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公開番号2025056807
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2022033212
出願日2022-03-04
発明の名称超臨界液体を用いて製造される微小中空粒子
出願人株式会社トクヤマ
代理人
主分類C08J 3/12 20060101AFI20250402BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【目的】優れた耐溶剤性、耐熱性を有し、分散性がよく大粒径で安定な微小中空体を簡便に収率よく製造することができること。
【解決手段】メラミン系樹脂、尿素樹脂、アミド樹脂、及び、ウレタン(ウレア)樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つの樹脂からなる樹脂膜で構成される微小中空粒子であり、有機溶媒を含む油相が分散相、水相が連続相となる油中水(O/W)エマルションを調製して、微小粒子内部に有機溶剤が封入された微小粒子を取得後、超臨界液体を用い、前記微小粒子内部から有機溶媒を除去して得られる微小中空粒子を用いることにより、前記目的を達成できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
メラミン系樹脂、尿素樹脂、アミド樹脂、及び、ウレタン(ウレア)樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つの樹脂からなる微小中空粒子であり、有機溶媒が分散相、水溶液が連続相となる油中水(O/W)エマルションを調製して、微小粒子内部に有機溶剤が封入された微小粒子を取得後、超臨界液体を用い、前記微小粒子内部から有機溶媒を除去して得られる微小中空粒子。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記超臨界液体が、超臨界二酸化炭素である請求項1に記載の微小中空粒子。
【請求項3】
前記微小中空粒子が、メラミン樹脂からなる請求項1または請求項2に記載の微小中空粒子。
【請求項4】
前記請求項1~3のいずれか1項に記載の微小中空粒子がポリウレタン樹脂中に分散してなる硬化体。
【請求項5】
請求項4記載の硬化体からなるCMP研磨パッド。
【請求項6】
メラミン系樹脂、尿素樹脂、アミド樹脂、及び、ウレタン(ウレア)樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つの樹脂からなる樹脂膜で構成される微小中空粒子を製造する方法であって、有機溶媒を含む油相が分散相、水相が連続相となる油中水(O/W)エマルションを調製して、微小粒子内部に有機溶剤が封入された微小粒子を取得後、超臨界液体を用い、前記微小粒子内部から有機溶媒を除去することを特徴とする微小中空粒子の製造方法。
【請求項7】
メラミン系樹脂からなる樹脂膜で構成される微小中空粒子を製造する方法であって、第1工程:(a)有機溶媒を含む油相を調整する工程、第2工程:(b)少なくとも1種類の無水マレイン酸共重合体からなる界面活性剤を含む水相を調整する工程、第3工程:前記油相と水相とを混合・撹拌して、前記水相が連続相、前記油相が分散相としてなる油中水(O/W)エマルションを調製する工程、第4工程:前記油中水(O/W)エマルション中に、メラミンホルムアルデヒドプレポリマー化合物を添加し、前記油中水(O/W)エマルションの界面上でメラミンホルムアルデヒドプレポリマー化合物の縮合反応を進行させて、樹脂膜を形成させ微小粒子とし、内部に有機溶媒が封入された微小粒子が分散した微小粒子分散液を得る工程、第5工程:前記微小粒子分散液から内部に有機溶媒が封入された微小粒子を分離する工程、第6工程:前記微小粒子の内部から、超臨界二酸化炭素を用い、有機溶媒を取り除くことにより微小中空粒子とする工程により製造され、さらに前記(a)有機溶媒を含む油相と(b)少なくとも1種類の無水マレイン酸共重合体からなる界面活性剤を含む水相の重量比が、(a)成分を100質量部とした際に、(b)成分が100~500質量部である請求項6に記載の微小中空粒子の製造方法。
【請求項8】
前記(a)前記油相に用いる有機溶媒が、沸点が100℃以上180℃以下の有機溶媒から選ばれる請求項7に記載の微小中空粒子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、超臨界液体を用いて製造される微小中空粒子に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
微小中空粒子は、農薬、医薬、香料、液晶、接着剤、電子材料部品、建築材料などの多くの分野において使用されている。特に近年、ウエハ研磨に用いられるポリウレタン(ウレア)製CMP(Chemical Mechanical Polishing)研磨パッドに、細孔を設ける目的で、微小中空粒子が検討されている。このような微小中空粒子は、優れた耐溶剤性や、耐熱性、さらに、好ましい粒径の制御が求められている。特に、CMP研磨パッドの分野では、高い研磨レートと原子レベルでの平坦性を実現するために、粒径が比較的大粒径な20~50μm程度で、単分散な微小中空粒子が望まれている。 そこで特許文献1には、耐熱性や耐溶剤性が優れる熱硬化性樹脂のメラミン樹脂からなる微小中空粒子の製造方法が開示されている。
【0003】
特許文献2には、メラミン樹脂、尿素樹脂、及びアミド樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つの樹脂からなり、特定範囲の平均粒子径を有するCMP研磨パッド用中空マイクロバルーンが開示されている。
【0004】
また、微小粒子の乾燥方法として、特許文献3には、ラジカル重合性モノマーを用いた微小粒子を超臨界二酸化炭素により乾燥する手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平7-41594号
国際公開第2021/201088号
特表2008/523192
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の方法では、耐熱性や耐溶剤性が優れるものの、粒径とその分散性の制御という観点からは課題があった。
【0007】
特許文献2の方法では、大粒径の粒子が取得できるが、微小粒子内部の有機溶剤を除去する工程で、多くの微小粒子が乾燥工程で壊れてしまい、低収率で工業的に問題があった。
【0008】
特許文献3には乾燥方法として超臨界二酸化炭素を用いるものが開示されているが、使用されているモノマーはラジカル重合性モノマーのみであり、その超臨界二酸化炭素を用いる対象について上記以外に言及されておらず、さらに効果についても何ら開示されていない。
【0009】
したがって、本発明の目的は、優れた耐溶剤性、耐熱性を有し、分散性がよく大粒径で安定な微小中空体を簡便に収率よく製造することができる微小中空粒子の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、内部に有機溶剤が封入された微小粒子を製造後、微小中空粒子内部の有機溶剤を超臨界液体で除去することで、簡便に優れた耐溶剤性、耐熱性を有し、大粒径な微小中空粒子を収率よく製造することが可能であり、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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