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公開番号2025080827
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2023194127
出願日2023-11-15
発明の名称非塗工紙及び非塗工紙の製造方法
出願人日本製紙株式会社
代理人個人
主分類D21H 19/10 20060101AFI20250520BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】 石油由来の資材を使用しなくても、破裂強度に優れる非塗工紙を提供する。
【解決手段】 原紙と、重量平均分子量50~300万kDaのキトサンとを含み、厚さ方向に4層に分割した時の、(各層のキトサン含有量)/(全層のキトサン含有量の合計)の値が、いずれも0.1以上である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
原紙と、重量平均分子量50~300万kDaのキトサンとを含み、
厚さ方向に4層に分割した時の、(各層のキトサン含有量)/(全層のキトサン含有量の合計)の値が、いずれも0.1以上である非塗工紙。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
さらに酸を含有し、前記キトサンと前記酸との配合比率が10:1~1:10であることを特徴とする請求項1記載の非塗工紙。
【請求項3】
前記酸が、乳酸、クエン酸及びリンゴ酸からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項2記載の非塗工紙。
【請求項4】
前記原紙のステキヒトサイズ度が50秒以下である請求項1記載の非塗工紙。
【請求項5】
重量平均分子量50~300万kDaのキトサンを含有する塗工液を原紙上に塗布する塗布工程を含み、
前記塗工液は、全固形分濃度が3.5%以下であり、
前記塗工液の40℃、60rpmの条件で測定したB型粘度が、500mPa・s以下であり、
前記原紙のステキヒトサイズ度が50秒以下であることを特徴とする非塗工紙の製造方法。
【請求項6】
前記塗工液が、さらに酸を含むクリア塗工液である請求項5記載の非塗工紙の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、キトサンを含む非塗工紙及び非塗工紙の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
お菓子などの食品の包装材料には、高い破裂強度や引張強度が求められるため、従来はプラスチック製のフィルムを使用することが一般的であった。近年、環境意識の高まりから脱石油が求められ、プラスチック製品から紙製品にシフトする包装材料が増えてきている。しかしながら、一般的な印刷用紙などの薄い紙では、包装用の非塗工紙に必要とされる破裂強度や引張強度などの強度特性を達成することが難しかった。
【0003】
紙を用いた包装材料としては、薄い紙にラミネートなどでプラスチックフィルムを貼り合わせる技術(特許文献1等)が知られている。また、紙自体の破裂強度に関する技術としては、一般的には抄紙工程でカチオン化澱粉やポリアクリルアミドなどの紙力材を添加する方法が用いられるが、そのほかにも外添紙力材を塗布する方法(特許文献2等)や紙料の歩留まりを向上させつつ微細繊維の分布を均一化する技術(特許文献3等)などが提案されてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-066930号公報
特開2008-231645号公報
国際公開第2008/123493号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術では部分的に石油由来の資材を使用しており、脱石油とは言えなかった。また、特許文献2には、特定の資材を使用することは提案されていたが、その使用条件などが特定されていなかった。さらに、特許文献3の技術は、特定の抄紙機を有する製紙工場でしか実施できないものであった。
【0006】
一般に、粘度の高い澱粉やキトサンなどの多糖類を紙の表面に塗布することで剛度などの紙の強度は向上するが、破裂強度特性を改善することはできなかった。
【0007】
そこで本発明は、石油由来の資材を使用しなくても、破裂強度に優れる非塗工紙を提供することを目的とする。また、本発明は、特殊な装置を用いなくても、破裂強度に優れる非塗工紙を製造することが可能な非塗工紙の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、かかる目的を達成するため鋭意検討した結果、特定のキトサンを、紙中に均等に分布させることが有効であることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
本発明は以下を提供する。
(1) 原紙と、重量平均分子量50~300万kDaのキトサンとを含み、厚さ方向に4層に分割した時の、(各層のキトサン含有量)/(全層のキトサン含有量の合計)の値が、いずれも0.1以上である非塗工紙。
(2) さらに酸を含有し、前記キトサンと前記酸との配合比率が10:1~1:10であることを特徴とする(1)記載の非塗工紙。
(3) 前記酸が、乳酸、クエン酸及びリンゴ酸からなる群から選ばれる少なくとも一種である(2)記載の非塗工紙。
(4) 前記原紙のステキヒトサイズ度が50秒以下である(1)記載の非塗工紙。
(5) 重量平均分子量50~300万kDaのキトサンを含有する塗工液を原紙上に塗布する塗布工程を含み、前記塗工液は、全固形分濃度が3.5%以下であり、前記塗工液の40℃、60rpmの条件で測定したB型粘度が、500mPa・s以下であり、前記原紙のステキヒトサイズ度が50秒以下であることを特徴とする非塗工紙の製造方法。
(6) 前記塗工液が、さらに酸を含むクリア塗工液である(5)記載の非塗工紙の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、石油由来の資材を使用しなくても、破裂強度に優れる非塗工紙を提供することができる。また本発明によれば、特殊な装置を用いなくても、破裂強度に優れる非塗工紙を製造することが可能な非塗工紙の製造方法を提供することができる。本発明の非塗工紙は表面強度にも優れるため、オフセット印刷に好適に使用することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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