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公開番号
2025036208
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2024139223
出願日
2024-08-20
発明の名称
熱電変換素子、熱電変換モジュール、熱電変換方法及び揺らぎ検知センサー
出願人
国立大学法人 東京大学
,
住友化学株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H10N
15/00 20230101AFI20250306BHJP()
要約
【課題】ミクロスケールでの温度揺らぎから熱電変換可能な熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び熱電変換方法を提供する。
【解決手段】本発明の熱電変換素子200は、第1方向に沿った熱流Hの入力に対して非線形の熱電応答特性を有する熱電変換部202と、第1方向に沿って外部から熱電変換部202に入力された熱流Hに起因して熱電変換部202で生じた熱電信号J
N
を取り出すための電極部207a、207bと、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1方向に沿った熱流の入力に対して非線形の熱電応答特性を有する熱電変換部と、
前記第1方向に沿って外部から前記熱電変換部に入力された熱流に起因して前記熱電変換部で生じた熱電信号を取り出すための電極部と、
を備える、熱電変換素子。
続きを表示(約 870 文字)
【請求項2】
前記熱電変換部は、空間反転対称性の破れに基づく非相反伝導を示し、
前記電極部として、前記熱電変換部に互いに離間して設けられた、非相反熱電信号を取り出すための一対の電極を備える、請求項1に記載の熱電変換素子。
【請求項3】
前記熱電変換部が、前記第1方向と直交する第2方向に沿って互いに積層された強磁性金属層及び常磁性金属層を含む熱電変換層であり、
前記一対の電極が、前記熱電変換層に前記熱電変換層の面内方向に前記第1方向に沿って互いに離間して設けられている、請求項2に記載の熱電変換素子。
【請求項4】
前記一対の電極の離間距離が、0.1μm以上、1000μm以下である、請求項3に記載の熱電変換素子。
【請求項5】
前記常磁性金属層が単層又は積層された複数の層からなり、前記常磁性金属層の前記単層又は前記積層された複数の層のそれぞれが、Pt、Pd、W、AuW合金、Ta、CuIr合金、CuBi合金、BiSb合金、又はBiSe合金で構成される、請求項3に記載の熱電変換素子。
【請求項6】
前記強磁性金属層が単層又は積層された複数の層からなり、前記強磁性金属層の前記単層又は前記積層された複数の層のそれぞれが、Ni-Fe合金、Fe、Co、Ni、Gd、CoFeB合金、又は(Ga,Fe)Sb合金で構成されている、請求項3~5のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
【請求項7】
請求項1に記載の熱電変換素子を複数備え、複数の前記熱電変換素子は、各熱電変換素子からの熱電信号が同極性で重畳可能なように互いに電気的に接続されている、熱電変換モジュール。
【請求項8】
空間反転対称性の破れに基づく非相反伝導を示す熱電変換部に、交流成分を含む温度勾配を印加するステップと、
前記熱電変換部が、前記交流成分を含む温度勾配を熱電変換して非相反熱電信号を生成するステップと、
を有する熱電変換方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱電変換素子、熱電変換モジュール、熱電変換方法及び揺らぎ検知センサーに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
身の回りにある様々な形態のエネルギーを回収して、電気エネルギーに変換するエナジーハーベスト(環境発電)技術が注目されている。そのような技術を実現するものとして、特許文献1に記載されたようなゼーベック効果を利用した熱電変換素子や、非特許文献1、2に記載されたようなスピンゼーベック効果を利用した熱電変換素子が知られている。
【0003】
また、物質の特定の周波数、温度、電流値などの物理量を測定することによって、対象物の故障、事故又は劣化等(例えばデバイスの故障、建築物の劣化、又は生体の健康異常等)を検知する検知器やセンサーが知られている。例えば、特許文献2には、火災の発生を検知する火災検知装置が記載されている。この火災検知装置は、監視エリアで発生する音を音響データとして収音するマイクと、マイクで収音された音響データを周波数解析することで周波数スペクトルを算出する周波数解析部と、周波数解析部で算出された周波数スペクトルに関して定在波以下の周波数帯域において1/f揺らぎ特性が含まれているか否かを判定し、1/f揺らぎ特性が含まれていると判定した場合には監視エリアで炎が発生したことを検知する炎検知部とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-144212号公報
特許第7376660号明細書
【非特許文献】
【0005】
内田健一、齊藤英治、“スピンゼーベック効果と熱電変換への応用”、応用物理、応用物理学会、2013年、第82巻、第11号、p.928-931
K.Uchida, et. al., “Observation of the spinSeebeck effect”, Nature, 2008, Vol.455, No. 9, p.778-781
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来から知られているゼーベック効果やスピンゼーベック効果を利用した熱電変換素子は、物体に生じた温度勾配を電気エネルギーに変換しているが、温度勾配が反転すると素子内に発生する電場の極性も反転する。そのため、発電のためにはマクロスケールでの定常的な温度勾配の存在が必要であった。そのため、熱流の方向や大きさがランダムに変化するような熱源、即ちミクロスケールでの温度揺らぎから熱電変換を行うことは実質的に不可能であった。
【0007】
また、従来の故障、事故又は劣化等を検知する検知器やセンサーは、物質の特定の周波数、温度、電流値などの物理量を測定するというメカニズム上、実際に対象物に故障、事故又は劣化等が起こって初めてそれらの発生を検知することが可能であるため、それらの予兆を検知して発生を未然に防ぐことができなかった。対象物から発せられる振動や電磁ノイズ等の本来一定の規則的な動きを繰り返すエネルギーが、不規則な動きをし始めるのを検知することができれば、対象物の故障、事故又は劣化等の予兆を捉えることができると考えれるが、そのためにはそのようなエネルギーがミクロスケールでランダムに変化する揺らぎを検知する必要がある。しかしながら、そのような対象物から発せられるミクロスケールのエネルギー揺らぎを検知可能なセンサーは、これまで知られていなかった。
【0008】
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、ミクロスケールでの温度揺らぎから熱電変換可能な熱電変換素子、熱電変換モジュール、及び熱電変換方法を提供すること、又は、対象物から発せられるミクロスケールのエネルギー揺らぎを検知可能なセンサーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するため、本発明に係る熱電変換素子は、第1方向に沿った熱流の入力に対して非線形の熱電応答特性を有する熱電変換部と、第1方向に沿って外部から熱電変換部に入力された熱流に起因して熱電変換部で生じた熱電信号を取り出すための電極部と、を備える。
【0010】
本発明に係る熱電変換素子によれば、流入した熱流によって熱電変換部において生成される熱電信号は、熱電変換部の非線形の熱電応答特性に起因して熱流の方向に対して非線形となり、そのような非線形の熱電信号が電極部によって電気的に取り出することが可能であることを本願発明者らは見出した。そのため、方向や大きさがランダムに変化する熱流からであっても、熱電変換部内で一定方向に熱電信号を生成することが可能であるため、ミクロスケールでの温度揺らぎから熱電変換を行うことが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)
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