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公開番号2025059229
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023169183
出願日2023-09-29
発明の名称固化物、組成物、組成物の製造方法、及び固化物の製造方法
出願人国立大学法人東京科学大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C04B 28/26 20060101AFI20250403BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】電波透過性が向上したコンクリート又はその代替物と、その原料となる組成物と、の提供。
【解決手段】オルトケイ酸を含有する組成物であって、前記組成物が、シリカ及びアルミナを含む粉末と、ケイ酸ナトリウム及びシリカフュームのいずれか一方又は両方と、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムのいずれか一方又は両方と、水と、が配合されてなり、前記組成物において、前記シリカ及びアルミナを含む粉末の配合量に対する、前記水の配合量の割合が、20質量%以下である、組成物。前記組成物中の前記オルトケイ酸を脱水縮合して得られた固化物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
オルトケイ酸を含有する組成物中の前記オルトケイ酸を脱水縮合して得られた固化物であって、
前記組成物が、シリカ及びアルミナを含む粉末と、ケイ酸ナトリウム及びシリカフュームのいずれか一方又は両方と、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムのいずれか一方又は両方と、水と、が配合されてなり、
前記組成物において、前記シリカ及びアルミナを含む粉末の配合量に対する、前記水の配合量の割合が、20質量%以下である、固化物。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記組成物において、前記シリカ及びアルミナを含む粉末として、高炉スラグ微粉末が配合されていないか、又は、前記シリカ及びアルミナを含む粉末の総配合量に対する、前記高炉スラグ微粉末の配合量の割合が、30質量%以下である、請求項1に記載の固化物。
【請求項3】
前記シリカ及びアルミナを含む粉末がフライアッシュである、請求項1又は2に記載の固化物。
【請求項4】
オルトケイ酸を含有する組成物であって、
前記組成物が、シリカ及びアルミナを含む粉末と、ケイ酸ナトリウム及びシリカフュームのいずれか一方又は両方と、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムのいずれか一方又は両方と、水と、が配合されてなり、
前記組成物において、前記シリカ及びアルミナを含む粉末の配合量に対する、前記水の配合量の割合が、20質量%以下である、組成物。
【請求項5】
請求項4に記載の組成物の製造方法であって、
前記製造方法は、シリカ及びアルミナを含む粉末と、ケイ酸ナトリウム及びシリカフュームのいずれか一方又は両方と、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムのいずれか一方又は両方と、水と、を配合する配合工程を有し、
前記配合工程において、前記シリカ及びアルミナを含む粉末の配合量に対する、前記水の配合量の割合を、20質量%以下とする、組成物の製造方法。
【請求項6】
前記配合工程を50℃以上の温度で行う、請求項5に記載の組成物の製造方法。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の組成物の製造方法における前記配合工程の後に、前記配合工程で得られた前記組成物中の前記オルトケイ酸を脱水縮合することにより、固化物を得る固化工程を有する、固化物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固化物、組成物、組成物の製造方法、及び固化物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
コンクリートは、ビル、橋梁、ダム等の近代的な社会基盤施設を建設するのに必須の材料である。多くの構造物は、引張力を負担する鉄筋と、圧縮力を負担し、かつ鉄筋の防錆材として機能するコンクリートと、を組み合わせた鉄筋コンクリートとして用いられている。
通常のコンクリートは、セメントコンクリートと呼ばれ、セメントと水が水和して、カルシウムシリケート水和物ゲル(CSHゲル)を形成し、これが多孔質結合材となり、さらに砂及び砂利を固結することで、コンクリートが構成される。
【0003】
ところで、今後の普及が見込まれる第5世代移動通信システム(通称5G)では、ミリ波と呼ばれる、周波数が30~300GHz程度の電波を用いるが、ミリ波は直進性が高いという特性を有する。さらに、コンクリートは、電波透過性が低いという問題点を有する。したがって、ミリ波のような電波は、コンクリートで構成された構造物が多く存在すると、この構造物が遮蔽物となってしまい、コンクリート(鉄筋コンクリート)で構成された建物内には、建物外からの電波が届きにくいという問題点がある。これに対して、現状は、5G基地局を数多く設置することで、このような問題点を解決しようとしているが、根本的な解決策とは言えない。
【0004】
これに対して、電波透過性を向上させた鉄筋コンクリートとして、コンクリートの内部に縦横に網目状に配置された鉄筋が、電波透過型の補強材料で構成されたものが開示されている(特許文献1参照)。この鉄筋コンクリートでは、反射電波の発生が抑制され、電波障害が防止されることで、電波透過性が向上するとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平7-241837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1で開示されている鉄筋コンクリートは、鉄筋の改良によって電波透過性を向上させたものであり、コンクリートの改良によって電波透過性を向上させたものではない。そして、電波透過性が向上したコンクリート又はその代替物は、これまでに知られていない。
【0007】
本発明は、電波透過性が向上したコンクリート又はその代替物と、その原料となる組成物と、を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用する。
[1] オルトケイ酸を含有する組成物中の前記オルトケイ酸を脱水縮合して得られた固化物であって、前記組成物が、シリカ及びアルミナを含む粉末と、ケイ酸ナトリウム及びシリカフュームのいずれか一方又は両方と、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムのいずれか一方又は両方と、水と、が配合されてなり、前記組成物において、前記シリカ及びアルミナを含む粉末の配合量に対する、前記水の配合量の割合が、20質量%以下である、固化物。
【0009】
[2] 前記組成物において、前記シリカ及びアルミナを含む粉末として、高炉スラグ微粉末が配合されていないか、又は、前記シリカ及びアルミナを含む粉末の総配合量に対する、前記高炉スラグ微粉末の配合量の割合が、30質量%以下である、[1]に記載の固化物。
[3] 前記シリカ及びアルミナを含む粉末がフライアッシュである、[1]又は[2]に記載の固化物。
【0010】
[4] オルトケイ酸を含有する組成物であって、前記組成物が、シリカ及びアルミナを含む粉末と、ケイ酸ナトリウム及びシリカフュームのいずれか一方又は両方と、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムのいずれか一方又は両方と、水と、が配合されてなり、前記組成物において、前記シリカ及びアルミナを含む粉末の配合量に対する、前記水の配合量の割合が、20質量%以下である、組成物。
[5] [4]に記載の組成物の製造方法であって、前記製造方法は、シリカ及びアルミナを含む粉末と、ケイ酸ナトリウム及びシリカフュームのいずれか一方又は両方と、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムのいずれか一方又は両方と、水と、を配合する配合工程を有し、前記配合工程において、前記シリカ及びアルミナを含む粉末の配合量に対する、前記水の配合量の割合を、20質量%以下とする、組成物の製造方法。
[6] 前記配合工程を50℃以上の温度で行う、[5]に記載の組成物の製造方法。
[7] [5]又は[6]に記載の組成物の製造方法における前記配合工程の後に、前記配合工程で得られた前記組成物中の前記オルトケイ酸を脱水縮合することにより、固化物を得る固化工程を有する、固化物の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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