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公開番号2025138610
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2025037266
出願日2025-03-10
発明の名称透過型電子顕微鏡用試料の作製方法
出願人住友金属鉱山株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 1/28 20060101AFI20250917BHJP(測定;試験)
要約【課題】空隙を有するシート状試料から透過型電子顕微鏡用試料をより確実に作製する。
【解決手段】内部に空隙を有するシート状試料を準備する準備工程と、シート状試料の表面に未硬化の液状樹脂を塗布する塗布工程と、シート状試料を載置する雰囲気を減圧させることにより、シート状試料に液状樹脂を含侵させる含侵工程と、シート状試料に含侵させた液状樹脂を硬化させて、仮成形体を形成する硬化工程と、を有する、透過型電子顕微鏡用試料の作製方法である。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
内部に空隙を有するシート状試料を準備する準備工程と、
前記シート状試料の表面に未硬化の液状樹脂を塗布する塗布工程と、
前記シート状試料を載置する雰囲気を減圧させることにより、前記シート状試料に前記液状樹脂を含侵させる含侵工程と、
前記シート状試料に含侵させた前記液状樹脂を硬化させて、仮成形体を形成する硬化工程と、を有する、
透過型電子顕微鏡用試料の作製方法。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記液状樹脂は熱硬化性樹脂であり、
前記含侵工程の前に、前記熱硬化性樹脂が塗布された前記シート状試料を、予熱した金属部材上に載置し、前記熱硬化性樹脂を低粘度となるように加熱する載置工程を有し、
前記含侵工程では、前記シート状試料を前記金属部材に載置した状態で減圧を行い、
前記硬化工程では、前記熱硬化性樹脂を加熱して硬化させる、
請求項1に記載の透過型電子顕微鏡用試料の作製方法。
【請求項3】
前記金属部材の予熱温度を50℃以上70℃以下とする、
請求項2に記載の透過型電子顕微鏡用試料の作製方法。
【請求項4】
前記熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である、
請求項2に記載の透過型電子顕微鏡用試料の作製方法。
【請求項5】
前記液状樹脂は常温硬化型樹脂であり、
前記硬化工程では、前記常温硬化型樹脂を光の照射または水分との接触により硬化させる、
請求項1に記載の透過型電子顕微鏡用試料の作製方法。
【請求項6】
前記常温硬化型樹脂が、光硬化性アクリル樹脂またはシアノアクリレート樹脂である、
請求項5に記載の透過型電子顕微鏡用試料の作製方法。
【請求項7】
前記シート状試料の厚さが20μm以上100μm以下である、
請求項1に記載の透過型電子顕微鏡用試料の作製方法。
【請求項8】
前記シート状試料における前記空隙の大きさが1μm以上10μm以下である、
請求項1に記載の透過型電子顕微鏡用試料の作製方法。
【請求項9】
下地基板上にスペーサを配置し、前記下地基板と前記スペーサとにより形成される凹部の底に前記仮成形体を載置した後、前記凹部に未硬化の液状樹脂を充填するとともに硬化させて、充填体を形成する充填工程と、
前記充填体の前記下地基板とは反対側の面を、前記仮成形体が露出するように研磨する研磨工程と、
前記研磨した充填体の研磨面にガラス部材を貼り合わせた後、薄片化させる薄片化工程と、を有する、
請求項1に記載の透過型電子顕微鏡用試料の作製方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、透過型電子顕微鏡用試料の作製方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:以下、TEMともいう)の観察に供する試料は、電子線が透過する程度の厚さまで、例えば100nm以下の厚さまで薄片加工する必要がある。薄片加工は例えば集束イオンビーム装置(FIB)やArイオンミリング装置などを用いて行うことができる。
【0003】
試料は薄片加工を行う前に、その形態に応じて所定の前処理を行う必要がある。例えば試料が粉末状である場合、試料を液状樹脂と混合し、この混合物を単孔メッシュの孔に充填し硬化させることが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-294594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、TEM観察に供する試料として、厚さが薄く、内部に空隙を有するシート状試料も検討されている。このようなシート状試料をTEM用試料に加工する場合、以下のように前処理を行うことが考えられる。例えば、まず、シート状試料に液状樹脂を塗布して下地基板に貼り付ける。その後、シート状試料の表面を平滑となるように研磨する。そして、研磨面にカバーガラスを貼り合わせ、積層体を作製する。TEM用試料は、この積層体から、例えばダイヤモンドカッター等で100μm程度の厚みの試料片を切り出し、この試料片を薄片加工することで作製することができる。
【0006】
しかし、本発明者等の検討によると、空隙を有するシート状試料を含む試料片を薄片加工する場合、空隙の外周部がミリングされやすく、空隙の存在する箇所によっては薄片化を終えるまでにシート状試料が崩れてしまうことが確認された。つまり、シート状試料をTEM観察に供する形態に加工できないことがあった。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、空隙を有するシート状試料から透過型電子顕微鏡用試料をより確実に作製する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、
内部に空隙を有するシート状試料を準備する準備工程と、
前記シート状試料の表面に未硬化の液状樹脂を塗布する塗布工程と、
前記シート状試料を載置する雰囲気を減圧させることにより、前記シート状試料に前記液状樹脂を含侵させる含侵工程と、
前記シート状試料に含侵させた前記液状樹脂を硬化させて、仮成形体を形成する硬化工程と、を有する、
透過型電子顕微鏡用試料の作製方法が提供される。
【0009】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、
前記液状樹脂は熱硬化性樹脂であり、
前記含侵工程の前に、前記熱硬化性樹脂が塗布された前記シート状試料を、予熱した金属部材上に載置し、前記熱硬化性樹脂を低粘度となるように加熱する載置工程を有し、
前記含侵工程では、前記シート状試料を前記金属部材に載置した状態で減圧を行い、
前記硬化工程では、前記熱硬化性樹脂を加熱して硬化させる。
【0010】
本発明の第3の態様は、第2の態様において、
前記金属部材の予熱温度を50℃以上70℃以下とする。
(【0011】以降は省略されています)

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