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公開番号2025061358
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2025005884,2021044893
出願日2025-01-16,2021-03-18
発明の名称紙製ラベル原紙
出願人日本製紙株式会社
代理人弁理士法人お茶の水内外特許事務所
主分類D21H 27/00 20060101AFI20250403BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】プラスチック製ラベルの代替として、飲料用ボトル等に使用することができる紙製ラベルを製造するための耐水性に優れた紙製ラベル用原紙を提供すること。
【解決手段】湿潤比引張強さが、MD方向、CD方向のいずれか、または両方が、10kNm/kg以上である紙製ラベル用原紙。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
JIS P8125-1:2017に準拠して測定したMD方向の曲げ抵抗値が3.0mN以上50mN以下である紙製ラベル用原紙。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
坪量が、18g/m

以上100g/m

以下であることを特徴とする請求項1に記載の紙製ラベル用原紙。
【請求項3】
パルプ全量に対して針葉樹パルプを50重量%以上含むことを特徴とする請求項1に記載の紙製ラベル用原紙。
【請求項4】
JIS P8135:1998の一般法に準拠して浸漬時間を24時間として測定した湿潤比引張強さが、MD方向、CD方向のいずれか、または両方が、10kNm/kg以上であることを特徴とする請求項1に記載の紙製ラベル用原紙。
【請求項5】
JIS P8135:1998の一般法に準拠して浸漬時間を24時間として測定した湿潤比引張強さが、MD方向、CD方向の両方が10kNm/kg以上であることを特徴とする請求項1に記載の紙製ラベル用原紙。
【請求項6】
耐水ニス層を有することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の紙製ラベル用原紙。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料用ボトル等に使用される紙製ラベルとするための紙製ラベル原紙に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
プラスチックは、安価で成形が容易なため、様々な製品の材料として広く用いられており、年間3億トン以上のプラスチック製品が生産されている。
プラスチック製品の多くは、適切に処分されているが、その一部は、管理不十分や不法投棄により、環境中にごみとして流出してしまい、最終的に海に到達する。海洋中に流出するプラスチックごみの量は、年間800万トン以上にのぼると推測され、これらのプラスチックごみの多くは非生分解性であるため、そのほとんどが海洋中に蓄積される。
【0003】
プラスチックごみによる環境破壊を防ぐ動きが高まっており、プラスチック製使い捨て製品のリサイクル率向上が求められている。例えば、代表的なプラスチック製使い捨て製品であるPETボトルは、日本国では回収システムが確立しており、2018年度には、252億本のPETボトルが販売され、そのリサイクル率(リサイクル量/販売量)は91.5%にも上る(非特許文献1)。
一方、商品名や原材料等を表示するために、PETボトル等に巻き付けて使用するラベルは、ポリスチレン、ポリプロピレン、PET等の様々な材質からなるため、リサイクルに不向きである。そのため、日本国では、2018年度にPETボトルの販売本数とほぼ等しい252億枚ものラベルがゴミとして処分されたと推測される。
【0004】
化石資源由来であるプラスチックの環境への負荷が小さい代替材料として、生物由来プラスチック、生分解性プラスチックと並んで、紙が注目されている。しかし、特に飲料用PETボトルは、内容物がこぼれる、結露する等してラベルが濡れる場合があり、さらには、屋外での催事等でPETボトルごと氷水に浸して冷やされる場合がある。
一般的に、紙を構成するパルプ等の製紙用繊維は、抄紙機等での抄紙時に紙が流れる方向に沿って配向しやすくなるため、引張強さ等の各種紙力は、抄紙時に紙が流れる方向(以下、MD方向という。)とこれに直交する方向(以下、CD方向という。)とでは異なる値となることが知られている。そのため、使用される用途に適合したMD方向、CD方向の各種紙力を有する紙が選択されるが、紙をラベルとして使用する場合は、上記のとおりラベルごと氷水に浸して冷やされる場合があるため、紙のMD方向、CD方向共に非常に高い耐水性が要求される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
PETボトルリサイクル推進協議会、“リサイクル率の算出”、[online]、インターネット<URL:http://www.petbottle-rec.gr.jp/data/calculate.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
プラスチック製ラベルの代替として、飲料用ボトル等に使用することができる紙製ラベルを製造するための耐水性に優れた紙製ラベル用原紙を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の課題を解決するための手段は、以下の通りである。
1.湿潤比引張強さが、MD方向、CD方向のいずれか、または両方が、10kNm/kg以上であることを特徴とする紙製ラベル用原紙。
2.湿潤比引張強さが、MD方向、CD方向の両方が10kNm/kg以上であることを特徴とする1.に記載の紙製ラベル用原紙。
3.坪量が、18g/m

以上100g/m

以下であることを特徴とする1.または2.に記載の紙製ラベル用原紙。
4.JIS P8125-1:2017に準拠して測定したMD方向の曲げ抵抗値が、3.0mN以上50mN以下であることを特徴とする1.~3.のいずれかに記載の紙製ラベル用原紙。
【発明の効果】
【0008】
本発明の紙製ラベル用原紙は、耐水性に優れており、水に濡れても破れにくい。本発明の紙製ラベル用原紙は、飲料用ボトルや調味料用ボトル等に使用する紙製ラベルの原紙として好適に使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の紙製ラベル用原紙(以下、原紙ともいう)は、湿潤比引張強さが、MD方向、CD方向のいずれか、または両方が10kNm/kg以上である。本発明の原紙は、湿潤比引張強さが、MD方向、CD方向のいずれか、または両方が10kNm/kg以上であり、湿潤状態での紙力に優れている。本発明の原紙は、湿潤比引張強さが、MD方向、CD方向の両方が10kNm/kg以上であることが好ましい。湿潤比引張強さが、MD方向、CD方向の両方が10kNm/kg以上である原紙は、濡れた状態で上下左右様々な方向から力が加わっても破れにくく、飲料用ボトルに使用する紙製ラベルの原紙としてさらに好適に使用することができる。なお、本明細書において、湿潤比引張強さとは、JIS P8135:1998の一般法に準拠して浸漬時間を24時間として測定した湿潤引張強さを、坪量で除した値である。
本発明の原紙は、湿潤比引張強さが、MD方向、CD方向の両方が12kNm/kg以上であることが好ましく、15kNm/kg以上であることがより好ましい。さらに、本発明の原紙は、湿潤比引張強さが、MD方向で20kNm/kg以上であることが好ましく、25kNm/kg以上であることがより好ましい。また、CD方向で12kNm/kg以上であることが好ましく、15kNm/kg以上であることがより好ましい。
【0010】
本発明の原紙は、JIS P8135:1998の一般法に準拠し浸漬時間を24時間として測定した湿潤引張強さが、MD方向で0.5kN/m以上であることが好ましく、0.6kN/m以上であることがより好ましく、0.8kN/m以上であることがさらに好ましい。また、CD方向で0.1kN/m以上であることが好ましく、0.3kN/m以上であることがより好ましく、0.4kN/m以上であることがさらに好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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