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公開番号2025076048
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023187690
出願日2023-11-01
発明の名称蒸着用原紙
出願人日本製紙株式会社
代理人弁理士法人お茶の水内外特許事務所
主分類D21H 19/10 20060101AFI20250508BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】耐水性に優れ、蒸着加工後に優れたバリア性を発現することのできる蒸着用原紙を提供すること。
【解決手段】紙基材の少なくとも一方の面に、水分散性樹脂を主成分とする目止め層を有し、
前記目止め層が、その表面の吸水度(Cobb120秒)が12g/m2以下、かつ、純水接触角(5秒後)が70°以上95°以下であり、
前記目止め層上に、プライマー層を有する蒸着用原紙。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
紙基材の少なくとも一方の面に、水分散性樹脂を主成分とする目止め層を有し、
前記目止め層が、その表面の吸水度(Cobb120秒)が12g/m

以下、かつ、純水接触角(5秒後)が70°以上95°以下であり、
前記目止め層上に、プライマー層を有することを特徴とする蒸着用原紙。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記目止め層の塗工量が、1g/m

以上であることを特徴とする請求項1に記載の蒸着用原紙。
【請求項3】
前記目止め層が、炭酸カルシウムを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着用原紙。
【請求項4】
前記プライマー層が、ポリウレタン樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項1または2に記載の蒸着用原紙。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸着用原紙に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、紙基材に蒸着加工をした蒸着紙が、バリア用途に用いられている。紙基材は、プラスチックフィルムと比較すると平滑性に劣るため、均質な蒸着層を形成するために、紙基材上には樹脂層が設けられる。紙基材上に表面が平滑な樹脂層を直接形成するには大量に塗工する必要があるため、一般的に、紙基材と樹脂層との間に目止め層が設けられている。例えば、特許文献1には、ベース原紙、ポリビニルアルコール系樹脂からなるバリヤー層(目止め層に相当)、アンカーコート層(樹脂層に相当)、アルミ蒸着層をこの順で有するアルミ蒸着紙の発明が提案されている。特許文献2には、紙基材、無機顔料とバインダーを含むクレーコート層(目止め層に相当)、樹脂層をこの順で有する蒸着紙用原紙の発明が提案されている。
【0003】
蒸着用原紙の目止め層には、一般的に、ポリビニルアルコール系樹脂や、スチレン-ブタジエン系樹脂、スチレン-(メタ)アクリル系樹脂、オレフィン-不飽和カルボン酸系共重合等のバインダー樹脂と無機顔料が用いられる。しかし、従来、目止め層に一般的に用いられている樹脂および無機顔料はいずれも耐水性に劣り、アルミ蒸着層とは反対側の紙基材表面から侵入した水分を目止め層で止めることができず、水に弱いアルミニウムのバリア性が低下するとの問題があった。一方、耐水性の高い樹脂は、水を弾く傾向となるため、目止め層上に塗布される樹脂層形成用塗料を弾きやすく、均一な塗工が難しく、塗工ムラにより面内でバリア性能にバラつきが生じやすいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実開平3-120600号公報
特開2002-104487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、耐水性に優れ、蒸着加工後に優れたバリア性を発現することのできる蒸着用原紙を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の課題を解決するための手段は、以下のとおりである。
1.紙基材の少なくとも一方の面に、水分散性樹脂を主成分とする目止め層を有し、
前記目止め層が、その表面の吸水度(Cobb120秒)が12g/m

以下、かつ、純水接触角(5秒後)が70°以上95°以下であり、
前記目止め層上に、プライマー層を有することを特徴とする蒸着用原紙。
2.前記目止め層の塗工量が、1g/m

以上であることを特徴とする1.に記載の蒸着用原紙。
3.前記目止め層が、炭酸カルシウムを含有することを特徴とする1.または2.に記載の蒸着用原紙。
4.前記プライマー層が、ポリウレタン樹脂を主成分とすることを特徴とする1.~3.のいずれかに記載の蒸着用原紙。
【発明の効果】
【0007】
本発明の蒸着用原紙は、耐水性に優れている。本発明の蒸着用原紙に蒸着加工を施した蒸着紙は、バリア性に優れ、また、高湿度下でも高いバリア性を維持することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の蒸着用原紙は、紙基材の少なくとも一方の面に、水分散性樹脂を主成分とする目止め層を有し、この目止め層が、その表面の吸水度(Cobb120秒)が12g/m

以下、かつ、純水接触角(5秒後)が70°以上95°以下であり、この目止め層上に、プライマー層を有する。
なお、本発明において、「主成分とする」とは、乾燥重量で50質量%以上を占めることを意味する。
【0009】
(紙基材)
本発明において紙基材とは、パルプ、填料、各種助剤からなるシートである。
パルプとしては、広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹漂白クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未漂白クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未漂白パルプ(NUKP)、サルファイトパルプなどの化学パルプ、ストーングラインドパルプ、サーモメカニカルパルプなどの機械パルプ、脱墨パルプ、古紙パルプなどの木材繊維、ケナフ、竹、麻などから得られた非木材繊維などを用いることができ、適宜配合して用いることが可能である。これらの中でも、紙基材中への異物混入が発生し難いこと、高い白色度を有するため印刷時の面感が良好となり、特に包装材料として使用した場合の使用価値が高くなることなどの理由から、木材繊維の化学パルプ、機械パルプを用いることが好ましく、木材繊維の化学パルプを用いることがより好ましい。
【0010】
填料としては、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、ゼオライト、合成樹脂填料等の公知の填料を使用することができる。また、硫酸バンドや各種のアニオン性、カチオン性、ノニオン性あるいは、両性の歩留まり向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤や内添サイズ剤等の抄紙用内添助剤を必要に応じて使用することができる。さらに、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等も必要に応じて添加することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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