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公開番号2025067861
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2024177198
出願日2024-10-09
発明の名称消化管幹細胞活性化用組成物
出願人国立大学法人 東京大学,株式会社 ビーアンドエス・コーポレーション
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12N 1/20 20060101AFI20250417BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 消化管上皮幹細胞の維持あるいは増進機能(活性化機能)を有する組成物を提供する。
【解決手段】 ラクトバチルス属乳酸菌、またはその菌体処理物を含む、消化管幹細胞活性化用組成物、及び当該組成物を、消化管幹細胞に接触させる工程を含む、消化管幹細胞の活性化方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
ラクトバチルス属乳酸菌、またはその菌体処理物を含む、消化管幹細胞活性化用組成物。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記ラクトバチルス属乳酸菌が、ラクチカゼイバチルス・パラカゼイR0701株(NITE P-03952)またはラクチカゼイバチルス・パラカゼイJCM1111株である、請求項1に記載の消化管幹細胞活性化用組成物。
【請求項3】
前記ラクトバチルス属乳酸菌の菌体処理物が、当該乳酸菌の培養液であり、当該培養液の基質が大豆を含む、請求項1に記載の消化管幹細胞活性化用組成物。
【請求項4】
前記ラクトバチルス属乳酸菌の菌体処理物が、発酵産物または抽出産物である、請求項1に記載の消化管幹細胞活性化用組成物。
【請求項5】
前記消化管が、口腔、咽頭、食道、胃、小腸、大腸、または肛門である、請求項1に記載の消化管幹細胞活性化用組成物。
【請求項6】
飲食品組成物である、請求項1に記載の消化管幹細胞活性化用組成物。
【請求項7】
化粧品組成物、医薬部外品組成物、または医薬組成物である、請求項1に記載の消化管幹細胞活性化用組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の組成物を、消化管幹細胞に接触させる工程を含む、消化管幹細胞の活性化方法(ヒトの治療方法を除く)。
【請求項9】
請求項1に記載の組成物を、幹細胞ニッチ細胞に接触させる工程と、当該幹細胞ニッチ細胞を消化管幹細胞と共培養する工程とを含む、消化管幹細胞の活性化方法(ヒトの治療方法を除く)。
【請求項10】
前記ラクトバチルス属乳酸菌が、ラクチカゼイバチルス・パラカゼイR0701株(NITE P-03952)またはラクチカゼイバチルス・パラカゼイJCM1111株である、請求項8または9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、消化管幹細胞活性化用組成物、及び消化管幹細胞の活性化方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
消化管上皮は、消化管粘膜の最外層を覆っている一層の細胞層であり、食物の消化や,栄養・水分の吸収を行うのみならず、腸内細菌や病原菌などの体内への侵入を防ぐ、第一線のバリアとして機能している。消化管上皮組織は、活発なターンオーバーが行われており、この恒常性の維持は、組織の健全性を支える重要な因子である。
【0003】
腸管上皮組織は、管腔側に突出した「絨毛」と、粘膜側に陥入し増殖上皮細胞を含む「陰窩」から構成されている。生命維持において重要なこの腸管上皮組織を常に健常に保つために、上皮細胞はわずか3~5日ですべて新しいものに置き換わる(例えば、非特許文献1を参照)。この活発なターンオーバーを可能にしているのは、腸陰窩の最底部に局在するごくわずかな腸管上皮幹細胞によって担われている細胞供給システムである。腸管上皮幹細胞の性質維持は、細胞自律的ではなく、幹細胞ニッチと呼ばれる特異な微小環境の中で多様な細胞のサポートを受けることで保たれている(例えば、非特許文献2を参照)。これらの機能は加齢とともに低下し、腸管の機能低下にもつながり、糖代謝異常などの加齢性疾患に関与すると考えられている。また、酸化ストレスや細胞分裂ストレスによるDNA傷害や発癌ストレスによっても、腸上皮組織の細胞老化は誘発されることが知られている(例えば、非特許文献3を参照)。
【0004】
従来、カロリー制限や、NAD+前駆体であるニコチンアミドリボシドが、SIRT1/mTORC1経路を活性化し、加齢に伴い低下する幹細胞増殖能力を改善することが知られている(例えば、非特許文献4、5を参照)。
【0005】
他方、消化管細胞の老化に対して、乳酸菌類の活用方法も検討されている。一例として、腸管における酸化ストレスの増大に伴うインターロイキン8(IL-8)の増加に着目した酸化ストレス抵抗性(IL-8抑制能)を有する乳酸菌ラクトコッカス・ラクティスの特定菌種を利用する方法による腸管バリア機能回復が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、酸化ストレス抵抗性(IL-8抑制能)および小腸幹細胞遺伝子発現調節機能を有するラクトバチルス・ファーメンタムの特定菌種を利用する方法が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-191831号公報
特開2022-117889号公報
【非特許文献】
【0007】
Cell Biol., 15: 19-33 (2014)
生化学93(4): 503-511 (2021)
日本抗加齢学会雑誌9(1): 47-052 (2013)
Aging Cell. 18: e12935 (2019)
Cell. 166: 436-450 (2016)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1、2に開示された方法は、消化管上皮細胞の酸化ストレスの低減を目的としたものであり、直接的に消化管上皮幹細胞の維持あるいは増進機能(活性化機能)を有するものではない。健康長寿社会の実現に向けて、従来知られていないさらなる成分や新規経路により、消化管幹細胞を活性化することができる方法、及び組成物が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは鋭意検討の結果、特定の乳酸菌またはその菌体処理物により、消化管幹細胞の活性化が可能になることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明は、一実施形態によれば、ラクトバチルス属乳酸菌、またはその菌体処理物を含む、消化管幹細胞活性化用組成物に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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