB2を有する請求項1に記載の織物。
【請求項4】
前記非導光糸B2は、複数本配置されている請求項3に記載の織物。
【請求項5】
前記非導光糸A1は、撚り無し又は撚り数が50T/m以下のマルチフィラメントである請求項1に記載の織物。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の織物を備えることを特徴とする表皮材。
【請求項7】
基材と、前記基材の表面を被覆する請求項6に記載の表皮材と、を備えることを特徴とする内装部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、織物、表皮材及び内装部品に関し、さらに詳しくは、光ファイバーが織り込まれた織物、これを備える表皮材、及びこれを備える内装部品に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来の表皮材として、経糸及び緯糸のうちの一方の糸として光ファイバー(導光糸)が織り込まれたものが一般に知られている(例えば、特許文献1等)。特許文献1には、例えば、図9に示すように、表皮材(織物)105を構成する非導光糸103の繊度(ds)と光ファイバー102の繊度(df)との比(ds/df)を1.5以上とすることで、光ファイバー102の耐傷つき性を向上させる旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-095078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術では、表皮材105の表面に爪などの人体の一部や他の物品などが接触する際(例えば、表皮材105の表面を爪などで引っ掻く際)に、表皮材105にかかる荷重によっては、光ファイバー102に爪などが接触してしまい光ファイバー102の表面が傷つき、表皮材105の発光状態が著しく変化してしまう。
【0005】
ここで、従来の表皮材(織物)として、例えば、図10及び図11に示すように、緯糸として、光ファイバー102と、光ファイバー102を挟んで配置される一対の非導光糸A101、A102と、を有し、経糸として、光ファイバー102の露出部102aを横切るように配置される2本の非導光糸B101、B102と、を有し、非導光糸B101は、非導光糸A101の意匠面側に交絡する交絡部XB101を有し、非導光糸B102は、非導光糸A102の意匠面側に交絡する交絡部XB102を有する表皮材105’が多く用いられる。
【0006】
上記従来の表皮材105’の耐傷つき性試験においては、例えば、図12に示すように、表皮材105’の表面に200g程度の荷重をかけつつ刃物132を接触させると、光ファイバー102の露出部102aの表面が傷つき、その傷部133が他の部位よりも著しく明るい輝点となることを確認した(図13参照)。これは、上記従来の表皮材105’では、光ファイバー102の露出部102aの両側に交絡部XB101、XB102が設定されているので、表皮材105に荷重がかかった際に光ファイバー102の露出部102aの隣りで非導光糸A101、A102が潰れて変形して光ファイバー102の露出部102aに刃物132が接触してしまうことが要因の1つと考えられる。
【0007】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、表面に荷重がかかった際の非導光糸の変形を利用して光ファイバーの耐傷つき性を向上させることができる織物、これを備える表皮材、及びこれを備える内装部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の通りである。
1.各々、経糸又は緯糸のいずれかに対応するA群構成糸及びB群構成糸が織り込まれた織物であって、
前記A群構成糸は、複数本の光ファイバーと複数本の非導光糸Aとを有し、
前記B群構成糸は、複数本の非導光糸Bを有し、
前記光ファイバーは、前記織物の意匠面側に露出する露出部と、前記露出部の長さ方向の両端部に連なり前記織物の意匠面側に露出しない非露出部と、を有し、
前記A群構成糸は、前記光ファイバーと隣接して配置される非導光糸A1を有し、
前記B群構成糸は、前記光ファイバーの前記露出部を挟んで各前記非露出部上を横切って配置される一対の非導光糸B1、B1を有し、
一対の前記非導光糸B1、B1のそれぞれは、前記非導光糸A1の意匠面側に交絡する交絡部XB1を有し、
前記非導光糸A1は、各前記交絡部XB1、XB1の間において、前記B群構成糸と意匠面側で交絡しない非交絡領域が設けられていることを特徴とする織物。
2.前記非交絡領域の長さは、前記露出部の長さの2倍以下である上記1.に記載の織物。
3.前記A群構成糸は、前記非導光糸A1の前記光ファイバーと反対側に隣接して配置される非導光糸A2を有し、
前記B群構成糸は、前記光ファイバーの前記露出部下を横切って配置される非導光糸B2を有し、
前記非導光糸B2は、前記非導光糸A2の意匠面側に交絡する交絡部XB2を有する上記1.に記載の織物。
4.前記非導光糸B2は、複数本配置されている上記3.に記載の織物。
5.前記非導光糸A1は、撚り無し又は撚り数が50T/m以下のマルチフィラメントである上記1.に記載の織物。
6.上記1.乃至5.のいずれか一項に記載の織物を備えることを特徴とする表皮材。
7.基材と、前記基材の表面を被覆する上記6.に記載の表皮材と、を備えることを特徴とする内装部品。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、表面に荷重がかかった際の非導光糸の変形を利用して光ファイバーの耐傷つき性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例に係る織物を模式的に示す平面図である。
図1のII矢視部の拡大図である。
図2の各断面の拡大図であり、(a)はa-a線断面を示し、(b)はb-b線断面を示し、(c)はc-c線断面を示す。
実施例に係る光ファイバー及び各非導光糸の配置関係の説明図である。
織物の作用説明図であり、(a)は爪などが織物の表面に接触する前の状態を示し、(b)は爪などが織物の表面に圧接した状態を示す。
実施例に係る表皮材を模式的に示す斜視図である。
実施例に係る内装部品を模式的に示す縦断面図である。
他の形態に係る織物の説明図であり、(a)は複数本の光ファイバーが並設される形態を示し、(b)は非導光糸B2を備えない形態を示し、(c)は非導光糸B2を1本備える形態を示す。
従来の表皮材を模式的に示す斜視図である。
他の従来の表皮材を模式的に示す平面図である。
図10の各断面の拡大図であり、(a)はa-a線断面を示し、(b)はb-b線断面を示す。
他の従来の表皮材の耐傷つき性試験の説明図であり、(a)は刃物が表皮材の表面に接触する前の状態を示し、(b)は刃物が表皮材の表面に圧接した状態を示す。
他の従来の表皮材の耐傷つき性試験の試験結果の説明図であり、(a)は光ファイバーが傷ついた状態を示す画像処理図であり、(b)は表皮材に輝点が生じた状態を示す画像処理図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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