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公開番号2025054038
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023163215
出願日2023-09-26
発明の名称車両の燃料学習制御装置
出願人スズキ株式会社
代理人個人
主分類F02D 41/04 20060101AFI20250331BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】燃料学習の誤学習を防止することを目的とする。
【解決手段】本発明は、クランクケース21を有するエンジン10と、エンジン10の燃焼室14に流入する吸気量を調整するスロットルバルブ31を有する吸気通路30と、吸気通路30のうちスロットルバルブ31の下流側とクランクケース21とを連通させ、燃焼室14からクランクケース21へ漏れ出したブローバイガスを吸気通路30へ還流させるブローバイガス通路50と、を備える車両1の燃料学習制御装置であって、目標空燃比および実空燃比に基づいて燃料学習を行う燃料学習部62と、燃料カット時に吸気通路30へ還流されるブローバイガス中の未燃燃料量が高濃度であるか否かを判定する判定部63と、判定部63によってブローバイガス中の未燃燃料量が高濃度であると判定された場合に、燃料学習部62による燃料学習を禁止するように制御する制御部61とを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
クランクケースを有する内燃機関と、
前記内燃機関の燃焼室に流入する吸気量を調整するスロットルバルブを有する吸気通路と、
前記吸気通路のうち前記スロットルバルブの下流側と前記クランクケースとを連通させ、前記燃焼室から前記クランクケースへ漏れ出したブローバイガスを前記吸気通路へ還流させるブローバイガス通路と、を備える車両の燃料学習制御装置であって、
目標空燃比および実空燃比に基づいて燃料学習を行う燃料学習手段と、
燃料カット時に前記吸気通路へ還流されるブローバイガス中の未燃燃料量が高濃度であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によってブローバイガス中の未燃燃料量が高濃度であると判定された場合に、前記燃料学習手段による燃料学習を禁止するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする車両の燃料学習制御装置。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
前記車両は、実空燃比を検出する空燃比検出手段を有し、
前記判定手段は、
燃料カット後の前記空燃比検出手段により検出される実空燃比の出力変化に基づいて、ブローバイガス中の未燃燃料量が高濃度であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の車両の燃料学習制御装置。
【請求項3】
前記判定手段は、
燃料カット後の所定時間内に前記空燃比検出手段により検出する実空燃比が閾値を上回らない場合にブローバイガス中の未燃燃料量が高濃度であると判定することを特徴とする請求項2に記載の車両の燃料学習制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の燃料学習制御装置に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来から各種車両では、排気ガス中の酸素濃度を検出して、検出された情報に基づいて空燃比が、例えば理論空燃比(ストイキ)近傍となるような燃料噴射量で燃料の噴射を行うフォードバック制御を行っている(特許文献1を参照)。また、目標空燃比と実空燃比との差を燃料学習値として記憶して、燃料噴射量を補正する燃料学習が行われる。
【0003】
近年、大気中への未燃ガスの流出を防止するために、燃焼室からクランクケースに漏れ出したブローバイガスを吸気通路に還流することでブローバイガス中に含まれる未燃ガスを燃焼させる技術が知られている。通常、ブローバイガス中に含まれる未燃ガスは燃料噴射量に対して極めて少量であるために、ブローバイガス中に含まれる未燃ガスが燃料学習に与える影響は小さく無視することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-13428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、極低温環境において短時間の運転を繰り返すことで、燃焼室からクランクケースに漏れ出したブローバイガス中に含まれる未燃ガスが、内燃機関を冷却するためのエンジンオイルに溶け込むオイル希釈が発生することがある。エンジンオイルに溶け込んだ未燃ガスは、暖機されることで揮発するために、ブローバイガス中の未燃ガスの割合が急激に増加する。このように未燃ガスの割合が増加した状態で燃料学習が行われると誤学習の原因となってしまう。特許文献1では、燃料噴射期間を限定することでオイル希釈の発生そのものを防止しているが、防止できずにオイル希釈が発生してしまった場合の燃料学習への影響は考慮されていない。
【0006】
本発明は、上述したような問題点に鑑みてなされたものであり、燃料学習の誤学習を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、クランクケースを有する内燃機関と、前記内燃機関の燃焼室に流入する吸気量を調整するスロットルバルブを有する吸気通路と、前記吸気通路のうち前記スロットルバルブの下流側と前記クランクケースとを連通させ、前記燃焼室から前記クランクケースへ漏れ出したブローバイガスを前記吸気通路へ還流させるブローバイガス通路と、を備える車両の燃料学習制御装置であって、目標空燃比および実空燃比に基づいて燃料学習を行う燃料学習手段と、燃料カット時に前記吸気通路へ還流されるブローバイガス中の未燃燃料量が高濃度であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によってブローバイガス中の未燃燃料量が高濃度であると判定された場合に、前記燃料学習手段による燃料学習を禁止するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、燃料学習の誤学習を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
燃料学習制御装置を備えた車両の概略構成を示す図である。
燃料学習制御装置の機能構成の一例を示す図である。
燃料学習制御装置による処理の一例を示すフローチャートである。
燃料学習制御装置による処理の一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る実施形態は、クランクケース21を有するエンジン10と、エンジン10の燃焼室14に流入する吸気量を調整するスロットルバルブ31を有する吸気通路30と、吸気通路30のうちスロットルバルブ31の下流側とクランクケース21とを連通させ、燃焼室14からクランクケース21へ漏れ出したブローバイガスを吸気通路30へ還流させるブローバイガス通路50と、を備える車両1の燃料学習制御装置であって、目標空燃比および実空燃比に基づいて燃料学習を行う燃料学習部62と、燃料カット時に吸気通路30へ還流されるブローバイガス中の未燃燃料量が高濃度であるか否かを判定する判定部63と、判定部63によってブローバイガス中の未燃燃料量が高濃度であると判定された場合に、燃料学習部62による燃料学習を禁止するように制御する制御部61と、を有する。したがって、ブローバイガス中の未燃燃料量が高濃度であると判定された場合に燃料学習を禁止することにより燃料学習の誤学習を防止することができる。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)

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